平成9年(1997年)12月24日生。台湾出身。高林拓二七段門下。平成25年入段、26年二段、27年三段、28年四段、29年七段、30年八段。令和3年九段。
平成9年(1997年)12月24日生。台湾出身。高林拓二七段門下。平成25年入段、26年二段、27年三段、28年四段、29年七段、30年八段。令和3年九段。
2019年3月3日
「プロ棋士ペア碁選手権2019」(日本ペア碁協会主催)の決勝が3日、東京都千代田区の日本棋院で行われ、藤沢里菜女流名人(20)・一力遼八段(21)組が、大沢奈留美四段(42)・許家元(きょ・かげん)碁聖(21)組を破り初優勝しました。藤沢・一力組は今夏に行われる世界ペア碁最強位戦に日本代表として出場します。
ペア碁選手権には16組32人が出場し、2月9日に1回戦から準決勝が行われ、両ペアとも3勝しました。相談して打つことはできないため、2人の息が合わないとうまく進めることができないところがペア碁の難しさでもあり、魅力でもあります。藤沢女流名人は「一力八段とは安心して打つことができた。優勝できてうれしい」と言い、一力八段も「ひとりで打っているときのように違和感がなかった」と笑顔を見せました。藤沢女流名人は平成29年に羽根直樹九段と組み優勝していますが、一力八段は初の優勝です。藤沢・一力組はともに10代だった27年にも組んで、そのときは1回戦で負けています。
藤沢女流名人は6日に開幕する第31期女流名人戦三番勝負(産経新聞社主催)で、謝依旻(しぇい・いみん)六段(29)の挑戦を受けます。ペア戦での優勝を弾みに、女流名人3連覇を目指します。
2019年6月14日
中国の団体リーグ戦・乙級リーグ、丙級リーグ、女子リーグが、6月14日に中国浙江省衢州市で開幕します。日本からは乙級リーグに、中日友好チームとして許家元八段、本木克弥八段、余正麒八段、芝野虎丸七段が参加します。
また、個人として大西竜平四段が乙級リーグの河北省チームに、牛栄子二段が女子リーグのハルピン六合中天チームに参加します。
2019年8月15日
8月15日、東京都千代田区「日本棋院東京本院」で、許家元碁聖と佐田篤史四段によって行われた井山裕太天元への挑戦者を決める第45期天元戦挑戦者決定戦は、許が白番214手まで中押し勝ちし、挑戦手合出場を決めました。
第1局は10月11日、岐阜県岐阜市「都ホテル 岐阜長良川」で開幕します。
2019年8月23日
碁聖戦五番勝負第5局が23日、東京・市ケ谷の日本棋院で打たれ、挑戦者の羽根直樹九段が許家元碁聖に白番中押し勝ちし、3勝2敗でタイトルを奪取しました。羽根の七大タイトル獲得は2011年の碁聖以来8年ぶり。
羽根は中部総本部所属。張栩名人らと「平成四天王」のひとりに数えられ、00年代に名人と並ぶタイトルの棋聖、本因坊を獲得するなど活躍しましたが、井山裕太・現四冠に碁聖を奪われた12年以降、七大タイトルから遠ざかっていました。終局後、「シリーズを通して出来不出来があったが、最後に力を出し切れてよかった」と話しました。
許は昨年、七大タイトルを独占していた井山から碁聖位を奪ったが、連覇はならなかった。
2019年8月29日
第24回三星火災杯ワールド囲碁マスターズ本戦が8月30日に韓国大田市の三星火災大田儒城研修院で開幕します。 本戦はシード13名(前回ベスト4、韓国4、日本2、中国2、主催者推薦1)と統合予選通過者19名(一般14、シニア2、女流2、ワールド1)の合計32名で争われます。
日本からは国シードで井山裕太九段と許家元八段の2名と統合予選シニア組で通過した趙善津九段の3名が出場します。対戦カードは以下:
2019年9月14日
上野愛咲美(あさみ)女流棋聖(17)が14日、CS番組で生放送された第28期竜星戦決勝トーナメント準決勝で許家元(きょかげん)八段(21)に256手で白番中押し勝ちし、女性として初めて全棋士参加棋戦の決勝進出を果たしました。
これまでは昨年の第27期竜星戦での藤沢里菜女流本因坊らのベスト8が最高だったが、上野女流棋聖は今月2日に決勝トーナメント2回戦で7大タイトルホルダーの村川大介十段(28)に勝って史上初のベスト4に。今回、さらに金星を挙げて頂点に挑むことになった。
許八段は昨年の碁聖戦で井山裕太4冠(30)を3勝0敗と圧倒して碁聖位に就いたトップ中のトップ(今季失冠)だが、1手30秒未満で打つ早碁戦を制した。決勝は23日、一力遼竜星(22)と鈴木伸二七段(28)の勝者と対戦する。
