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2019 年 07 月 04 日

本因坊8連覇 歴代3位の記録

本因坊文裕が8連覇 歴代3位の記録

第74期本因坊戦七番勝負(毎日新聞社主催)の第6局が3、4の両日、大阪府吹田市であり、井山裕太本因坊が、挑戦者の河野臨(こうのりん)九段に171手までで黒番中押し勝ちし、シリーズ通算4勝2敗で8連覇を果たした。

井山本因坊は開幕から2連敗したが、第3局で逆転勝ちして勢いに乗り、地元・大阪での対局も制して4連勝でタイトルを防衛した。井山本因坊は「第3局は運がよかっただけだが、それ以降は自分なりに今の力を出し切れた。8連覇はうれしいが、内容的にはまずい手も多い。少しでも成長できるように頑張りたい」と話した。

本因坊8連覇は、歴代3位の記録。1位は趙治勲二十五世本因坊が達成した10連覇。

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2019 年 07 月 18 日

名人戦リーグ 井山が河野を破る、3人が同星首位に

井山が河野を破る、3人が同星首位に 名人戦リーグ

第44期囲碁名人戦挑戦者決定リーグ戦(朝日新聞社主催)は18日、前名人の井山裕太四冠が、星一つ差で首位の河野臨九段を破った。これで芝野虎丸七段を加えた3人が5勝2敗の同星首位に。張栩名人への挑戦者争いの決着は8月の最終ラウンドにもつれ込む。

名人返り咲きをねらう井山はリーグ前半戦を1勝2敗と出遅れたが、その後4連勝し、先行する河野をとらえた。最終ラウンドは8月1日、4局が一斉に打たれる。首位3人の直接対決はすでに終えており、いずれも他の棋士と対戦。リーグ優勝が決まらず同星首位が複数並べば、同8日に序列上位2人によるプレーオフが行われる。首位3人の序列は、上位から井山、芝野、河野の順。

井山は「前半戦を考えれば、挑戦者争いに加わって最終局を迎えられたのはよかった。次も精いっぱい打ちたい」と話した。一方、河野は「まだ挑戦者になる可能性を残している。悔いのないよう最終局を打ちたい」と話した。

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2019 年 07 月 25 日

井山が再婚 お相手は25歳の一般女性

井山が再婚

井山裕太四冠が20日に結婚したと25日、日本棋院が発表した。相手は一般女性という。井山四冠は平成24年に最初の結婚をしたが、27年末に離婚。井山四冠は現在、七大タイトルのうち棋聖・本因坊・王座・天元を保持している。

井山四冠のコメントは次の通り。

「この度、私事ではございますが、今月20日に一般女性の方と入籍をいたしましたことをご報告させていただきます。これからも一層精進し、棋士道を歩んでいく所存です。今後も変わらぬご指導ご鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます」

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2019 年 08 月 01 日

名人戦リーグ 芝野と河野プレーオフに、井山脱落

囲碁名人戦挑戦者決定リーグ戦 芝野と河野プレーオフに、井山脱落

大詰めを迎えた第44期囲碁名人戦挑戦者決定リーグ戦(朝日新聞社主催)は8月1日午前10時、最終ラウンド4局が東京と大阪で一斉に始まった。挑戦者争いに絡むのが3局、リーグ残留争いに絡むのが1局。消化試合は一つもなく、例年以上の「囲碁界の一番熱い日」になりそうだ。

挑戦の可能性を残しているのは、リーグ序列順に前名人の井山裕太四冠、芝野虎丸七段、河野臨九段。5勝2敗の同星首位で並ぶ3人の直接対決はすべて終えており、それぞれ別の棋士と対戦する。ここで単独1位が決まらなければ、序列上位2人によるプレーオフに持ち込まれる。

最終ラウンドの残る一局、村川大介十段対孫喆七段戦は、どちらも負ければリーグ陥落の「鬼勝負」となる。序列上位の村川は勝てば残留。同時に、孫のほかに同じリーグ初参加組の鈴木伸二七段、六浦雄太七段3人の陥落が決まる。孫は勝てば六浦との残留プレーオフにまわる。同時に打たれる芝野対鈴木戦で鈴木が勝てば、リーグ初参加組3人で1人の残留枠を争う3者プレーオフとなる。

