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2024年10月10日

第49期棋聖戦挑戦者決定トーナメント 山下が勝利、「下剋上」ならず

第49期棋聖戦挑戦者決定トーナメントが、10月9日に東京の日本棋院で行われました。対局したのは、Aリーグ優勝のベテラン棋士・山下敬吾九段(46)と、若手の新鋭・酒井佑規五段(20)です。結果は、山下九段が214手までで白番中押し勝ちを収め、次戦へと進みました。

棋聖戦男

山下九段は、これまで棋聖位を5期にわたって、棋聖戦七番勝負に通算11度目の出場をしてきた「棋聖戦男」として知られております。一方、酒井五段は挑戦者決定トーナメントの1回戦で村川大介九段を破り、その勢いをもってこの対局に臨んでいましたが、山下九段の経験に屈する形となりました。

次戦は芝野名人との対局

山下九段は10月20日に行われる次戦で、Sリーグ2位の芝野虎丸名人との対決に挑みます。芝野名人は昨年の名人位を保持しており、現在も実力を伸ばしている若手棋士です。山下九段がその勢いを止めることができるか、注目が集まります。

関連棋譜:

【第49期棋聖戦挑戦者決定トーナメント】(黒)酒井佑規五段 対 山下敬吾九段(白)

2024年5月17日

第49期名人戦リーグ 井山、好調を維持

16日、名人戦挑戦者決定リーグ戦が行われ、井山裕太王座が山下敬吾九段に黒番中押しで勝利しました。この結果、井山はスコア3勝2敗で白星先行となり、山下は2勝3敗と負け越し、リーグ残留争いに突入しました。

両者はこれまでにあまたの番勝負を繰り広げており、今回の対戦でも2勝2敗と互角の戦いを繰り広げました。一方、5戦全勝で首位を走る一力遼棋聖、余正麒八段に後れを取り、リーグ陥落の心配さえもたげていた井山と山下の激突は注目を集めました。

井山は中盤、鮮やかなカウンターパンチを決めて大きな白星を手にしました。山下は自身の黒模様に深々と突入していたが、井山は陣構えの不備を突いて強烈なカウンターを決めました。相手の一群に対して攻勢を仕掛け、山下は粘りましたが陣取り合戦で後れを取り、最終的には井山の弱石も見当たらず、投了せざるを得ない状況となりました。

成績表:

第49期名人戦リーグ 井山、好調を維持

関連棋譜:【第49期名人戦リーグ】(黒)井山裕太王座 対 山下敬吾九段(白)

2024年4月4日

4月4日対局結果② 第49期棋聖戦リーグ

第49期棋聖戦(主催・読売新聞社、特別協賛・サントリーホールディングス)Aリーグは4月から第3ラウンドが始まった。2連勝の山下敬吾九段と1勝1敗の林漢傑八段が4日、日本棋院東京本院で対戦、結果は林が白番3目半勝ちし、白星を先行させた。

関連棋譜:【第49期棋聖戦Aリーグ】山下敬吾九段 対 林漢傑八段(白)

4月4日対局結果② 第49期棋聖戦リーグ

Bリーグも第3ラウンド開始。4月1日、平田智也八段―張瑞傑六段戦が日本棋院東京本院で行われ、平田が白番中押し勝ち、2勝1敗とした。4日に予定されていた大西竜平七段―洪爽義五段戦は洪の不戦勝。これで洪は3連勝。

2024年2月13日

世界棋戦日本国内予選 高尾が予選通過

日本国内予選のシニア枠は、高尾紳路九段が山下敬吾九段に勝利し枠抜けを果たしました。

関連棋譜:【第2回衢州爛柯杯国内予選シニア枠決勝】(黒)山下敬吾九段 対 高尾紳路九段(白)

世界棋戦日本国内予選 許、広瀬が予選通過

第15回春蘭杯世界囲碁選手権日本国内予選、許家元九段と広瀬優一七段が予選通過。一力遼九段、芝野虎丸九段、井山裕太九段を含めた日本代表の5名は、3月19、21日に江蘇省泰州市で行われる本戦へ出場します。