上野女流棋聖は東京都出身で16年にプロ入り。18年、初タイトルの女流棋聖を獲得し、今年初防衛した。10月に5番勝負が開幕する第38期女流本因坊戦の挑戦者にも決まっている。
上野女流棋聖「夢のようです…。ずっと難しかったですけど、許先生の読みになんとかついていけたらと思いました。許先生には練習碁でもチャンスをもらったことはなかったので…。運が良かったです。研究を頑張って来たら運がついてきました。決勝戦はどちらの先生にも勝たせてもらったことがないですけど、ここまで運で頑張って来たので、このまま気楽に打てればいいと思いますし、このチャンスを大事に決勝まで頑張りたいです。早く終わらないように良い勝負が出来たら…。優勝? ないです」
許八段「はっきりと勝つチャンスはなかったと思います」
2019年9月20日
第67期囲碁王座戦(日本経済新聞社主催)の挑戦者決定戦が20日、東京・市ケ谷の日本棋院で打たれ、芝野虎丸八段(19)が午後6時4分、195手までで許家元八段(21)に黒番中押し勝ちし、井山裕太王座(30)への挑戦権を獲得した。芝野八段の王座挑戦は初めてで、王座戦では最年少の挑戦者となる。
5連覇、通算7期目を狙う井山王座との五番勝負第1局は10月25日、大阪市のウェスティンホテル大阪で打たれる。
対局後、芝野八段は「難しい対局で、勝ててよかった。(井山王座と)早くタイトル戦で戦いたかった。どれぐらい打てるか楽しみだ」と話した。
芝野八段は国内四冠をもつ井山王座を追う若手のホープだ。読みが深く、攻めと守りのバランス感覚や形勢判断に定評がある。井山王座との対戦成績は芝野八段の1勝0敗。
8月に七番勝負が始まった名人戦で七大タイトルに初挑戦し、第3局まで張栩名人(39)を2勝1敗とリードしている。
芝野八段は1999年生まれ、神奈川県出身。2014年に入段し、17年に竜星戦で優勝すると、18年の日中竜星戦で世界最強の柯潔九段を破って優勝した。19年、名人戦の挑戦権獲得により八段。
2019年10月11日
第45期天元戦5番勝負の第1局は11日、岐阜市で打たれ、挑戦者の許家元八段(21)が179手で井山裕太天元(30)に黒番中押し勝ちし、先勝した。
許八段は8月に碁聖を失って以来のタイトルを狙い、井山天元は5期連続8度目のタイトルを目指す。
第2局は21日、北海道ニセコ町で行われる。
2019年11月22日
井山裕太天元に許家元八段が挑戦している第45期天元戦5番勝負(西日本新聞社主催)の第3局が22日、福岡県久留米市のホテルマリターレ創世久留米で打たれ、午後4時56分、黒番の許が157手で中押し勝ちした。許は通算2勝1敗でタイトル獲得まであと1勝とした。
持ち時間各3時間のうち、残りは許1分、井山2分。第4局は12月9日、兵庫県洲本市のホテルニューアワジで行われる。
井山の白18(16十一)のハサミで戦いが始まり、右辺の小競り合いで井山がリード。左上の攻防では、許が地を稼いでポイントを挙げた。さらに上辺と中央の攻防で、井山が白128(10九)と打ったことで、結果的に右辺の白石が取られた。その代償として井山は左上の黒を攻めたが、許は堅実に生きを確保し、井山の投了となった。
立会人の坂口隆三・九段は「最初は白の方が面白かったが、中央の戦いで井山天元に読み違いがあったようだ。両者気迫のこもった熱戦だった」と総括した。
第3局は、ホテルマリターレ創世開業40周年記念として行われた。特別協賛は木下株式会社、協賛は日本製紙、宝酒造。
2019年12月9日
第45期天元戦五番勝負の第4局が9日、兵庫県洲本市で打たれ、カド番に追い込まれていた井山裕太天元が挑戦者の許家元八段に177手で黒番中押し勝ちし、シリーズ成績を2勝2敗のタイに戻した。最終第5局は18日、徳島市で打たれる。
井山は10日前に芝野虎丸名人に王座を奪われ、三冠に後退したばかり。しかし本局は序盤から優位に立ち、粘る許を寄せつけなかった。
最終局に名誉天元の資格を得る5連覇がかかる井山は「最終局までいけるのは非常にうれしい。最後なので悔いのないよう打つだけです」。敗れた許は「きょうの碁の内容はまずかった。最後は力を出し切りたい」と話した。
2019年12月18日
第45期天元戦5番勝負(西日本新聞社主催)の第5局は18日午前9時から徳島市の徳島グランヴィリオホテルで打たれ、午後5時36分、井山裕太天元が挑戦者の許家元八段に234手までで白番中押し勝ちした。対戦成績3勝2敗で5連覇を達成、名誉天元の称号を得た。