朝日新聞デジタルでは、全4局を対局開始からライブ中継。戦いが佳境を迎える午後3時からは、先にリーグ全局を打ち上げている六浦七段が、井山対羽根直樹九段戦を終局まで同時解説。自身の残留にもかかわる他の対局についてもコメントする。

午後6時44分、大阪・北浜の関西棋院で打たれていた村川対孫戦が終局。村川が白番中押し勝ちし、リーグ残留が決定。同時に孫、鈴木、六浦3人のリーグ落ちが決まった。東京・市ケ谷の日本棋院で芝野と接戦を演じている鈴木は、この結果を知らない。

午後8時56分、芝野が鈴木に黒番中押し勝ち。対局中の井山、河野が敗れればリーグ優勝=名人挑戦が決まる。井山、河野のどちらかが勝てばプレーオフとなる。検討陣によると、井山は混戦で勝敗不明、河野は劣勢、との評。

午後9時41分、井山は羽根直樹九段に白番中押しで敗れ、挑戦者争いから脱落。河野は山下敬吾九段と対局を続けており、形勢不明のヨセ合いが続いている。

午後10時45分、河野が山下に白番3目半勝ち。これにより挑戦権争いは芝野と河野のプレーオフに持ち込まれた。今年の本因坊戦プレーオフに続く同一カード。本因坊戦では河野が勝って挑戦者に。今回はどうか。8日、東京・市ケ谷の日本棋院で打たれる。

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2019 年 08 月 29 日

三星火災杯本戦開幕 井山、趙善津、許家元が出場

30日、三星火災杯本戦開幕 井山、趙善津、許家元が出場

第24回三星火災杯ワールド囲碁マスターズ本戦が8月30日に韓国大田市の三星火災大田儒城研修院で開幕する。 本戦はシード13名(前回ベスト4、韓国4、日本2、中国2、主催者推薦1)と統合予選通過者19名(一般14、シニア2、女流2、ワールド1)の合計32名で争われる。

日本からは国シードで井山裕太九段と許家元八段の2名と統合予選シニア組で通過した趙善津九段の3名が出場する。対戦カードは以下:

井山裕太九段 VS 唐韦星九段

許家元八段 VS 李欽誠九段

趙善津九段 VS 陶欣然七段

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2019 年 09 月 20 日

第74期本因坊就位式 8連覇祝う

第74期本因坊就位式 8連覇祝う

第74期本因坊決定戦七番勝負(毎日新聞社・日本棋院・関西棋院主催、大和証券グループ協賛)を制した本因坊文裕の就位式・祝賀会が20日、東京都文京区のホテル椿山荘東京であった。ファンや関係者約200人が駆け付け、歴代単独3位の8連覇を祝った。

今期七番勝負で文裕は、挑戦者の河野臨九段に連敗する苦しい出だしとなったが、第3局に逆転勝ちして流れを引き寄せると、その後連勝し4勝2敗で防衛を果たした。棋聖、王座、天元と合わせた4冠を保持している。

式では、毎日新聞社の丸山昌宏社長、日本棋院の小林覚理事長、関西棋院の正岡徹理事長、大和証券グループ本社の竹内由紀子執行役員があいさつ。允許(いんきょ)状や本因坊盾を受け取った文裕は「第4局以降は、自分なりにベストの対局ができた。本因坊8連覇は自分自身想像もできず、最も相性のいい棋戦になっている。気持ちを新たに次の戦いに臨みたい」と謝辞を述べた。

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2019 年 10 月 11 日

第45期天元戦挑戦手合五番勝負第1局 挑戦者の許が先勝

挑戦者の許が先勝 第45期天元戦挑戦手合五番勝負第1局

第45期天元戦5番勝負の第1局は11日、岐阜市で打たれ、挑戦者の許家元八段が179手で井山裕太天元に黒番中押し勝ちし、先勝した。

許八段は8月に碁聖を失って以来のタイトルを狙い、井山天元は5期連続8度目のタイトルを目指す。

第2局は21日、北海道ニセコ町で行われる。

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2019 年 10 月 21 日

第45期天元戦5番勝負第2局 井山1勝でタイに

井山1勝でタイに 第45期天元戦5番勝負第2局

第45期天元戦五番勝負の第2局が21日、北海道ニセコ町で行われ、井山裕太四冠が161手までで、挑戦者の許家元八段に黒番中押し勝ちし、対戦成績を1勝1敗とした。第3局は11月22日、福岡県久留米市で打たれる。

