平成13年(2001年)10月26日生。東京都出身。藤澤 一就八段門下。平成28年入段、30年二段。令和元年三段、令和7年六段。上野梨紗は実妹。日本棋院東京本院所属
平成13年(2001年)10月26日生。東京都出身。藤澤 一就八段門下。平成28年入段、30年二段。令和元年三段、令和7年六段。上野梨紗は実妹。日本棋院東京本院所属
2019-04-19
グロービス杯世界囲碁U-20が19日、グロービス大学院で行われ、芝野虎丸七段、六浦雄太七段、広瀬優一三段、上野愛咲美二段、牛栄子二段が1勝1敗で本戦3回戦へ、大西竜平四段が2連敗で敗退した。韓国の申旻埈九段、申眞諝九段と朴常鎭三段、中華台北の陳祈睿五段が2連勝でベスト8入りした。グロービス杯は日本で開催される唯一の世界棋戦です。
出場資格:20歳未満とし、日本6名、韓国3名、中国3名、中華台北1名、欧州1名、北米1名、アジア・オセアニア1名
優勝賞金300万円、準優勝50万円、3位20万円
六浦雄太七段
上野愛咲美二段
牛栄子二段
大西竜平四段
芝野虎丸七段
広瀬優一三段
2019-04-28
中国主催の女流世界戦、第2回呉清源杯世界女流囲碁選手権は4月28日に2回戦が行われた。
2回戦には日本から藤沢里菜四段と上野愛咲美二段が出場し、藤沢は敗れたものの上野が勝って準々決勝に進出した。準々決勝では中国の芮廼偉九段と対戦する。
呉清源杯世界女流囲碁選手権には、日本から藤沢里菜四段、上野愛咲美二段、万波奈穗四段、謝依旻六段、牛栄子二段が出場している。
準々決勝対局カード
芮廼偉九段(中国)―上野愛咲美二段
王晨星五段(中国)―呉侑珍六段(韓国)
李赫五段(中国)―王爽四段(中国)
高星四段(中国)―崔精九段(韓国)
2019-05-18
囲碁の女流タイトル戦「第六期会津中央病院・女流立葵杯」は十八、十九の両日、会津若松市東山温泉の今昔亭で準決勝と挑戦者決定戦が行われる。十七日は同温泉の原瀧で前夜祭が開かれた。上野愛咲美女流棋聖(17)、万波奈穂扇興杯(33)、鈴木歩七段(35)、星合志保二段(22)が二尺袖の着物とはかま姿で入場、決意表明ではそれぞれが「城下町決戦」に向けた思いを披露し、県内外から訪れたファンと交流を深めた。
上野愛咲美女流棋聖が星合志保二段を、また鈴木歩七段が万波奈穂扇興杯を降し決勝に進んだ。
2019-05-19
囲碁の女流タイトル戦「第六期会津中央病院・女流立葵杯」は十九日、会津若松市東山温泉の今昔亭で挑戦者決定戦が打たれ、本戦初出場の上野愛咲美女流棋聖(17)が鈴木歩七段(35)に百七十六手で白番中押し勝ちし、挑戦権を獲得した。上野女流棋聖は六月に郡山市ゆかりの藤沢里菜女流立葵杯(20)=女流三冠=との挑戦手合三番勝負に臨む。両者による三番勝負は今年一月の女流棋聖戦以来。
午前十時に小林光一名誉棋聖(名誉名人・名誉碁聖)が対局開始を告げた。温知会の南嘉輝理事長が観戦した。大盤解説会は満席となり、県内外のファンが大接戦となった対局の行方を見守った。
藤沢女流立葵杯は同日、対局がないにもかかわらず会津入りし、指導碁や大盤解説会で県民と交流した。三番勝負に向け、藤沢女流立葵杯は「一局でも多く打てるよう頑張りたい」と笑顔をのぞかせた。上野女流棋聖は「長い時間の碁でも成長した姿を見せたい」と述べ、二人は握手を交わして健闘を誓い合った。
挑戦手合三番勝負は六月十四日に第一局、同十六日に第二局が今昔亭で行われる。どちらかが二勝した時点でタイトル獲得が決定し、一勝一敗の場合は同二十一日に東京都の日本棋院本院で決定局の第三局が行われる。