2年連続でフルセットを制した井山は、天元獲得通算8期。名誉称号は本因坊、碁聖、棋聖に加えて四つ目となり、歴代単独最多となった。今年は4月に十段、11月に王座を失って五冠から三冠に後退したが、天元を防衛して踏みとどまった。
許は天元獲得の最年少記録がかかっていたが、更新はならなかった。
死闘を制し、三冠堅持-。18日の天元戦第5局は、井山が勝負強さを発揮し、許の挑戦を退けた。「最近の調子は悪くない」(井山)の言葉通り、今年最後のタイトル戦をものにした。
持ち時間各3時間のうち、残りは両者1分。終局直後、井山が「難しかった。分からなかった」と首をかしげた難解な戦い。大石の死活も絡んで、最後まで手に汗握る攻防が繰り広げられた。
右上一帯から競り合いが始まった最終局は、井山が白54(16十一)から64(16十四)と右辺に先着して有利な展開に持ち込んだ。しかし右下黒を取りにいった白106(18十五)が問題で、黒109(16十三)と切断されて中央白一団が危険になり、黒良しのムードに変わった。許は上辺白を攻めた後、中央白に襲いかかるなど懸命の攻めを見せたが、反撃に出た井山が左下黒との攻め合いに持ち込み、最後は手数が足りないと見た許が投了した。
立会人の石田芳夫二十四世本因坊は「右上は許八段が失敗した感じだったが、井山天元も右辺で打ち過ぎがあり、容易ならざる形勢になった。しかし井山天元の白148(6十)が絶妙のタイミングで盛り返し、押し切った一局」と総括した。
2020年4月6日
第75期本因坊戦挑戦者決定プレーオフが6日、東京・市ケ谷「日本棋院」で打たれた。対局は激戦の末、午後9時57分に黒番の芝野虎丸名人が許家元八段に中押し勝ち。本因坊文裕への挑戦権を獲得した。
「序盤から判断が難しかった。負けの筋もあったが、勝てたのは運が良かった」と、ちょっぴり笑った。
芝野は本因坊戦7番勝負初登場。昨年10月、19歳11カ月で史上初の10代名人になった。同年12月には井山から王座を奪って史上最年少で2冠となった。今年は十段戦挑戦者として、村川大介十段に1勝1敗と最も勢いがある。「大変な対局になると思う。楽しんでやりたい」。
8人による挑決リーグ最終局は今月3日に行われ、芝野と許が6勝1敗で並んだ。以下、羽根直樹碁聖と一力遼八段は残留。河野臨九段、山下敬吾九段、志田達哉八段、横塚力七段は陥落となっていた。
注目の第1局は、5月12~13日、群馬県高崎市で打たれる予定。
2020年9月8日
第9回応氏杯1回戦は9月8日(火)に開幕した。日本からは井山裕太九段、芝野虎丸九段、一力遼八段、村川大介九段、河野臨九段、許家元八段が出場した。一力八段、河野九段、許八段は1回戦通過だが、井山九段、芝野九段、村川九段は敗退した。2回戦は明日9月9日(水)に打たれる。
対局年 | 優勝 | 結果 | 準決勝 | コミ |
---|---|---|---|---|
2016 | 唐韋星九段(中国) | 3-2 | 朴廷桓九段(韓国) | 8目 |
2012 | 范廷鈺三段(中国) | 3-1 | 朴廷桓九段(韓国) | 8目 |
2009 | 崔哲瀚九段(韓国) | 3-1 | 李昌鎬九段(韓国) | 8目 |
2005 | 常昊九段(中国) | 3-1 | 崔哲瀚九段(韓国) | 8目 |
2001 | 李昌鎬九段(韓国) | 3-1 | 常昊九段(中国) | 8目 |
1996 | 劉昌赫九段(韓国) | 3-1 | 依田紀基九段(日本) | 8目 |
1993 | 徐奉洙九段(韓国) | 3-2 | 大竹英雄九段(日本) | 8目 |
1989 | 曹薫鉉九段(韓国) | 3-2 | 聶衛平九段(中国) | 8目 |
2020年9月9日
8日の1回戦に勝利した、一力遼八段、河野臨九段、許家元八段の2回戦が打たれ、 一力が韓国の安成浚八段に勝利し準々決勝に進出した。準々決勝は9月11日(金)11時より行われる。河野と許は惜しくも敗退となった。
対局年 | 優勝 | 結果 | 準決勝 | コミ |
---|---|---|---|---|
2016 | 唐韋星九段(中国) | 3-2 | 朴廷桓九段(韓国) | 8目 |
2012 | 范廷鈺三段(中国) | 3-1 | 朴廷桓九段(韓国) | 8目 |
2009 | 崔哲瀚九段(韓国) | 3-1 | 李昌鎬九段(韓国) | 8目 |
2005 | 常昊九段(中国) | 3-1 | 崔哲瀚九段(韓国) | 8目 |