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2019 年 10 月 25 日

第67期王座戦第1局 芝野名人が先勝

第67期王座戦第1局 芝野名人が先勝

第67期王座戦五番勝負の第1局が25日、大阪市北区で行われ、芝野虎丸名人が271手までで、井山裕太四冠に黒番半目勝ちし、初の王座奪取と2冠に向け発進した。7冠制覇を2度成し遂げた井山王座と、今月8日に史上最年少で名人を奪取した芝野名人が、七大タイトル戦で顔を合わせるのは初めて。

終局後、芝野名人は「これからも大変だと思うので、これまで通り頑張れれば」、井山王座は「次の対局まで少しあく。いい状態で臨めるよう準備したい」とそれぞれ話した。

井山王座は今年出場した棋聖戦と本因坊戦を防衛。現在、天元戦でも許家元八段の挑戦を受けている。5連覇または通算10期獲得で名乗れる「名誉称号」を棋聖・本因坊・碁聖で保持しており、今シリーズではさらに「名誉王座」の獲得がかかる。

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2019 年 11 月 22 日

第45期天元戦第3局 許が中押しで2勝目

第45期天元戦第3局 許が中押しで2勝目

井山裕太天元に許家元八段が挑戦している第45期天元戦5番勝負(西日本新聞社主催)の第3局が22日、福岡県久留米市のホテルマリターレ創世久留米で打たれ、午後4時56分、黒番の許が157手で中押し勝ちした。許は通算2勝1敗でタイトル獲得まであと1勝とした。

持ち時間各3時間のうち、残りは許1分、井山2分。第4局は12月9日、兵庫県洲本市のホテルニューアワジで行われる。

井山の白18(16十一)のハサミで戦いが始まり、右辺の小競り合いで井山がリード。左上の攻防では、許が地を稼いでポイントを挙げた。さらに上辺と中央の攻防で、井山が白128(10九)と打ったことで、結果的に右辺の白石が取られた。その代償として井山は左上の黒を攻めたが、許は堅実に生きを確保し、井山の投了となった。

立会人の坂口隆三・九段は「最初は白の方が面白かったが、中央の戦いで井山天元に読み違いがあったようだ。両者気迫のこもった熱戦だった」と総括した。

第3局は、ホテルマリターレ創世開業40周年記念として行われた。特別協賛は木下株式会社、協賛は日本製紙、宝酒造。

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2019 年 11 月 29 日

第67期王座戦 芝野虎丸が最年少二冠

芝野虎丸が最年少二冠、井山裕太は7年ぶり三冠に後退 第67期王座戦

10月に囲碁史上初の10代名人となった芝野虎丸名人が井山裕太王座に挑む第67期王座戦5番勝負の第4局が29日、愛知県蒲郡市で打たれ、芝野が282手までで白番半目勝ちした。3勝1敗で王座を奪取、史上最年少の20歳0カ月で2冠となった。

終盤、井山が盛り返したが芝野はミスをせず熱戦を制した。「苦しんだ時間のほうが多かった。本当に運がよかった」。囲碁界の今後を占う戦いだった。平成の囲碁界は2度の7冠独占を果たすなど、井山が「一強時代」を築いてきた。

虎丸名人が直接対決で絶対王者を倒し、「ポスト井山世代」の先頭に躍り出た。2冠保持の最年少記録も8年ぶりに更新した。これまでの記録は11年に井山が達成した21歳11カ月。2冠について「ぜんぜん実感がわかないです」と、はにかんだ。虎丸名人がマイペースで突き進む。

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2019 年 12 月 09 日

第45期天元戦五番勝負 2勝2敗に戻す、18日に最終局

第45期天元戦五番勝負 2勝2敗に戻す、18日に最終局

第45期天元戦五番勝負の第4局が9日、兵庫県洲本市で打たれ、カド番に追い込まれていた井山裕太天元が挑戦者の許家元八段に177手で黒番中押し勝ちし、シリーズ成績を2勝2敗のタイに戻した。最終第5局は18日、徳島市で打たれる。