2019-08-29
藤沢里菜女流本因坊(20)への挑戦者を決める第38期女流本因坊戦(共同通信社主催、JA共済連、共栄火災協賛)の本戦決勝は29日、東京都千代田区の日本棋院で打たれ、上野愛咲美女流棋聖(17)が鈴木歩七段(35)に白番中押し勝ちし、初挑戦を決めた。
上野女流棋聖は東京都出身。藤沢一就八段門下で、2016年プロ入り、18年二段。同年1月、初タイトルの女流棋聖を獲得、今年は藤沢女流本因坊の挑戦を退け初防衛した。今回は二冠目を目指す。
5番勝負第1局は10月9日、岩手県花巻市の佳松園で行われる。
2019-09-02
上野愛咲美女流棋聖が、早碁棋戦「第28期竜星戦」(囲碁・将棋チャンネル主催)で準決勝進出を決めた。性別を問わず全棋士が参加できる一般棋戦で女性棋士が4強入りするのは史上初めて。男性棋士の壁は厚く、これまでの女性棋士の最上位は8強だった。
上野は16人による決勝トーナメントに進出し、1回戦で元名人の高尾紳路九段、準々決勝で七大タイトル保持者である村川大介十段とトッププロに連勝し、快挙を遂げた。
準々決勝は2日夜のCS放送で放送された。準決勝は14日夜に生放送される。上野は「トーナメント表を見るとここにいることが場違いな感じで、夢のようです。準決勝は生放送なので、早く終わらないようにがんばります」と話した。
2019-09-14
上野愛咲美(あさみ)女流棋聖(17)が14日、CS番組で生放送された第28期竜星戦決勝トーナメント準決勝で許家元(きょかげん)八段(21)に256手で白番中押し勝ちし、女性として初めて全棋士参加棋戦の決勝進出を果たした。
これまでは昨年の第27期竜星戦での藤沢里菜女流本因坊らのベスト8が最高だったが、上野女流棋聖は今月2日に決勝トーナメント2回戦で7大タイトルホルダーの村川大介十段(28)に勝って史上初のベスト4に。今回、さらに金星を挙げて頂点に挑むことになった。
許八段は昨年の碁聖戦で井山裕太4冠(30)を3勝0敗と圧倒して碁聖位に就いたトップ中のトップ(今季失冠)だが、1手30秒未満で打つ早碁戦を制した。決勝は23日、一力遼竜星(22)と鈴木伸二七段(28)の勝者と対戦する。
上野女流棋聖は東京都出身で16年にプロ入り。18年、初タイトルの女流棋聖を獲得し、今年初防衛した。10月に5番勝負が開幕する第38期女流本因坊戦の挑戦者にも決まっている。
上野女流棋聖「夢のようです…。ずっと難しかったですけど、許先生の読みになんとかついていけたらと思いました。許先生には練習碁でもチャンスをもらったことはなかったので…。運が良かったです。研究を頑張って来たら運がついてきました。決勝戦はどちらの先生にも勝たせてもらったことがないですけど、ここまで運で頑張って来たので、このまま気楽に打てればいいと思いますし、このチャンスを大事に決勝まで頑張りたいです。早く終わらないように良い勝負が出来たら…。優勝? ないです」
許八段「はっきりと勝つチャンスはなかったと思います」
2019-09-23
第28期竜星戦決勝が23日、東京都千代田区の日本棋院で行われ、一力遼竜星が上野愛咲美女流棋聖に白番中押し勝ちし連覇、通算3期目の竜星位を獲得した。上野女流棋聖は、全棋士が参加できる一般棋戦で女流棋士初の4強入りを果たすなど快進撃を続けてきたが、優勝はならなかった。