2001 | 李昌鎬九段(韓国) | 3-1 | 常昊九段(中国) | 8目 |
1996 | 劉昌赫九段(韓国) | 3-1 | 依田紀基九段(日本) | 8目 |
1993 | 徐奉洙九段(韓国) | 3-2 | 大竹英雄九段(日本) | 8目 |
1989 | 曹薫鉉九段(韓国) | 3-2 | 聶衛平九段(中国) | 8目 |
2020年9月18日
第68期王座戦の挑戦者決定戦が18日、東京都千代田区の日本棋院で行われ、許家元八段が張栩九段を破り、初の王座戦五番勝負登場を決めた。初防衛を目指す芝野虎丸王座とのシリーズは、10月23日に横浜市で開幕する。
台湾出身の許八段はプロ8年目。初めて七大タイトルに挑んだ平成30年の第43期碁聖戦では、当時の井山裕太碁聖を3連勝のストレートで破り、七冠独占状態を崩した。芝野虎丸三冠や一力遼碁聖と並ぶ若手実力者だ。今期は、結城聡九段や山下敬吾九段といったタイトル獲得経験者を撃破した。
「王座戦は前期も挑戦者決定戦までいきながら、負けてしまったので、挑戦することができてうれしい」と許八段。芝野三冠には前期の王座戦挑戦者決定戦や今春の本因坊戦プレーオフなど、大きな舞台で敗れているだけに、「なかなか勝つことができていない相手で厳しい戦いになると思うが、全力を尽くしたい」と闘志をみせていた。
2020年10月8日
本因坊リーグの開幕戦、 芝野虎丸三冠ー佐田篤史七段は 芝野三冠が白番半目勝ちし 白星スタートを決めた。許家元八段が鶴山淳志八段に 白番半目勝ちした。 今日の2局は共に半目勝負。 リーグ開幕にふさわしい大熱戦 となった。
最終予選を突破した4人のうち3人がリーグ初参加で、リーグ8人中5人が20代というフレッシュな顔ぶれとなった。最終予選を突破した大西竜平七段、佐田篤史七段、鶴山淳志八段、黄翊祖九段に加え、前期挑戦者の芝野虎丸九段、許家元八段、一力遼八段、羽根直樹九段の計8人が総当たりで、本因坊文裕への挑戦権を争う。
2020年10月23日
第68期王座戦五番勝負の第1局が23日、横浜市で行われ、 芝野虎丸王座が184手までで、挑戦者の許家元八段に白番中押し勝ちし、初防衛に向け発進した。第2局は11月6日に仙台市で打たれる。
20歳11カ月の芝野王座と22歳9カ月の許八段のシリーズは、平成26年の本因坊戦で井山裕太本因坊(当時24歳11カ月)に伊田篤史八段(同20歳1カ月)が挑んだ際の2人を足した年齢を塗り替える、七大タイトル戦史上最年少対決だ。
芝野王座はこれまでの七大タイトル戦で張栩九段、井山四冠、村川大介九段と対戦。許八段は井山四冠、羽根直樹九段と戦っており、同世代と対戦するのはともに初めて。
これまでの対戦成績は芝野王座の4勝2敗。許八段は前期の王座戦挑戦者決定戦や今春の本因坊戦プレーオフなど、大きな舞台で敗れているだけに、「なかなか勝つことができていない相手で厳しい戦いになると思うが、全力を尽くしたい」と闘志をみせていた。
芝野王座は今春の十段戦五番勝負(産経新聞社主催)を制し、史上初の“無傷の三冠”になったが続く本因坊戦と、今月14日に決着した名人戦でともに井山四冠に敗れている。これから長くしのぎをけずることになるであろう許八段が相手だけに、譲れないシリーズだ。
特製ページ:第68期王座戦挑戦手合五番勝負
2020年11月6日
6日朝から仙台市の仙台ロイヤルパークホテルで打たれていた第68期王座戦(日本経済新聞社主催)五番勝負の第2局は午後6時26分、芝野虎丸王座が221手で挑戦者の許家元八段に黒番中押し勝ちした。第1局に続く連勝で、タイトル初防衛まであと1勝とした。
持ち時間各3時間のうち残りは王座1分、挑戦者2分。第3局は11月17日、神戸市のホテルオークラ神戸で打たれる。
芝野王座が用意した布石は20~30年前に流行した高中国流で、人工知能(AI)で研究し直して有効性を確認していた。挑戦者は上辺で地合いを稼ぎ、黒の勢力下の右辺で白60から動き出す。それに対し「右下の白石と絡めながら、手厚く冷静に攻めた芝野王座がペースを握った」と立会人の小林光一名誉棋聖ら控室のプロ棋士はみていた。
焦点は左辺に転じ、王座は黒101から中央の白石に狙いを定める。挑戦者が紛れを求めて勝負手を連発する中、王座の左上の黒159が読みの入った手だった。左上隅の白石を仕留められた挑戦者は、代償として右上の黒の大石に襲いかかるが、王座が冷静に対応した。