井山は10日前に芝野虎丸名人に王座を奪われ、三冠に後退したばかり。しかし本局は序盤から優位に立ち、粘る許を寄せつけなかった。

最終局に名誉天元の資格を得る5連覇がかかる井山は「最終局までいけるのは非常にうれしい。最後なので悔いのないよう打つだけです」。敗れた許は「きょうの碁の内容はまずかった。最後は力を出し切りたい」と話した。

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2019 年 12 月 19 日

第58期十段戦 挑戦者決定戦、井山 VS 芝野

十段戦挑戦者決定戦、井山 VS 芝野 第58期十段戦

産経新聞社主催の囲碁タイトル戦「第58期十段戦」の挑戦者決定戦は、井山裕太三冠-芝野虎丸名で行われることに決まった。19日に日本棋院東京本院であった準決勝で大西竜平四段に勝利した芝野名人は来年1月、すでに勝ち上がっている井山三冠と対局する。

両者は今秋の王座戦五番勝負で対決し、芝野名人が王座を奪取している。初防衛がかかる村川大介十段との五番勝負は来年3月開幕予定。

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2019 年 12 月 18 日

井山5連覇「名誉天元」獲得

井山5連覇「名誉天元」獲得 第45期天元戦第5局

第45期天元戦5番勝負(西日本新聞社主催)の第5局は18日午前9時から徳島市の徳島グランヴィリオホテルで打たれ、午後5時36分、井山裕太天元が挑戦者の許家元八段に234手までで白番中押し勝ちした。対戦成績3勝2敗で5連覇を達成、名誉天元の称号を得た。

2年連続でフルセットを制した井山は、天元獲得通算8期。名誉称号は本因坊、碁聖、棋聖に加えて四つ目となり、歴代単独最多となった。今年は4月に十段、11月に王座を失って五冠から三冠に後退したが、天元を防衛して踏みとどまった。

許は天元獲得の最年少記録がかかっていたが、更新はならなかった。

死闘を制し、三冠堅持-。18日の天元戦第5局は、井山が勝負強さを発揮し、許の挑戦を退けた。「最近の調子は悪くない」(井山)の言葉通り、今年最後のタイトル戦をものにした。

持ち時間各3時間のうち、残りは両者1分。終局直後、井山が「難しかった。分からなかった」と首をかしげた難解な戦い。大石の死活も絡んで、最後まで手に汗握る攻防が繰り広げられた。

右上一帯から競り合いが始まった最終局は、井山が白54(16十一)から64(16十四)と右辺に先着して有利な展開に持ち込んだ。しかし右下黒を取りにいった白106(18十五)が問題で、黒109(16十三)と切断されて中央白一団が危険になり、黒良しのムードに変わった。許は上辺白を攻めた後、中央白に襲いかかるなど懸命の攻めを見せたが、反撃に出た井山が左下黒との攻め合いに持ち込み、最後は手数が足りないと見た許が投了した。

立会人の石田芳夫二十四世本因坊は「右上は許八段が失敗した感じだったが、井山天元も右辺で打ち過ぎがあり、容易ならざる形勢になった。しかし井山天元の白148(6十)が絶妙のタイミングで盛り返し、押し切った一局」と総括した。

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2020 年 01 月 05 日

関西棋院打ち初め式 井山3冠「調子は上向き」

井山3冠「調子は上向き」 関西棋院打ち初め式

語呂合わせで「囲碁の日」となる(1月)5日、日本棋院関西総本部の梅田囲碁サロン(大阪市北区)で打ち初め式があり、本因坊文裕が約80人の囲碁ファンと紅白の碁石で連碁を楽しんだ。2019年、二つタイトルを失った文裕は「最近は厳しい戦いが続き、心配をかけているが、(調子は)上向いてきているので、期待に沿える1年にできればと思っている」と述べ、相手が1手ごとに交代する連碁に、笑顔で応じていた。