タイトル獲得が9期になった一力竜星は「投了寸前までいったので、勝てたのは運が良かった」と安堵した様子。一方、敗れた上野女流棋聖は「ここまでこれたのが、だいぶ奇跡のよう」と話しながら「(終盤に)間違えちゃいました」と苦笑いした。
プロ4年目の上野女流棋聖は今期の竜星戦で16人による決勝トーナメントに進出すると、1回戦でタイトル獲得15期の高尾紳路九段を、2回戦では七大タイトル保持者の村川大介十段を撃破。さらに14日の準決勝では、10月開幕の天元戦五番勝負への挑戦を決めている許家元八段に勝利するなど、並み居る強豪を倒してきた。
10月開幕の女流本因坊戦五番勝負で対局する、女流四冠の藤沢里菜女流名人は「プロになる前から強かったが、“ハンマーを振り回すような”と言われる戦う棋風にバランスも加わり、今期の竜星戦は上野さんらしさが出ていた」と分析。「女流棋士でも一般棋戦の壁を破ってくれた。刺激になる」と後輩の活躍をたたえた。
上野女流棋聖は平成13年、東京都出身。28年にプロになると、30年の第21期女流棋聖戦三番勝負で謝依旻女流棋聖(当時)を破り、16歳3カ月で女流棋聖を獲得。今年1月には藤沢女流名人を破り初防衛を果たしている。
2019-10-09
藤沢里菜女流本因坊に上野愛咲美女流棋聖が挑戦する第38期女流本因坊戦(共同通信社主催、JA共済連、共栄火災協賛)5番勝負の第1局は9日、岩手県花巻市の佳松園で打たれ、午後7時17分、308手で藤沢女流本因坊が白番3目半勝ちし、先勝した。
藤沢女流本因坊は2期連続、通算4期目のタイトルを目指し、上野女流棋聖は初挑戦での奪取が懸かる。
長手数の熱戦を藤沢女流本因坊が制した。
第2局は27日、秋田県能代市の旧料亭金勇で行われる。
2019-10-29
第10回兵聖杯世界女子囲碁選手権は30日に中国で開幕、日本より藤沢里菜四段、上野愛咲美三段、謝依旻六段の3名が出場する。
夢百合杯は本戦には16名が出場し、出場者の内訳は中国6名、日本3名、韓国3名、中華台北2名、欧米2名となっている。優勝賞金は30万元(約480万円)、準優勝は10万元(約160万円)、対局料は1局8000元(約13万円)。
1回戦の対局カード:
2019-10-30
30日、「第10回兵聖杯世界女子囲碁選手権」1回戦が行われ、藤沢里菜四段が2回戦に進出した。上野愛咲美三段、謝依旻六段は敗退となった。藤沢里菜四段2回戦の相手は中国の陸敏全五段。
上野愛咲美三段は33手目で致命的なミスが出た。白の34手目に分断された後、黒の調子が崩れた。
芮廼偉九段の48手目「絶妙の一手」の後、局勢が白有利になった。後半は謝依旻六段がかなり頑張ったが、残念ながら逆転できず1.5目負けになった。
↑↑AIの予想図↑↑
↑↑実戦の手順↑↑
2019-11-15
上野愛咲美女流棋聖が15日、2冠目のタイトルを獲得した。東京・市ケ谷「日本棋院東京本院」で打たれた第38期女流本因坊戦挑戦手合5番勝負第4局で、藤沢里菜女流本因坊(女流立葵杯、女流名人、扇興杯)に200手までで白番中押し勝ちした。これで対戦成績を3勝1敗とし、女流本因坊を初めて獲得した。藤沢は3冠に後退した。
上野が女流本因坊をもぎ取った。初戦こそ落としたが、第2局から3連勝。現在、囲碁界に5つある女流タイトルを二分する藤沢との頂上対決で、タイトルを奪った。「中盤乱れたが、最後にうまくまとめられた」と第4局を振り返った。