解説の平田智也七段は「少しでも間違えれば大逆転する緊迫した場面が続いた好勝負だったが、王座の読みが一歩上回った」と話している。
特製ページ:第68期王座戦挑戦手合五番勝負
2020年11月17日
第68期王座戦五番勝負の第3局が17日、神戸市で行われ、挑戦者の許家元八段が293手までで、芝野虎丸王座に黒番5目半勝ちし、対戦成績を1勝2敗とした。第4局は12月3日に神奈川県秦野市で打たれる。
初防衛が持ち越された芝野は、「正しく打てば勝てたかもしれない。残念。次の1局に集中していけたら」と気を取り直していた。
許は、「最後の最後まで分からなかった。(終局寸前)少し残るかなと思いました。次もいい内容で打てたら」と話した。
特設ページ:第68期王座戦挑戦手合五番勝負
2020年12月3日
芝野虎丸王座が初防衛を果たした。3日、神奈川県秦野市「陣屋」で打たれた第68期王座戦5番勝負第4局で、挑戦者の許家元八段に308手までで黒番半目勝ち。対戦成績を3勝1敗として、タイトルを防衛した。終局は午後7時41分だった。「苦しい場面も多く、内容は良くなかったかもしれないが、粘り強く打てた」と、シリーズを振り返った。
芝野は今年6~7月の本因坊戦7番勝負に初挑戦したが、本因坊文裕に1勝4敗と敗れた。初防衛を目指した8~10月の名人戦7番勝負もやはり1勝4敗で、井山にタイトルを明け渡している。「タイトル戦で成績が良くなかった。勝てて良かった」と喜びをかみしめていた。
関連棋譜:【第68期王座戦挑戦手合第4局】(黒)芝野虎丸王座 対 許家元八段(白)
特設ページ:第68期王座戦挑戦手合五番勝負
2021年1月21日
名人戦リーグ第2ラウンドは21日に2局打たれ、前名人の芝野虎丸王座は本木克弥八段に黒番半目負けし、開幕2連敗となった。もう1局は許家元八段が安斎伸彰七段に黒番2目半勝ちし、こちらは開幕2連勝。ともに優勝候補の「令和三羽ガラス」だが、明暗分かれる出だしとなった。
芝野―本木戦は序盤から戦いらしい戦いのないままヨセ勝負となり、勝利の女神は本木にほほ笑んだ。芝野は第1ラウンドの対許戦に続く半目負け。かつて剛腕で鳴らした本木は、自ら仕掛けない「我慢の碁」に棋風改造。その特長がよく出た一局をものにし、リーグ成績を1勝1敗の五分に戻した。
もう一局は許が安斎との難戦を制し、首位の一力遼天元に2勝0敗の同スコアで並んだ。ふたりは2月11日の第3ラウンドで直接対決する。前期も前半戦で全勝対決し、これを制した一力が最後まで優勝争いに残った。許は「全勝といってもまだ2勝だけ。先は長いが、一力さんには前期のリベンジをしたい」と話した。
許は十段戦挑戦者決定戦にも進出するなど、好調をキープ。一力もこの日あった本因坊戦リーグを勝って4勝無敗とし、単独首位に立つなど絶好調だ。ふたりの直接対決は、リーグ戦のゆくえを占うヤマ場となる。
初リーグの安斎は0勝2敗となり、芝野同様、厳しい立ち上がりとなった。
2021年3月2日
「大和ハウス杯 第59期十段戦五番勝負」(産経新聞社主催)の第1局が2日午前9時半から大阪府東大阪市の大阪商業大学で行われ午後5時44分、許家元八段が205手までで、防衛を目指す芝野虎丸十段に黒番中押し勝ちし、初の十段奪取へ発進した。持ち時間各3時間で、残りはともに1分。第2局は24日、滋賀県長浜市のホテル&リゾーツ長浜で行われる。
11年連続開催となった同大での開幕戦。62手まで進んだ午前中は、四隅の大場を打ちあう様子見の穏やかな展開になった。
形勢が揺れ動く中、中央白142が芝野の気迫の一着で流れを引き寄せる。
ただ、持ち時間が少なくなるなか、芝野に見損じが出る。芝野が中央に白170、172と打った局面は133の左に打ったほうがよかったよう。許が左辺黒175から181と鮮やかに決め、逆転勝ちした。
対局後、許八段は「いつもより時間の使い方を意識して戦った。第2局も厳しい戦いになると思う」、芝野十段は「最後にチャンスがあったのに逃したのが残念」と話した。
特設ページ:第59期十段戦挑戦手合五番勝負
2021年3月24日
「大和ハウス杯 第59期十段戦五番勝負」(産経新聞社主催)の第2局が24日午前9時半から滋賀県長浜市の「ホテル&リゾーツ長浜」で行われ午後3時52分、芝野虎丸十段が157手までで、挑戦者の許家元八段に黒番中押し勝ちし、対戦成績を1勝1敗とした。持ち時間各3時間で残りは芝野十段48分、許八段が3分。第3局は4月8日、長野県大町市の「ANAホリデイ・インリゾート信濃大町くろよん」で行われる。