一方、関西棋院(同市中央区)の打ち初め式では、唯一のタイトルホルダーの村川大介十段が「十段の防衛戦や世界戦など全ての棋戦で頑張りたい」と抱負を述べた。

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2020 年 01 月 08 日

第44期棋聖戦七番勝負 9日開幕、井山棋聖に河野九段が挑む

9日開幕、井山棋聖に河野九段が挑む 第44期棋聖戦七番勝負

第44期棋聖戦七番勝負(読売新聞社主催)、井山裕太棋聖と挑戦者河野臨九段の第1局が9日、東京都文京区の「ホテル椿山荘東京」で開幕する。

棋聖戦史上最多タイの8連覇を狙う井山棋聖に、初の棋聖位を目指す河野九段が挑む。両者の七大タイトル戦は7度目で、過去6度はいずれも井山棋聖が勝利している。

8日に同ホテルで開かれたトークセッションで、井山棋聖は「河野さんとはたくさん対戦しているが(今回も)厳しい戦いになると思う。(本局が)私の今年の初対局となるので、いいスタートが切れれば」と意気込みを話し、河野九段は「大一番を前に昨日、誕生日を迎えた。井山さんにはお祝いの精神を忘れずに臨んでいただけるとありがたい」とユーモアを交えて抱負を述べた。

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2020 年 01 月 10 日

第44期棋聖戦七番勝負 井山が8連覇へ発進

井山が8連覇へ発進 第44期棋聖戦七番勝負

第44期棋聖戦七番勝負の第1局が10日、東京都文京区で行われ。井山裕太棋聖が296手までで、挑戦者の河野臨九段に黒番5目半勝ちし、8連覇へ向け発進した。第2局は20、21日に埼玉県川越市で打たれる。

序盤はAI流の布石で、比較的速いテンポで進んだが、井山棋聖が右辺で築いた大模様に河野九段が白46と侵入を図った局面から、一転、両者慎重な着手が続いた。

井山棋聖は「序盤から今ひとつの流れになって、2日目も苦しいかなと思っていました」と初日の劣勢を跳ね返した対局を振り返り、非勢になっても諦めず打ち続けた河野九段は「次局は悔いのない碁を打てるよう頑張っていきたい」と話していた。

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2020 年 01 月 20 日

第44期棋聖戦第2局 76手目封じ1日目終える

第44期棋聖戦第2局 76手目封じ1日目終える

第44期棋聖戦七番勝負、井山裕太棋聖と挑戦者・河野臨九段の第2局が20日午前9時、埼玉県川越市の「蓮馨寺」で始まり、午後4時44分、井山棋聖が76手目を封じて1日目を終えた。

井山棋聖の先勝で迎えた対局。序盤、井山棋聖が白26とつけ、左辺から競り合いが始まった。最強手の応酬で白の実利と黒の模様という分かれに。河野九段は黒45から下辺に手を付け、黒53と左辺の3子を取り切った。一方、井山棋聖は下辺の白の一団を安定させ、白74で右上の飛びに回った。

「黒53は問題だったかもしれない。白は54、56とうまく立ち回り、手厚く打ち進めている。今後、黒は上辺の白地を減らしながら、右辺の黒模様をどの程度まとめられるかが焦点になる」と話している。

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2020 年 01 月 21 日

第44期棋聖戦第2局 井山が2連勝

井山が2連勝 第44期棋聖戦第2局

第44期棋聖戦七番勝負(読売新聞社主催)、井山裕太棋聖と挑戦者河野臨九段の第2局が20日から埼玉県川越市の「蓮馨寺」で行われ、21日午後6時25分、井山棋聖が198手までで白番中押し勝ちし、シリーズ2連勝とした。

序盤、左辺で白の実利と黒の模様という分かれになった本局、井山棋聖は下辺の白の大石を強化しつつ右辺の黒模様を削減し、主導権を握った。河野九段は右辺から中央にかけて戦いを仕掛けてチャンスをうかがったが、井山棋聖が冷静に読み切り、難局を制した。

井山棋聖の話「流れは悪くないと思っていたが、中盤の重要な所で見損じがあるなど、反省点も多い。これからも大変な戦いが続くので、いい内容の碁を打ちたい」

河野九段の話「1日目から悔いのあり過ぎる碁だった。(3局目は)少しでもいい状態でベストを尽くしたい」

第3局は2月1、2日に長崎県西海市の「オリーブベイホテル」で行われる。

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2020 年 01 月 28 日

井山が賞金1億825万円 9年連続のトップ

井山が賞金1億825万円 9年連続のトップ

日本棋院は28日、2019年の賞金・対局料ランキングを発表し、井山裕太三冠(30)が1億825万円で9年連続のトップとなった。

  1. 本因坊文裕 1億 825万円
  2. 芝野虎丸名人 6766万円
  3. 一力遼八段 3684万円
  4. 張栩九段 3227万円
  5. 藤沢里菜女流立葵杯 2659万円