昨年1月、第21期女流棋聖戦で謝依旻(しぇい・いみん)六段を下して初タイトル。16歳3カ月での獲得は、この棋戦史上最年少記録だ。今年は藤沢を下して初防衛した。9月の第28期竜星戦決勝では、一力遼竜星(22)に敗れて準優勝だったが、全員に参加資格がある棋戦で、女流棋士として初めて決勝進出を果たした。勢いに乗って挑戦権を得て、2冠となった。「満足いくシリーズになった。テレビで見ていた女流本因坊戦に出られて、打つ前からうれしかった」。タイトル獲得で喜びも倍増した。
相手の弱い守備陣に強烈なパンチを打ち込んで粉砕する。その戦い方は、囲碁界で「上野ハンマー」と呼ばれる。師匠の藤沢一就八段(55)も、「ライオンみたいな囲碁。女子高生がニコニコしながらハンマーを持って追いかける」と、称する。「本人の長所を伸ばして好きなように打たせる。ただし、一生懸命考えて打つこと」との教えを忠実に守った。
ふだんはのんびり屋。通常朝10時からの対局だが、午後8時開始の竜星戦決勝の前には、妹の梨紗(りさ)初段と鬼ごっこをして遊んでから会場入りしたという。それが研究会などでいったん盤に向かうと、周囲の話しにまったく気付かないほど集中する。今回も同じだった。
対戦相手の藤沢は師匠の長女でもあり、盤から離れれば一緒にボルダリングを楽しむ仲でもある。「運動は嫌いだけど、運動神経の良くない里菜先生よりはできるかな?」が、2カ月ほど前に始めた理由だった。ライバル心は、盤上でもしっかり表現した。
2019-12-19
第45期棋聖戦(読売新聞社主催)予選トーナメント3回戦が19日行われ、上野愛咲美女流二冠が横塚力七段に黒番中押し勝ちし、準決勝に進んだ。上野女流二冠は今年43勝目(25敗)で、藤沢里菜女流三冠が昨年マークした女流の年間最多勝記録に並んだ。
2019-12-26
上野愛咲美女流本因坊は26日、東京都千代田区で打たれた第46期名人戦予選Cで光永淳造六段を破り、今年の44勝目(25敗)を挙げて女性棋士の年間最多勝記録を更新した。
上野女流本因坊は19日に43勝目を挙げ、藤沢里菜女流立葵杯が昨年達成した最多勝記録に並んでいた。
上野女流本因坊は「今年はすごく運がいい年でした。弱点だった布石をAI(人工知能)で研究してそれから対局に臨め、だいぶ改良された。来年は世界戦でいい結果を残せるように頑張りたい」と話した。
2020-01-16
第23期ドコモ杯女流棋聖戦3番勝負の第1局は16日、神奈川県平塚市で打たれ、挑戦者の鈴木歩七段が241手で上野愛咲美女流棋聖に白番3目半勝ちし、先勝した。
鈴木七段は女流棋聖初挑戦での奪取を目指し、上野女流棋聖は3連覇が懸かる。第2局は27日に東京都千代田区で行われる。
2020-01-27
第23期女流棋聖戦三番勝負の第2局が27日、東京都千代田区で行われ、上野愛咲美女流棋聖が144手までで、挑戦者の鈴木歩七段に白番中押し勝ちし、対戦成績1勝1敗とした。
最終第3局は2月10日に同所で打たれる。鈴木七段には初の女流棋聖獲得がかかる。
2020-01-31
第38期女流本因坊戦(共同通信社主催、JA共済連、共栄火災協賛)5番勝負を3勝1敗で制した上野愛咲美女流本因坊(18)の就位式が31日、東京都内のホテルで行われた。
上野女流本因坊は「持ち時間が4時間の対局で結果を残せたことは自信になった。周囲の方々への感謝を忘れずに精進します」と謝辞を述べた。
式では、あでやかな着物姿の上野女流本因坊に日本棋院から允許状が、共同通信社から賞金とトロフィーがそれぞれ贈られた。会場には約150人が駆け付け、就位を祝った。
