ワイズアカデミー杯、今年休止を発表 スポンサーの大森善郎さんのTwitter投稿により

囲碁イベント「ワイズアカデミー杯」が今年休止となることが、スポンサーの大森善郎さんの投稿により発表されました。大森さんは「これは中止ではなく休止であり、今後も若者の夢を応援し続ける」と明言しています。

休止の背景には、日本棋院による棋士採用数削減の方針と、それに対する公の説明がなされていないことへの強い懸念があると述べられています。

採用削減方針に対する不透明さ

今年4月には、院生の保護者会から棋士採用削減の見直しを求める嘆願書が提出されたことが報じられました。嘆願書では、「このままでは囲碁界の将来に恒久的なダメージを与える」と強く警鐘が鳴らされ、「囲碁界の衰退を招く施策は撤回すべき」と訴えています。

しかし現時点では、

  1. 嘆願書への回答があったかどうかが不明であり、
  2. 削減以外の対策が存在するのかどうかも公にされていません。

支出削減案にも説明なし

今年6月に公表された日本棋院の財務中間報告においても、棋士採用削減については一切触れられていませんでした。報告書には他の削減案も記載がなく、関係者の間では「若手を削るしか策がないのか」という声も聞かれます。

囲碁ファンへの説明責任

現在、囲碁ファンや関係者が新聞報道に頼るしかない状況が続いており、「なぜ日本棋院からの直接説明がないのか」という疑問の声が高まっています。

プロ棋士の一部からもSNS上でオープンな議論の場を設けるべきとの声が上がっており、最近では「若手棋士が社会保険の適用を受けられていない」という課題も指摘されています。

「苦渋の決断」も前向きな姿勢

今回の「ワイズアカデミー杯」休止について、大森さんは苦渋の決断であったことを明かしつつも、「これは中止ではなく休止です」と強調しました。最後に、「これからも若者の夢を応援していく姿勢に変わりはありません」と締めくくっており、囲碁界の将来に向けた前向きな意思表示となっています。