井山三冠は昨年、十段と王座のタイトルを失ったが、棋聖、本因坊、天元を防衛した。芝野二冠は昨年10月に名人を獲得して史上最年少の七大タイトル保持者になり、その後、王座も奪取し二冠となった。上野愛咲美女流本因坊は2077万円で全体の9位。

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2020 年 01 月 30 日

芝野が十段戦挑戦者に 最年少で初挑戦

芝野が十段戦挑戦者に 最年少で初挑戦

産経新聞社主催の囲碁タイトル戦「第58期十段戦」の挑戦者決定戦が30日、大阪市北区の日本棋院関西総本部で行われ、芝野虎丸二冠が井山裕太三冠を破り、歴代最年少で初の十段戦五番勝負出場を決めた。

芝野二冠は平成11年、神奈川県生まれ。26年にプロ入り。29年、入段2年11カ月の史上最速で全員参加の一般棋戦(第26期竜星戦)で優勝した。昨年10月、19歳11カ月の史上最年少で七大タイトルの名人を獲得、11月には王座を獲得、最年少2冠となった。

七大タイトル戦には3度目の出場となる。初防衛が懸かる村川大介十段とのシリーズは3月3日、大阪府東大阪市の大阪商業大学で開幕する。

芝野二冠は「(村川十段は)戦いに強い碁という印象がある。大変な戦いになる。これまでと変わらず頑張りたい」と話した。

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2020 年 02 月 02 日

第44期棋聖戦第3局 8連覇へあと1勝

8連覇へあと1勝 第44期棋聖戦第3局

第44期棋聖戦七番勝負(読売新聞社主催)、井山裕太棋聖と挑戦者・河野臨九段の第3局は長崎県西海市の「オリーブベイホテル」で行われ、井山棋聖が153手までで先番中押し勝ちした。井山棋聖はシリーズ3連勝で、小林光一名誉棋聖に並ぶ8連覇まであと1勝に迫った。

対局は2日目に入り、河野九段が右辺の大石を捨てる決断をしたが、黒の井山棋聖が大きな利益を得る結果になった。ペースを握った井山棋聖は正確な読みで着実にリードを広げ、勝負手を連発して粘る河野九段を突き放した。

第4局は14、15日、福岡県太宰府市の九州国立博物館で行われる。

井山棋聖の話「最後、左辺から上辺の攻防で自分の打つ手が筋に入ってきたので、いけるかなと思った。(4局目へ向け)まだまだ大変。しっかり準備して臨みたい」

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2020 年 02 月 15 日

棋聖戦第4局 河野九段が乱戦制す…1勝3敗に

河野九段が乱戦制す…1勝3敗に 棋聖戦第4局

囲碁界の最高位を争う第44期棋聖戦七番勝負(読売新聞社主催)、井山裕太棋聖と挑戦者・河野臨九段の第4局は14日から福岡県太宰府市の九州国立博物館で行われ、15日午後7時45分、河野九段が231手までで先番中押し勝ちした。河野九段はシリーズ1勝3敗とした。

2日目に入り、井山棋聖は白80と左辺の1子をかかえ、上辺と左上の両方のシノギを目指した。激しい競り合いから右辺で黒の一団を攻め立てて勝負に出たが、逆に中央の白の大石が薄くなる展開に。河野九段は右辺で3子を取り込むなどして次第に盛り返し、二転三転する形勢の中、逆転で乱戦を制した。

第5局は26、27日、神奈川県箱根町の「ホテル花月園」で行われる。

河野九段の話「終盤までずっと大変だと思っていたが、左下隅1子を取るヨセを打ったあたりで何とかなりそうかなと思った。依然として厳しい状況だが、悔いのないよう頑張りたい」