上野女流本因坊は女流本因坊戦初挑戦でタイトル獲得。現在、女流棋聖と合わせて二冠を保持している。
2020-02-10
第23期女流棋聖戦三番勝負第3局で10日、挑戦者の鈴木歩七段が上野愛咲美女流棋聖に勝ち、初の女流棋聖を奪取した。今年初めて決着がついた囲碁のタイトル戦は“大番狂わせ”となった。昨秋、全員に参加資格がある竜星戦で女性で初めて決勝に進出したほか、44勝をあげ年間勝利ランキング3位の若手第一人者をプロ19年目の中堅が破ったのだ。
「上野さんは強いので開幕前も、勝った第1局のあともタイトルを取れるとは思っていなかった。無欲で戦ったのが、よかったのかもしれない」
鈴木七段は16人による本戦トーナメントで藤沢里菜女流名人、万波奈穂四段や辻華初段ら強豪を破って、上野女流棋聖への挑戦権を獲得。三番勝負でも積極策に出た第1局で相手のミスを誘い白番3目半勝ち。第2局は上野女流棋聖が勝利したが、この日の第3局も序盤に優位に立つと、難解な中・終盤も冷静に対応し勝利をつかんだ。
岩田一九段門下の鈴木七段は、平成13年に17歳で入段、トーナメント戦の女流最強戦で15年と19年に優勝の実績がある。20年の女流本因坊戦五番勝負、27年の女流名人戦三番勝負では挑戦権を獲得したが、いずれも謝依旻六段の前に屈した。23年の棋聖戦では、あと1勝でリーグ入り(当時12人)まで迫った実力の持ち主だ。
「“あと一歩でタイトルだったのに”とは何度も言われた。強くなったわけではなく、プロとして年数を重ねたこと、生活環境が変わったことで無心に打てるようになったのかも」と新女流棋聖は謙遜して話す。
25年にプロ入りが1年先輩の林漢傑八段と結婚し、5歳と2歳の娘がいる。「漢傑さんは家のことを本当によくやってくれる」と感謝するが、囲碁の研究に費やす時間は多くて1日4時間程度で、以前の半分程度という。それでも林八段とAI(人工知能)ソフトを利用した研究で、集中的に学んだのが、この日の結果につながったようだ。
20年以降、女流囲碁界を牽引してきた謝六段に代わって、ここ数年は藤沢女流名人と上野女流本因坊がタイトル戦線の常連だ。昨秋の女流本因坊戦では、藤沢が持つタイトルを上野が奪取。5つある女流タイトルのうち、藤沢が女流名人・女流立葵杯・扇興杯の3つを、上野が女流本因坊と女流棋聖を持つ2強時代になっていた。
そこへ30代の鈴木新女流棋聖が割って入った。「タイトルを取ったこともあり、恥ずかしくない碁を打つように精進していきたい」女流囲碁界に新しい風を吹かせる。
2020-08-27
第39期女流本因坊戦(共同通信社主催、JA共済連、共栄火災協賛)本戦決勝は27日、東京都千代田区の日本棋院で打たれ、藤沢里菜女流立葵杯が204手で星合志保二段に白番中押し勝ちし、挑戦権を獲得した。藤沢女流立葵杯は、前期、上野愛咲美女流本因坊に奪取されたタイトルへの返り咲きを目指す。
藤沢女流立葵杯は今日の碁について「後半得をしたけどずっと細かくて、振り返ると苦しい碁だったかなと思う」。上野愛咲美女流本因坊へのリターンマッチについては「昨年失冠したのはとても悔しかったが、また5番勝負を打てるのが今から楽しみです」と話しました。
星合志保二段はこれまで女流本因坊戦本戦での勝利がありませんでしたが、今期、初勝利を挙げると4連勝で挑戦者決定戦まで進出しました。「あんまり縁がなかった棋戦なので、ここまで来られたのはよかった」と話しました。
2020-09-13