関連棋譜:【第15回春蘭杯日本国内予選決勝】(黒)佐田篤史七段 対 許家元九段(白)

関連棋譜:【第15回春蘭杯日本国内予選決勝】(黒)関航太郎九段 対 広瀬優一七段(白)

第15回春蘭杯世界囲碁選手権日本国内予選1回戦の結果は以下の通り。

【1回戦の結果】(左側が勝者)

  • 関航太郎九段―酒井佑規五段
  • 広瀬優一七段―余正麒八段
  • 許家元九段―富士田明彦七段
  • 佐田篤史七段―福岡航太朗五段

関連棋譜:【第15回春蘭杯世界囲碁選手権日本国内予選1回戦】(黒)関航太郎九段 対 酒井佑規五段(白)

関連棋譜:【第15回春蘭杯世界囲碁選手権日本国内予選1回戦】(黒)広瀬優一七段 対 余正麒八段(白)

関連棋譜:【第15回春蘭杯世界囲碁選手権日本国内予選1回戦】(黒)許家元九段 対 富士田明彦七段(白)

関連棋譜:【第15回春蘭杯世界囲碁選手権日本国内予選1回戦】(黒)佐田篤史七段 対 福岡航太朗五段(白)

第2回衢州爛柯杯ワールド囲碁オープン日本国内予選シニア枠の1回戦の結果は以下の通り。

【1回戦の結果】(左側が勝者)

  • 山下敬吾九段―山田規三生九段
  • 高尾紳路九段―結城聡九段

関連棋譜:【第2回衢州爛柯杯国内予選シニア枠1回戦】(黒)山田規三生九段 対 山下敬吾九段(白)

関連棋譜:【第2回衢州爛柯杯国内予選シニア枠1回戦】(黒)高尾紳路九段 対 結城聡九段(白)

2020年10月4日

第27期 阿含・桐山杯決勝 5年ぶり5回目優勝

第27期 阿含・桐山杯全日本早碁オープン戦決勝 井山裕太九段ー山下敬吾九段の対局は201手まで井山裕太九段の中押し勝ちとなりました。井山裕太九段は5年ぶり5回目の優勝です。

井山九段「決勝まで来られたのは久しぶりだったので、一つ結果が出せたのは嬉しい」

山下九段「最近、決勝の舞台に立てなかったので決勝に出られて良かったが、結果は残念です」

関連棋譜:【第27期阿含・桐山杯決勝】(黒)井山裕太九段 対 山下敬吾九段(白)

2020年8月7日

第45期名人戦リーグ最終節 山下が名人戦リーグに残留

市ケ谷の日本棋院で6日に打たれた第45期囲碁名人戦挑戦者決定リーグ戦最終ラウンドの山下敬吾九段と許家元八段の対戦は、山下九段が205手までで黒番中押し勝ちし、通算3勝5敗でリーグ戦を終えた。大阪で行われた井山裕太棋聖―林漢傑八段戦で林八段が敗れて3勝5敗となったため、シード順位の差でリーグ残留が決まった。

すでに残留を決めていた許八段は通算4勝4敗となり、リーグ4位が確定した。

関連話題:第45期名人戦リーグ戦

関連棋譜:【第45期名人戦リーグ最終節】(黒)山下敬吾九段 対 許家元八段(白)

2019年8月6日

中国の陳耀燁九段が優勝、辻華新初段ペア碁で4位

韓国の国際囲碁大会、第6回国手山脈杯が8月5日に韓国で閉幕した。日本からは井山裕太九段、村川大介九段、山下敬吾九段、山田規三生九段と辻華初段の5名が出場している。

井山裕太九段と村川大介九段は1回戦で敗退した。山下敬吾九段は2回戦で敗退した。山田規三生九段と辻華初段ペアは2連敗で4位。山下敬吾九段を下した中国の陳耀燁九段が優勝。