井山棋聖の話「上辺と左上の両方を頑張ればやれると思っていたのだが……。右辺の攻防ももう少しいい手があったかもしれない」

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2020 年 02 月 27 日

棋聖戦第5局 河野九段が好判断で逆転勝ち、2勝3敗に

河野九段が好判断で逆転勝ち、2勝3敗に

囲碁界の最高位を争う第44期棋聖戦七番勝負(読売新聞社主催)、井山裕太棋聖(30)と挑戦者・河野臨九段(39)の第5局は26日から神奈川県箱根町の「ホテル花月園」で行われ、27日午後7時42分、河野九段が232手で白番中押し勝ちし、シリーズ2勝3敗とした。

対局2日目に入り、地合いでリードされた河野九段の勝負手が井山棋聖のミスを誘った。左辺のコウ争いを白162と解消したのが河野九段の好判断で、大きなフリカワリの末に逆転勝ちした。第6局は3月5、6日、山梨県甲府市の「常磐ホテル」で。

河野九段の話「ずっと形勢は難しかった。左辺がコウになって希望が出てきたが、本当に良くなったと思えたのはヨセに入ってから。次も一生懸命打ちたい」

井山棋聖の話「左辺から上辺にかけて、いっぱいに頑張り過ぎたかもしれない。この2局、少し良くなったかなという局面から負けている。次局はよいパフォーマンスを見せたい」

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2020 年 02 月 28 日

第45期天元戦 井山裕太天元の允許状授与式

第45期天元戦 井山裕太天元の允許状授与式

本日予定された井山裕太天元の就位式が中止となり、関係者のみが出席する允許状授与式が日本棋院内で行われました。

井山天元は「非常に大変な状況の中で、式を開いて頂いてありがたいと思います。他棋戦でもしばらくこういう形が続くかもしれないですね」と不安そうでした。

第45期天元戦 井山裕太天元の允許状授与式

天元允許状授与式の最後は、関係者の記念撮影。 前列は左から、小林覚理事長、将棋の里見香奈清麗、井山天元、奥様、藤沢女流立葵杯。 里見清麗は、天元戦と同じ新聞三社連合が主催する女流王位戦のタイトル保持者で、本日予定されていた就位式に参加予定でした。

第45期天元戦 井山裕太天元の允許状授与式

天元允許状授与式では、藤沢里菜女流立葵杯が花束贈呈しました。藤沢立葵杯はドラマで女優デビューを果たしたばかり。「撮影は1時間くらい。台詞を噛まずに言えるか、ずっと緊張していました。放送を見るまでヒヤヒヤでしたが、意外と普通でホッとしました」と言い、満足の出来だったようです。

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2020 年 03 月 06 日 井山が棋聖戦8連覇達成

第44期棋聖戦七番勝負 井山棋聖が棋聖戦8連覇達成

第44期棋聖戦七番勝負(読売新聞社主催)、井山裕太棋聖と挑戦者・河野臨九段の第6局が5日から甲府市の「常磐ホテル」で行われ、井山棋聖が262手までで白番3目半勝ちし、シリーズ4勝2敗で棋聖位を防衛した。

井山棋聖はこれで棋聖戦8連覇を達成、小林光一名誉棋聖が持っていた棋聖戦の連続防衛記録に並ぶとともに、すでに史上1位だった七大タイトル獲得数を47に更新し、本因坊、天元と併せて三冠を維持した。棋聖戦の優勝賞金は4500万円。

井山棋聖は大阪府出身。石井邦生九段門下で2002年にプロ入りした。16、17年の2度にわたって七大タイトル全てを獲得する「七冠」を達成し、18年には囲碁界で初めての国民栄誉賞に輝いた。

井山棋聖の話「(8連覇は)記録の上で小林先生に並ぶことができ、『よくできたな』という感じです。4局目、5局目も含め、まずい手も多かったので、何とか結果を残せたのは運が良かったです」

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2020 年 03 月 12 日 井山、8年連続最優秀棋士賞 第53回棋道賞

第53回棋道賞 井山8年連続最優秀棋士賞

第53回棋道賞の最優秀棋士賞に、棋聖、本因坊、天元の三冠を守った井山裕太棋聖が選ばれた。8年連続8回目の受賞。タイトル戦主催各社の担当記者でつくる選考委員会は、井山と史上初の10代名人となった芝野虎丸名人の2人に票が二分され、最後は日本棋院の議長裁定で決着した。芝野は優秀棋士賞となった。

