引退に伴い、女性初の九段に昇段 98歳・杉内寿子八段が引退

囲碁界の現役最年長棋士として活躍してきた杉内寿子八段(98歳)が、8月20日付で引退することが日本棋院から発表されました。最後の対局は第74期王座戦予選での不戦敗で、その時の98歳4カ月4日は公式戦の最年長対局記録として残ります。引退に伴い、杉内八段は21日付で女性初の九段に昇段することが決まりました。

最年長記録を次々と更新

杉内八段は、夫である故・杉内雅男九段と共に長く現役を続けてきました。昨年4月の第51期天元戦予選では、夫が持っていた「97歳0カ月13日」の最年長記録を更新し、97歳1カ月5日で公式戦に出場。以降も記録を塗り替え続け、囲碁界の歴史に名を刻みました。静岡県出身で、1942年にプロ入りしました。女流名人戦で4連覇を達成するなど、長年にわたり第一線で活躍し、後進の育成にも力を注いできました。