滋賀県内では49年ぶりの十段戦開催となった本局。最新形の立ち上がりのあと、芝野が下辺黒19に打ち込み競り合いに。白32から36が許らしい力強い構想で、中央に進出。白38が手厚く許が打ちやすくした。
押されている局面で、芝野が中央左に黒57とハネ出したのが鋭く、相手に流れを渡さない。午後に入り、許の下辺白70は誤算があったようで「98の地点に打っていたほうが無難だった」と解説の結城聡九段。
黒81から「花見コウ」と呼ばれる白には難しい局面になった。このあと右下黒115から117が鋭く、芝野が勝利に近づく。持ち時間が少ない許に対し、約1時間残していた芝野が正確に読み切り、投了に追い込んだ。
対局後、芝野は「まずは1つ勝てて安心した。次も集中して打てれば」と話した。許は「(白70の場面は)黒71にハネ出され見損じに気づいた。(負けは)気にせず、全力を尽くしたい」と前向きに語った。
特設ページ:第59期十段戦挑戦手合五番勝負
2021年4月20日
「大和ハウス杯第59期十段戦五番勝負」(産経新聞社主催)の第4局が20日午前10時から、東京都千代田区の日本棋院で行われ午後4時44分、芝野虎丸十段が149手までで許家元八段に黒番中押し勝ちし、対戦成績を2勝2敗のタイにした。最終第5局は28日に同所で打たれる。
右下黒5と芝野が愛用する一間ジマリの布石で始まった本局。許は右辺白46、48で仕掛ける。芝野が左辺に打った黒43では、中央53あたりに打てば右辺の黒地も大きくなったが、白に勝負をされるのを嫌い左辺に向かう作戦。午前中に55手まで進む速い展開となった。
許が本局最長の33分考えた右辺白58がやや疑問で、黒59から75まで、中央の白一団を取り込んだ芝野が打ちやすい展開にした。
許は白98で中央の石を補強しつつ、中央黒の攻め取りを目論むが、芝野は黒101、115など丁寧に補強。左辺の黒123も好手で、リードを広げた。
力強い打ちまわしを見せる芝野に対し、許は考慮時間を使って打開策を探るが光明が見いだせず、黒149に投了した。
対局後、芝野は「131、133と打つことができ手ごたえを感じた。大変な内容の碁が続いているが、集中して打ちたい」と意気込みを語った。一方の許は「次は泣いても笑っても最後なので、全力を尽くして挑みたい」と気持ちを切り替えていた。
特設ページ:第59期十段戦挑戦手合五番勝負
2021年4月28日
28日に行われた囲碁タイトル戦「大和ハウス杯 第59期十段戦五番勝負」の最終第5局は、挑戦者の許家元八段が、粘る芝野虎丸十段を振り切り、念願の初十段を奪取した。
第4局まですべて黒(先)番が勝利してきた今期の五番勝負。最終局のためあらためてニギリが行われ、黒番になった許は黒25などうまく仕掛け右上黒49と振りかわった。
芝野の右下白72が珍しい一手で、黒77を誘って激しい戦いに発展した。昼食休憩をはさみ64分の長考で芝野は白80と打ったが、左上黒85が絶妙な一手で許が優位に立つ。
各所で難解な争いがおこる中、右辺白110、112と打って芝野が盛り返すが、左下の黒125、127が許の冷静な打ちぶり。芝野は146の勝負手で黒石を取りにいくが、許が中央の黒177から上辺を取りにいき勝負を決めた。
令和の囲碁界を牽引する両棋士の大舞台での対局は、昨秋の王座戦五番勝負以来。「意識して速く打つよう心がけた」と振り返る許。一方の芝野は「シリーズを通じて全体的に勝負どころでミスが多かった。防衛できずに残念」と声を落としていた。
特設ページ:第59期十段戦挑戦手合五番勝負
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2024年2月27日
第79期本因坊戦本戦1回戦で、関航太郎九段が村川大介九段に勝利し、ベスト8へ進出しました。次戦は井山裕太王座と上野愛咲美女流名人の勝者との対決です。関九段の今年の成績は6勝2敗となりました。
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第50期天元戦本戦1回戦で、許家元九段と今村善彰九段の対戦が行われました。許九段は好スタートを切り、2回戦へ進出しました。次戦では関航太郎九段と田中康湧五段の勝者と対決します。
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第49期碁聖戦本戦2回戦で、一力遼棋聖が河野臨九段に勝利し、準々決勝へ進出しました。一力棋聖は3期連続で挑戦権を得ています。今期もトーナメント戦を勝ち抜けるか、注目です。