中国の陳耀燁九段
中国の陳耀燁九段

中国の陳耀燁九段が優勝、辻華新初段ペア碁で4位
中国の陳耀燁九段が優勝、辻華新初段ペア碁で4位
中国の陳耀燁九段が優勝、辻華新初段ペア碁で4位
中国の陳耀燁九段が優勝、辻華新初段ペア碁で4位
中国の陳耀燁九段が優勝、辻華新初段ペア碁で4位
中国の陳耀燁九段が優勝、辻華新初段ペア碁で4位
中国の陳耀燁九段が優勝、辻華新初段ペア碁で4位
中国の陳耀燁九段が優勝、辻華新初段ペア碁で4位
中国の陳耀燁九段が優勝、辻華新初段ペア碁で4位
中国の陳耀燁九段が優勝、辻華新初段ペア碁で4位
中国の陳耀燁九段が優勝、辻華新初段ペア碁で4位
中国の陳耀燁九段が優勝、辻華新初段ペア碁で4位
中国の陳耀燁九段が優勝、辻華新初段ペア碁で4位
中国の陳耀燁九段が優勝、辻華新初段ペア碁で4位
中国の陳耀燁九段が優勝、辻華新初段ペア碁で4位
中国の陳耀燁九段が優勝、辻華新初段ペア碁で4位

2019年8月3日

第6回国手山脈杯は8月2日から5日まで韓国で開催される。日本からは5名の棋士が参加。

第6回国手山脈杯は8月3日、韓国で開催される。山下九段が朴廷桓九段を下し、ベスト8進出。辻華新初段/山田規三生九段ペア、井山九段、村川九段が敗退した。8強戦は明日(4日)行われ、相手は中国の陳耀燁九段。

日程

8月2日(金):開幕式
8月3日(土):世界プロ最強戦16強、ペア碁戦準決勝
8月4日(日):世界プロ最強戦8強、世界プロ最強戦準決勝
8月5日(月):世界プロ最強戦決勝、ペア碁戦決勝

賞金

世界プロ最強戦:優勝(5000万ウォン)、準優勝(1500万ウォン)
ペア碁戦:優勝(2000万ウォン)、準優勝(1000万ウォン)

第6回国手山脈杯は8月2日から5日まで韓国で開催される。日本からは5名の棋士が参加。
第6回国手山脈杯は8月2日から5日まで韓国で開催される。日本からは5名の棋士が参加。
第6回国手山脈杯は8月2日から5日まで韓国で開催される。日本からは5名の棋士が参加。
第6回国手山脈杯は8月2日から5日まで韓国で開催される。日本からは5名の棋士が参加。
第6回国手山脈杯は8月2日から5日まで韓国で開催される。日本からは5名の棋士が参加。
第6回国手山脈杯は8月2日から5日まで韓国で開催される。日本からは5名の棋士が参加。
第6回国手山脈杯は8月2日から5日まで韓国で開催される。日本からは5名の棋士が参加。
第6回国手山脈杯は8月2日から5日まで韓国で開催される。日本からは5名の棋士が参加。
第6回国手山脈杯は8月2日から5日まで韓国で開催される。日本からは5名の棋士が参加。

2019年7月11日

芝野七段、名人挑戦に望みつなぐ 名人戦リーグ

第44期囲碁名人戦挑戦者決定リーグ戦(朝日新聞社主催)は11日、第8ラウンドの2局があり、4勝2敗同士の2位決戦となった山下敬吾九段対芝野虎丸七段戦は、芝野が黒番中押し勝ちして2敗を守り、名人挑戦に望みをつないだ。

来週18日にある、5勝1敗で首位を走る河野臨九段と4勝2敗で追う前名人、井山裕太四冠の首位攻防戦で河野が敗れれば、井山、芝野、河野の3者が同星首位に並んで8月1日の最終一斉対局になだれ込むことになる。芝野に敗れた山下は4勝3敗となり、今期の名人挑戦の望みを断たれた。