その他の各賞受賞者は次の通り。

成績優秀で将来が嘱望される囲碁の棋士に送られる「第57回秀哉賞」は芝野が初受賞。井山の連続受賞は7回で止まった。

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2020 年 05 月 09 日 第75期本因坊戦の延期決定

第75期本因坊戦の延期決定 第1局、6月2・3日山梨県甲府市で

12日に開幕予定だった囲碁の第75期本因坊決定戦七番勝負(毎日新聞社・日本棋院・関西棋院主催、大和証券グループ協賛)の延期が8日、決まった。緊急事態宣言発令とともに公式戦はストップしており、両対局者はやむを得ない決定と受け止め、開幕に向けて準備を続けている。

9連覇を目指す井山裕太本因坊は「延期は仕方がありません。先が見えない状況の中、大変な部分もありますが、自分なりに準備をして、良い状態で開幕を迎えられるよう努力したいと思います」、初挑戦の芝野虎丸名人は「この状況なので、延期の可能性は高いのかなと思っていました。良い碁を打てるよう、今はしっかり勉強していきたいです。少しでも早く、心配なく対局、観戦できる日が来るよう願っています」と、それぞれコメントした。

第3局(6月2・3日山梨県甲府市)を第1局として実施いたします。延期対局の日程 場所は未定となります。毎日新聞社 日本棋院 関西棋院にて協議し、決定次第、あらためてご案内させて頂きます。なお、今後の情勢の変化により、第3局(6月2・3日山梨県甲府市)以降につきましても日程が変更となる可能性があります。

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2020 年 06 月 08 日 第45期名人戦リーグ 井山開幕5連勝、山下は初白星

井山開幕5連勝、単独首位  第45期名人戦リーグ

芝野虎丸名人への挑戦権をかけた第45期名人戦リーグ戦は8日、単独首位の井山裕太3冠が羽根直樹碁聖を白番中押しで破った。これで開幕5連勝とし、挑戦権獲得に向けて大きく前進した。敗れた羽根は2勝3敗となり、挑戦権争いから脱落。残留争いに回る。

井山の次戦は、3勝1敗で2位につけている許家元八段。「言うまでもなく強敵。まだ先は長いので、悔いの残らないよう戦いたい」と話した。許は井山戦までに2局あり、今月11日に河野臨九段(1勝3敗)と、18日に林漢傑八段と対戦。連勝して井山戦を迎えれば、挑戦権のゆくえを左右する大一番となる。

リーグ戦はこの日もう一局あり、ここまで0勝4敗だった山下敬吾九段が張栩九段に白番11目半勝ちし、リーグ初白星を挙げた。張栩は2勝4敗。

山下にとって、コロナ禍で2カ月にわたり中断されていた対局再開後初の手合だった。「なにより碁を打てるのがうれしい。対局中断中、家に引きこもっていたが、気持ちをリセットできた部分があるかもしれない。初戦を勝てたので、これからも気持ちよく打てる気がする」と話した。

【第45期名人戦リーグ】(黒)羽根直樹九段 対 井山裕太九段(白)

【第45期名人戦リーグ】(黒)張栩九段 対 山下敬吾九段(白)

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2020 年 06 月 05 日 8連覇井山棋聖の就位式 「小林先生の記録に並べて誇り」と謝辞

8連覇井山棋聖の就位式 「小林先生の記録に並べて誇り」と謝辞

第44期棋聖戦七番勝負(読売新聞社主催)を制した井山裕太棋聖の就位式が5日、東京都文京区の「ホテル椿山荘東京」で開かれた。井山棋聖は挑戦者の河野臨九段を4勝2敗で下し、小林光一名誉棋聖に並ぶ史上最多タイの8連覇を達成した。

老川祥一・読売新聞グループ本社代表取締役会長・主筆代理から正倉院宝物の金銅鳳形裁文を写した鳳を刻み込んだ純銀製の棋聖大賞メダルと、賞金4500万円の目録が贈られた。

井山棋聖は「自分の良さも、そうでないところも出た七番勝負だった。時代も状況も違うので一概には比べられないが、小林先生の記録に並ぶことができたのは誇り。新型コロナウイルスの感染拡大で大変な状況の中、対局できることへの感謝の気持ちを忘れずに進んでいきたい」と謝辞を述べた。