第49期棋聖戦ファーストトーナメント2回戦で、武宮陽光六段が杉田俊太朗さんに勝利し、3回戦進出を果たしました。今期のプロアマ対決は、プロ側が意地を見せた結果となりました。
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第43期女流本因坊戦予選で、鈴木歩七段が青木喜久代八段に勝利し、通算19期目の本戦入りを果たしました。
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第49期新人王戦本戦1回戦では、初出場の徐文燕二段が張瑞傑六段に勝利し、2回戦へ進出しました。「次も頑張ります」と語る徐二段。次戦では、西健伸五段と豊田裕仁二段の勝者と対決します。
2024年3月20日
第15回春蘭杯世界囲碁選手権が3月19日に中国福建省の「武夷山悦華酒店」で開幕しました。日本からは、一力遼九段、芝野虎丸九段、井山裕太九段、許家元九段、広瀬優一七段が出場し、1回戦の対局結果では、一力、芝野、許が2回戦進出を決めました。2回戦は3月21日(木)11時30分から行われます。
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2024年5月2日
第49期名人戦リーグの5月ラウンド最初の一局で、許家元九段(3勝2敗)対富士田明彦七段(3勝2敗)の対戦が行われました。この試合は故高林拓二七段門下の同門対決で、ともにリーグ残留のためにはなんとしても欲しい1勝を目指しています。
結果として、許家元(きょ・かげん)九段が兄弟子の富士田明彦七段を破り、スコアを4勝2敗としました。
全勝の一力遼棋聖(5勝0敗)や余正麒八段(4勝0敗)まで距離はありますが、まだ挑戦の目はあります。次戦は6月の一力戦。富士田さんは3勝3敗の五分になっています。険しい残留戦が続きます。
成績表:
2024年7月30日
7月29日、東京・市ケ谷の日本棋院で行われた第50期天元戦準決勝において、許家元九段が志田達哉八段を破り、決勝進出を果たしました。
今年、許家元九段は19勝9敗という素晴らしい成績を収めています。一方、志田達哉八段は18勝16敗とやや苦戦していますが、天元戦準決勝まで進出した実力者です。天元戦は伝統ある囲碁のタイトル戦であり、今回で50回目を迎えます。両者の対決は激しい戦いとなり、最終的に許九段が勝利を収めました。
初期段階から白がやや優勢であったものの、中盤から後半にかけて黒が一気に巻き返し、終盤には圧倒的な優位を確立しました。中央の戦いで黒が決定的な優勢を掴み、最終的に黒の勝利が確定しました。
許家元九段はこの勝利により、次戦で芝野虎丸名人と村川大介九段の勝者と対決することになります。芝野虎丸名人は現在の名人位を保持し、村川大介九段も数々のタイトル経験を持つ強豪です。いずれとの対決も見逃せない一戦となるでしょう。
試合後、許九段は「今回の対局は非常に難しかったですが、集中力を切らさずに戦えたことが勝因です。決勝でも全力を尽くして戦います」と語りました。
2024年8月19日
第31期阿含・桐山杯全日本早碁オープン戦の本戦準決勝で、一力遼三冠と許家元九段が対決しました。過去の対戦成績では一力三冠が16勝4敗とリードしており、この対局でもその優位を保ち、勝利を収めました。2年連続決勝に進出しました。
決勝で待ち受けるのは、3日前の準決勝で井山裕太九段を破った芝野虎丸名人です。この二人は名人戦七番勝負でも対戦することが決まっており、阿含・桐山杯の決勝も含め、再びの頂上決戦となります。さらに、両者は王座戦本戦でも準決勝に進出しており、芝野名人は天元戦でも一力三冠への挑戦まであと1勝のところまで来ています。
2024年9月3日
第50期天元戦挑戦者決定戦が2日、東京・市ケ谷にある日本棋院東京本院で行われ、芝野虎丸名人が許家元九段を下し、一力遼天元への初挑戦権を獲得しました。対局は午後3時59分、190手で芝野名人が白番中押し勝ちを収めました。
芝野名人と一力天元は、すでに名人戦や王座戦で対戦しており、今回の天元戦が3つ目のタイトル戦での顔合わせとなります。特に、8月30日に行われた第72期王座戦挑戦者決定戦では、芝野名人が一力天元に勝利し、井山裕太王座(35)への挑戦権を獲得したばかりです。さらに、今月25日には京都市で第31期阿含・桐山杯決勝で再び対戦する予定です。