もう一局は、六浦雄太七段(2勝5敗)対孫喆七段(2勝4敗)戦。残留を争う者同士の対戦は、六浦が白番中押し勝ちした。これで六浦は他のリーグ棋士8人に先駆けて、3勝5敗で全8局を終了。8月の孫と村川大介十段(2勝5敗)の対局で孫が勝てば、残留プレーオフに進むことができる。

2019年6月13日

山下九段、4勝目をあげた 名人戦リーグ

第44期囲碁名人戦挑戦者決定リーグ戦(朝日新聞社主催)は13日、山下敬吾九段が村川大介十段を破って4勝2敗とし、首位の河野臨(りん)九段(4勝1敗)を星一つ差で追う好位置をキープした。残り2局の山下は、来月に同星の芝野虎丸七段(4勝2敗)との2位決戦、8月最終局に河野との直接対決を控える。6年ぶりの名人戦七番勝負出場に向けて、いよいよ正念場を迎える。

敗れた村川は2勝5敗となり、リーグ残留に赤信号がともった。来月は手空きで、8月最終局の相手は現在2勝3敗の孫喆(そん・まこと)七段。これに負ければ、他の対局と関係なくリーグ落ちが決まる。

2019年5月16日

第44期名人戦挑戦者決定リーグ戦 16日、井山 VS 山下再び

張栩名人(39)への挑戦権を争う第44期囲碁名人戦挑戦者決定リーグ戦(朝日新聞社主催)は16日、前名人の井山裕太四冠(29)と、山下敬吾九段(40)が対局する。今春の棋聖戦七番勝負でフルセットの激闘を交わした2人が、舞台を変えて再び相まみえる。朝日新聞デジタルでは対局開始の午前10時からライブ中継し、戦いが中盤の佳境を迎える午後3時から終局まで、内田修平七段(29)が同時進行で解説する。持ち時間は各5時間。夜までに終局する。

井山はここまで2勝2敗と苦戦。過去43期の名人戦リーグで3敗者が挑戦権を獲得したのは1度しかなく、名人返り咲きには絶対に負けられない一戦で、難敵を迎える。一方の山下は、3勝1敗とリーグ暫定2位の好位置をキープ。4戦全勝で首位をゆく河野臨九段(38)とは8月最終ラウンドの直接対局を残しており、自力優勝に向けて1敗死守をめざす。

同日にはこの対局のほか、首位の河野と現在1勝3敗の孫喆七段が対局する。現在本因坊戦七番勝負で井山に挑戦中の河野は絶好調。今月11、12日の第1局を制した。勢いに乗って名人戦でも無敗を守るか、リーグ残留に向けて剣が峰に立つ孫が意地を見せるか、これも注目の一局だ。

2019年4月26日

羽根・山下両九段が1敗死守、2位に 名人戦リーグ

第44期囲碁名人戦挑戦者決定リーグ戦(朝日新聞社主催)は25日、第5ラウンドの残り2局が打たれた。1敗同士の上位対決となった羽根直樹九段―芝野虎丸七段の一戦は、羽根が白番中押し勝ちを収め、通算3勝1敗でリーグ2位に躍り上がった。敗れた芝野は3勝2敗で挑戦者レースから一歩後退した。山下敬吾九段―六浦雄太七段戦は、山下が白番中押し勝ちで3勝1敗とし、羽根と並ぶ2位につけた。

第5ラウンドを終えての暫定順位は①河野臨九段=4勝0敗②山下、羽根=3勝1敗④芝野=3勝2敗⑤井山裕太四冠=2勝2敗⑥鈴木伸二七段=2勝3敗⑦孫喆七段=1勝3敗⑧村川大介十段、六浦=1勝4敗。

1人8局打つ名人戦リーグは、3敗を喫すると挑戦権獲得は極めて難しく、過去の例でも大半が全勝~2敗者が挑戦している。5月以降の残り4ラウンドで、河野から井山まで上位5人が挑戦圏内といえ、鈴木以下4人は残留の可否に焦点が移りつつある。