第5回扇興杯女流最強戦の決勝が13日、東京都江東区で行われ、上野愛咲美女流本因坊が218手までで、謝依旻六段に白番5目半勝ちし初優勝した。
今年2月以来の2冠に返り咲いた上野女流本因坊は「終盤、悪くなっていた図もあったかと思うが、良い結果になってうれしい」と話した。タイトル獲得は通算4期。謝は平成30年12月に女流本因坊を失って以来のタイトル獲得はならなかった。
同戦の準決勝と決勝は第4回大会まで滋賀県東近江市で実施されていたが、新型コロナウイルスの感染拡大防止で対局者や関係者の移動を減らすため、今回は東京都内で行われた。
上野女流本因坊は昨年9月、全棋士に出場資格がある「第28期竜星戦」の決勝に進出。女性棋士としては初の準優勝を成し遂げて話題になった。
2020-10-01
上野愛咲美女流本因坊に藤沢里菜女流立葵杯が挑戦する第39期女流本因坊戦(共同通信社主催、JA共済連、共栄火災協賛)5番勝負の第1局は1日、岩手県花巻市の佳松園で打たれ、午後5時59分、211手で藤沢女流立葵杯が黒番中押し勝ちし、先勝した。
終盤、劣勢を意識した上野女流本因坊が下辺黒に襲い掛かったが、この黒をしのいで藤沢女流立葵杯が勝ちを決めた。
藤沢女流立葵杯は前期失ったタイトルへの復位を目指し、上野女流本因坊は初防衛が懸かる。
持ち時間各4時間のうち、残りは上野女流本因坊3分、藤沢女流立葵杯7分。第2局は18日、鳥取で行われる。
特設ページ:第39期女流本因坊戦挑戦手合五番勝負
2020-10-09
第1回博多・カマチ杯女流オープン戦の決勝が9日、福岡市で行われ、藤沢里菜女流立葵杯が231手までで、上野愛咲美女流本因坊に黒番中押し勝ちし優勝した。タイトル獲得は通算14期。
同オープン戦は次回から「第32期博多・カマチ杯 女流名人戦」として実施すると日本棋院が発表した。「女流名人戦」は産経新聞社と日本棋院が主催し、第31期まで行われ、平成31年3月の三番勝負決着後、休止していた。予選をへて7人総当たりによるリーグ戦で挑戦者を決め来年4月、藤沢女流名人(第31期優勝者)との三番勝負を実施するという。
女流棋戦は女流本因坊戦・女流名人戦・女流立葵杯・女流棋聖戦・扇興杯女流最強戦の5つになる。
2020-10-18
上野愛咲美女流本因坊に藤沢里菜女流立葵杯が挑戦している第39期女流本因坊戦(共同通信社主催、JA共済連、共栄火災協賛)5番勝負の第2局は18日、鳥取県湯梨浜町の望湖楼で打たれ、午後5時25分、201手で上野女流本因坊が黒番中押し勝ちし、対戦成績を1勝1敗のタイとした。
右下から下辺の黒模様を大きな地にまとめた上野女流本因坊が勝ちきり、今シリーズ初勝利を収めた。
持ち時間各4時間のうち、残りは上野女流本因坊20分、藤沢女流立葵杯15分。
第3局は31日、東京都千代田区の日本棋院で行われる。
特製ページ:第39期女流本因坊戦挑戦手合五番勝負
関連棋譜:【第39期女流本因坊戦挑戦手合第2局】(黒)上野愛咲美女流本因坊 対 藤沢里菜立葵杯(白)
関連動画:
2020-10-31
上野愛咲美女流本因坊に藤沢里菜女流立葵杯が挑戦している第39期女流本因坊戦(共同通信社主催、JA共済連、共栄火災協賛)5番勝負の第3局は31日、東京都千代田区の日本棋院で打たれ、午後4時52分、226手で上野女流本因坊が白番中押し勝ちし、対戦成績を2勝1敗として初防衛にあと1勝と迫った。
中盤、上野女流本因坊がポイントをあげて優位に立ち、押し切った。持ち時間各4時間のうち、残りは上野女流本因坊15分、藤沢女流立葵杯53分。第4局は11月7日、同棋院で行われる。