天元戦五番勝負は10月7日に開幕し、全国各地を巡って行われます。第1局は名古屋市の文化のみち橦木館で開催され、その後、札幌市、福岡県久留米市、兵庫県洲本市、徳島市での対局が予定されています。
2024年10月22日
第一回「南洋杯」世界囲碁マスターズが11月1日に開幕する予定です。日本5名(うち1名が女性棋士)、中国11名(うち1名が女性棋士)、韓国6名(うち1名が女性棋士)、中華台北2名、欧州1名、北米1名、シンガポール1名、マレーシア1名、タイ1名、インドネシア1名となっており、主催者側のワイルドカードが2枚用意されています。
大会は2つのステージに分かれて開催されます。第1ステージは2024年11月1日から7日まで中国四川省成都市で行われ、32強から準決勝までの対局が進行します。決勝と3位決定戦は、2025年2月25日から3月2日までシンガポールで行われる予定です。
2024年11月2日
11月1日、南洋杯世界囲碁マスターズ大会の記者会見が中国・成都の世紀城天堂洲際大飯店で開かれました。会見には中国囲碁協会の常昊主席、四川省囲碁協会主席で中国囲碁協会副主席の熊方軍氏、新加坡囲碁協会の陳丁川会長、さらに日本の許家元九段、中国の党毅飛九段、韓国の申真諝九段、そして新加坡の陳亦函五段が出席しました。
常昊主席は、1988年から現在までに開催された囲碁の世界大会は百を超え、その多くは中国、日本、韓国によって主催されてきたと振り返り、「南洋杯は中国と新加坡(シンガポール)の囲碁協会が初めて共同で主催する重要な大会です」と述べました。また、2024年2月末にはシンガポールで決勝戦が行われる予定であり、30年以上前に同地で開催された応氏杯決勝以来、再びシンガポールでの大規模な国際大会開催となることに期待を寄せ、「今回の大会を通じて、東南アジアおよび世界の囲碁の発展が一層進むことを願っています」と語りました。
南洋杯は独自の「フィッシャー方式」(持ち時間が2時間与えられ、さらに一手打つごとに15秒が加算されます。)を導入しており、各国のプロ棋士がその特徴や挑戦について意見を述べました。
「フィッシャー方式は日本のルールとは異なる非常に新鮮で挑戦的な方式です。日本では公式戦でフィッシャー方式が使用されたことはなく、日本チームはこのルールに向けて特別な訓練を行いました。明日の試合がどうなるかは分かりませんが、このルールに挑戦し、全力を尽くしたいと思います」と意気込みを語りました。
「フィッシャー方式の試合は中国では新しい試みであり、これまで中国の大会では導入されていませんでした。昨年、私は1年間韓国のリーグに参加し、そこでフィッシャー方式の試合を経験しました。このルールには多少の経験があり、今回の南洋杯でも慣れ親しんだ時間管理で臨むことができます」と述べました。
「韓国でもフィッシャー方式を使用した試合があり、この方式は興味深いと思います。フィッシャー方式は二時間の持ち時間があり、比較的長い時間の試合形式です。他のルールと大きな差はないため、十分に時間を活用しながら充実した対局を行いたいです」と話しました。
2024年12月1日
12月1日、第26回農心辛ラーメン杯世界囲碁最強戦6局が釜山農心ホテルで行われ、日本代表の許家元九段は韓国の金明訓九段に敗れました。金九段が4連勝を達成しました。
黒番を持った金九段は、序盤のリードを一時的に失い、中盤以降は互角の攻防が続きました。激しい攻防の中でお互いにミスが出ましたが、終盤で金九段が決定的な手を放ち、175手で勝利を収めました。
6局終了時点でのチーム成績は以下の通りです。
日本2名、韓国チームは4名、中国3名が残っています。
2025年1月30日
産経新聞社主催の囲碁タイトル戦 「大和ハウス杯 第63期十段戦」 の挑戦者決定戦が 1月30日、東京都千代田区の日本棋院東京本院で行われました。
芝野虎丸九段 が 241手 までで 許家元九段 に 黒番中押し勝ち し、十段位の挑戦権を獲得しました。
芝野九段は、現在 十段・王座・碁聖の三冠 を保持する 井山裕太十段 に挑みます。
シリーズ 第1局 は、3月3日 に大阪府東大阪市の 大阪商業大学 で開幕予定です。
挑戦権を獲得した芝野九段は、
「こんなに早く挑戦の機会が来たことがすごくうれしい。本戦では内容の良くない碁もあったが、せっかくここまで勝つことができたので頑張りたい」
と語りました。