2019年4月7日

第74期本因坊戦リーグ最終戦 【羽根対山下 本因坊戦リーグ最終戦】詳解

本因坊文裕(29)への挑戦者を決める第74期本因坊戦リーグ(毎日新聞社、日本棋院、関西棋院主催)の最終7回戦が5日、東京都千代田区の日本棋院で一斉に打たれ、首位の羽根直樹九段(42)が山下敬吾九段(40)に敗れた。

第74期本因坊戦リーグ最終戦 【羽根対山下本因坊戦リーグ最終戦】詳解

白の形は悪いですが、このあと攻め方が難しいので、黒が持て余してしまうかもしれません。

第74期本因坊戦リーグ最終戦 【羽根対山下本因坊戦リーグ最終戦】詳解

白34利かしにいったのはなかなか気づかない手です。黒37ノビは少し意外でした。
直接戦っていくのは少し無理と見たのでしょう。

第74期本因坊戦リーグ最終戦 【羽根対山下本因坊戦リーグ最終戦】詳解

白48三々は少し意外でした。黒から打たれてもそれほど地にならなそうなところなので、まだ早いかと思いましたが、徹底した実利作戦です。

第74期本因坊戦リーグ最終戦 【羽根対山下本因坊戦リーグ最終戦】詳解

白62全然予想外のところから仕掛けていきました。
直接いくのは少し自信がなかったのかもしれません。ただ黒は利きが多くてかなり動きが不自由なので、打つ手が難しいところです。

第74期本因坊戦リーグ最終戦 【羽根対山下本因坊戦リーグ最終戦】詳解

黒63凄い手がでました。利きが増えるということでしょうか。

第74期本因坊戦リーグ最終戦 【羽根対山下本因坊戦リーグ最終戦】詳解

82手まで、白が良さそうに見えます。

第74期本因坊戦リーグ最終戦 【羽根対山下本因坊戦リーグ最終戦】詳解

白86手はやり過ぎます。右辺はA位でコウが残っています。

第74期本因坊戦リーグ最終戦 【羽根対山下本因坊戦リーグ最終戦】詳解

黒は全部取れないと少し地合が大変かもしれません。なので、取りに行くことを真剣に考えていそうです。

第74期本因坊戦リーグ最終戦 【羽根対山下本因坊戦リーグ最終戦】詳解

第74期本因坊戦リーグ最終戦 【羽根対山下本因坊戦リーグ最終戦】詳解

第74期本因坊戦リーグ最終戦 【羽根対山下本因坊戦リーグ最終戦】詳解

第74期本因坊戦リーグ最終戦 【羽根対山下本因坊戦リーグ最終戦】詳解

黒165手まで、中央の白が全部取られました。羽根九段が投了しました。

2019年3月15日

井山五冠が棋聖7連覇

囲碁の第43期棋聖戦7番勝負の第7局は14、15の両日、新潟県南魚沼市で打たれ、井山裕太棋聖(29)が313手で挑戦者の山下敬吾九段(40)に白番6目半勝ちし、4勝3敗で棋聖7連覇を達成、本因坊、王座、天元、十段と合わせ五冠を守った。七大タイトル獲得は通算44期となり、自身の最多記録を更新した。

2019年3月8日

囲碁の棋聖戦第6局  【速報】山下九段が勝ち、3勝3敗

囲碁の第43期棋聖戦7番勝負の第6局は7、8の両日、神奈川県箱根町で打たれ、挑戦者の山下敬吾九段(40)が250手で井山裕太棋聖(29)に白番中押し勝ちし、対戦成績を3勝3敗として決着を最終局に持ち込んだ。