特製ページ:第39期女流本因坊戦挑戦手合五番勝負
2020-11-25
第39期女流本因坊戦五番勝負(共同通信社主催)の最終第5局が25日、東京・市ケ谷の日本棋院で打たれ、挑戦者の藤沢里菜女流名人が上野愛咲美女流本因坊に274手で黒番半目勝ちを収め、シリーズ3勝2敗でタイトルを奪還した。
藤沢は前期、上野にタイトルを奪われ、リベンジを期して今期挑戦権を獲得。五番勝負でフルセットの激戦を制した。3日前の若手棋戦「若鯉戦」でも、女性として史上初めて男女競合の公式戦を制している。その決勝戦も、ポイント差にして最も小さい半目勝ち。ここ一番で勝負強さを発揮している。
藤沢は終局後、「第2、3局に負けて自信をなくしたが、最終戦は全力を出し切れた」と振り返った。
藤沢は今年初めには1冠だったが、10月に博多・カマチ杯で優勝。11月には女流名人戦再開に伴って女流名人に復位し、女流立葵杯と合わせた4冠となった。上野は扇興杯のみに後退した。両者は12月3日、女流棋聖戦の挑戦者決定戦でも顔を合わせる。
特製ページ:第39期女流本因坊戦挑戦手合五番勝負
2021-01-21
第24期女流棋聖戦三番勝負の第1局が21日、神奈川県平塚市で行われ、鈴木歩女流棋聖が225手までで、挑戦者の上野愛咲美扇興杯に黒番中押し勝ちし、初防衛にあと1勝とした。第2局は28日に東京都千代田区で行われる。
前期とは立場を入れ替えたシリーズ。女流最強戦で第5期と第9期に優勝経験のある鈴木女流棋聖だが、これまで連続優勝はなく、今期は自身初の防衛がかかる。
上野扇興杯は昨年、女流棋聖と女流本因坊を失冠しており、2期ぶりの女流棋聖返り咲きがかかる。
特製ページ:第24期ドコモ杯女流棋聖挑戦手合三番勝負
2021-01-28
第24期女流棋聖戦三番勝負の第2局が28日、東京都千代田区で行われ、挑戦者の上野愛咲美扇興杯が197手までで、鈴木歩女流棋聖に黒番中押し勝ちし、対戦成績を1勝1敗とした。
第1局の敗戦からタイに戻した上野扇興杯は「序盤で失敗、負けたかと思って悲しい気持ちになったが、なんとか追いつくことができました。(第3局は)楽しんで打つことができたら」と話した。
前期と同じカードで昨年、失冠している上野扇興杯には2期ぶりの返り咲きがかかる。鈴木女流棋聖は自身初の防衛を目指す。
最終第3局は2月8日に行われる。
特製ページ:第24期ドコモ杯女流棋聖挑戦手合三番勝負
2021-02-08
第24期女流棋聖戦三番勝負(日本棋院主催)の第3局が8日、東京都千代田区で行われ、挑戦者の上野愛咲美扇興杯が148手までで、鈴木歩女流棋聖に白番中押し勝ちし、対戦成績2勝1敗で2期ぶりに奪還した。タイトル獲得は通算5期。
第1局で敗れたあと連勝した上野は「第1局の内容がひどすぎたので、あとは楽しんで打とうと考えた。内容はきょうの(第3局)が一番よかった」と笑顔を見せた。
一方、自身初の防衛を逃した鈴木は「力は出し切れたと思うが、愛咲美ちゃんが強かった。自分の力がおよんでいない。また挑戦できる機会があれば頑張りたい」と話した。
対局当日のモーニングルーティンとして、この日も縄跳び777回をこなしてきたという上野。序盤で優位に立つと、そのまま押し切った。
今後については「世界戦に参加できたら上のほう…できれば決勝くらいまで行きたい」と意欲を見せていた。
特製ページ:第24期ドコモ杯女流棋聖挑戦手合三番勝負