第10回扇興杯決勝 上野(妹)が扇興杯初優勝

「第10回扇興杯女流最強戦」(協賛:センコーグループホールディングス株式会社)の決勝が、7月13日に滋賀県東近江市の「迎賓庵あけくれ」にて行われました。
上野梨紗女流棋聖が、藤沢里菜扇興杯に306手までの激戦の末、黒番5目半勝ちを収め、初の扇興杯優勝を果たしました。

乱戦の末に勝利をつかむ

この日の対局は、両者が幾度となく大きなミスを犯す波乱含みの展開となりました。
序盤から終盤にかけて形勢が目まぐるしく変わる中、AIの形勢判断グラフも230手を過ぎても大きく上下を繰り返し、勝敗の行方が読めない状態が続きました。

勝負を決めたのは、終盤の白236手における藤沢扇興杯の緩手でした。
上野女流棋聖はこの一手を逃さず的確に攻め立て、一気に勝勢を築き上げました。
その後は危なげなく打ち進め、白旗を受け取るまで主導権を手放すことはありませんでした。

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