第7局は14、15日に新潟県南魚沼市で行われる。

囲碁棋譜.COM | 掲示板 | 「平成四天王」の一人ーー山下敬吾

昭和53年(1978年)9月6日生。北海道旭川市出身。菊池康郎氏(緑星囲碁学園)に師事。平成5年入段、同年二段、7年三段、8年四段、9年五段、10年六段、12年七段、15年九段(棋聖獲得により)

2024年11月11日

第50期名人戦最終予選 福岡&広瀬、初の名人リーグ入り

第50期名人戦最終予選決勝が行われ、福岡航太朗七段が張栩九段に白番中押しで勝利し、初の名人リーグ入りを果たしました。広瀬優一七段は依田紀基九段との対局で黒番中押し勝ちを収め、初のリーグ進出を果たしました。

福岡七段、初の名人リーグ入り

福岡七段18歳10カ月でのリーグ進出は、名人戦リーグの歴史で5番目の若さです。「令和三羽ガラス」に続く期待の若手とされており、次期のエースとして頭角を現しています。

広瀬七段も初の名人リーグ進出

広瀬七段は依田紀基九段との対局で黒番中押し勝ちを収め、藤沢一門が誇る「新人王トリオ」の一人として初のリーグ進出を果たしました。依田九段は17期ぶりのリーグ入りを逃しました。

第50期名人戦最終予選 福岡&広瀬、初の名人リーグ入り

関連棋譜:

2024年5月20日

第49期名人戦リーグ 張が初白星 リーグ残留に望み

第49期名人リーグ戦(朝日新聞社主催)は20日、張栩九段が関航太郎九段に白番半目勝ちし、リーグ初白星を挙げました。通算スコアは関と同じ1勝4敗となり、リーグ残留の望みを残しました。

張は本局に負ければリーグ陥落確定の崖っぷちにいました。1勝3敗の関も残留に黄信号が点灯しており、非情の“落とし合い”は両者必死の読み合いとなり、序盤から見応えのある応酬が繰り広げられました。

リーガー9人のうち4人が陥落する総当たりリーグ。すでに0勝6敗の志田達哉八段の陥落が決定しています。残る三つの陥落枠をめぐり、熾烈(しれつ)なサバイバル戦が続いています。1勝4敗の張と関は、ともに残り3戦。負ければ即陥落の状況で、張の次戦は2勝3敗の山下敬吾九段との残留争い直接対決。関は一力遼棋聖とともに5戦全勝で挑戦者争いを演じている余正麒八段と対戦します。

成績表:
成績表

関連棋譜:【第49期名人戦リーグ】(黒)関航太郎九段 対 張栩九段(白)

2024年4月12日

第49期名人戦リーグ 張は4連敗で残留黄信号

第49期囲碁名人戦挑戦者決定リーグ戦(朝日新聞社主催)は、井山裕太王座が張栩九段に対して白番中押しで勝利し、星を2勝2敗の五分に戻しました。一方、張栩九段は開幕から4連敗と苦戦しており、リーグ残留には黄信号が灯った状態です。

試合は互いに一つの陣地につき100目を超える大規模な囲い合いとなりました。張栩九段は形勢が不利と判断し、井山裕太王座の中央の模様を消しにいきました。しかし、井山裕太王座は見返りに、張栩九段の確定地とされていた黒陣をコウ材有利を背景に強気に荒らし、一気に勝負を決めました。

関連棋譜:【第49期名人戦リーグ】(黒)張栩九段 対 井山裕太王座(白)

2024年2月2日

第49期名人戦リーグ 富士田明彦七段、張栩九段を破り白星先行

名人戦挑戦者決定リーグ戦(朝日新聞社主催)は1日、富士田明彦七段が張栩(ちょうう)九段を破り、リーグスコアを2勝1敗とし、白星先行。張は開幕3連敗を喫し挑戦者レースから脱落、厳しい残留争いに回る。

手厚く構えて中盤以降に追い上げる戦法を得意とする富士田だが、今回は定型にとらわれない自在の打ち回しを見せ、歴戦の勝負師の張に対抗。形勢不明の勝負どころで刺し違え覚悟の飛び技を繰りだし、抜き差しならぬ戦いの過程で優位を確立、そのまま押し切った。

前期は1勝7敗と初リーグの洗礼を浴びた富士田だが、今期は実利よりも重厚な厚みを尊ぶ独自の棋風に磨きをかけ、結果が出ている。3月の次戦の相手は山下敬吾九段(1勝1敗)。張栩は3月手空きで、4月に井山裕太王座(1勝0敗)と対戦する。

関連棋譜:【第49期名人戦リーグ】(黒)富士田明彦七段 対 張栩九段(白)

2020年9月18日

第68期王座戦 許が挑戦権獲得

第68期王座戦の挑戦者決定戦が18日、東京都千代田区の日本棋院で行われ、許家元八段が張栩九段を破り、初の王座戦五番勝負登場を決めた。初防衛を目指す芝野虎丸王座とのシリーズは、10月23日に横浜市で開幕する。

台湾出身の許八段はプロ8年目。初めて七大タイトルに挑んだ平成30年の第43期碁聖戦では、当時の井山裕太碁聖を3連勝のストレートで破り、七冠独占状態を崩した。芝野虎丸三冠や一力遼碁聖と並ぶ若手実力者だ。今期は、結城聡九段や山下敬吾九段といったタイトル獲得経験者を撃破した。

「王座戦は前期も挑戦者決定戦までいきながら、負けてしまったので、挑戦することができてうれしい」と許八段。芝野三冠には前期の王座戦挑戦者決定戦や今春の本因坊戦プレーオフなど、大きな舞台で敗れているだけに、「なかなか勝つことができていない相手で厳しい戦いになると思うが、全力を尽くしたい」と闘志をみせていた。

関連棋譜:【第68期王座戦挑戦者決定戦】(黒)張栩九段 対 許家元八段(白)

2020年8月7日

第45期名人戦リーグ最終節 羽根残留、張栩陥落

第45期囲碁名人戦挑戦者決定リーグ戦の最終ラウンド、羽根直樹碁聖が張栩九段に223手までで黒番中押し勝ちし、リーグ成績3勝5敗で残留を決めた。敗れた張九段は2勝6敗となり、名人通算5期を含む18期在籍したリーグからの陥落が決まった。

ともに2勝5敗で、勝った方がリーグ残留、負けた方が陥落するという「平成四天王」同士の“鬼勝負”だった。

終局後、張九段は「勝った碁を含めて内容が全体的によくなかった。落ちて当然だと思う。もうちょっといい碁を打たないといけない」とリーグ全体を振り返った。来期に向けては「リーグに入るのも大変なこと。とにかく一生懸命やるだけですね」と話した。

関連話題:第45期名人戦リーグ戦

関連棋譜:【第45期名人戦リーグ最終節】(黒)羽根直樹九段 対 張栩九段(白)

2020年6月29日

第45期碁聖戦 一力が碁聖戦に初挑戦

羽根直樹碁聖への挑戦者を決める第45期碁聖戦(新聞囲碁連盟主催)本戦決勝は29日、東京都千代田区の日本棋院で打たれ、午後6時11分、237手で一力遼八段が張栩九段に白番4目半勝ちし、初の挑戦権を獲得した。

一力八段は前期に続いて2期連続の挑戦者決定戦進出で、初の5番勝負出場を決めた。

5番勝負は7月18日に金沢市の北國新聞会館で開幕する。

関連棋譜:【第45期碁聖戦挑戦者決定戦】(黒)張栩九段 対 一力遼八段(白)

2020年4月2日

第45期囲碁名人戦リーグ 村川が張を破り2勝目

第45期囲碁名人戦挑戦者決定リーグ戦(朝日新聞社主催)は2日、151手までで黒番の村川大介九段が中押し勝ちして2勝目を挙げた。敗れた張栩とともに通算2勝3敗となってリーグ終盤戦に折り返す。

村川は張に対して名人戦リーグ0勝6敗と圧倒されていたが、リーグ残留に向けて大きな1勝を挙げた。

【第45期名人戦リーグ】 (黒) 村川大介十段 対 張栩九段(白)

2019年12月3日

張が初優勝! 第21期阿含・桐山杯日中決戦

日本と中国の阿含・桐山杯者が対戦する、阿含・桐山杯第21期早碁オープン戦日中決戦が、12月3日に中国広州市の広州花園酒店で行われた。張栩桐山杯(日本)と范廷鈺桐山杯(中国)が対戦し、張が300手までで白番1目半勝ちを収めた。

張は5回目の日中決戦で初めての優勝、日本代表の優勝は4期ぶり6回目だった。

2019年12月6日

「チャーハン半分」の秘話 名人就位式

第44期囲碁名人戦七番勝負(朝日新聞社主催)で張栩前名人を破り、史上初の10代名人となった芝野虎丸名人の就位式が6日、東京都文京区のホテル椿山荘東京で開かれた。ファンや棋士ら約380人から祝福を受けた。

ふだんはスーツ姿の芝野だが、紋付きはかまで登場。日本棋院の小林覚理事長から「允許状」が、朝日新聞社の渡辺雅隆社長から賞金3100万円の目録が渡された。

芝野は謝辞で、「名人戦は緊張と不安でいっぱいでしたが、台湾の第2局で昼食のチャーハンを半分しか食べられず、そこで吹っ切れて勝つことができた。それで気持ちが楽になりました」とシリーズの分かれ目となった“秘話”を披露して会場の笑いを誘った。慣れぬ異郷の地での大勝負。ふだん食べ残すことのない食事を残してしまったことで、かえって開き直ることができたのだという。

「これから碁の内容はもちろん、ふだんの言動も含め少しずつ成長できればいいなと思います」と締め、盛んな拍手を受けた。

芝野は、七大タイトル初挑戦となった名人戦七番勝負で10月、19歳11カ月で史上最年少名人を獲得。翌11月には王座戦五番勝負で井山裕太・前王座を破って二冠を達成し、破竹の勢いを見せている。

2019年10月5日

張が優勝、通算5回目 第26期阿含・桐山杯 全日本早碁オープン戦

阿含桐山杯全日本早碁オープン戦の決勝戦が5日に行われ、張栩名人が一力遼八段に白番中押し勝ちし、優勝しました。張名人は6日に静岡県熱海市に移動して、7日から芝野虎丸挑戦者との名人戦第5局に臨みます。

張栩名人は「一力さんには一方的にやられていて、久しぶりに勝てた。まさか優勝できるとは思っていなかったのでうれしい」と笑顔を見せ、一力桐山杯は「きょうの碁は後半、ミスが多かった。またこの舞台に戻って来られるよう頑張りたい」と話しました。

2019年10月8日

史上初、10代名人 第44期名人戦

第44期名人戦7番勝負第5局は、挑戦者の芝野虎丸八段が、252手までで張栩名人に白番中押し勝ちした。対戦成績を4勝1敗とし、初挑戦で名人を奪取。最年少19歳11カ月での7大タイトル獲得で、09年に井山裕太四冠が達成した20歳4カ月を10年ぶりに塗り替えた。

14年にプロデビュー。将棋で藤井聡太七段がデビューして旋風を起こした17年に、芝野もブレークした。第26期竜星戦で初タイトル獲得。17歳8カ月は史上最年少だった。規定で、当時の三段から七段へ飛び級した。プロ入り2年11カ月での全棋士参加棋戦制覇と、七段昇段は史上最短だった。翌年には日中竜星戦で、世界最強と言われる中国の柯潔九段も下した。

芝野は規定により9日付で九段に昇段。日本棋院によると、こちらも最年少、最速での最高段位到達となる。

◆芝野虎丸(しばの・とらまる)1999年(平11)11月9日、相模原市生まれ。6歳の頃、ゲームソフト「ヒカルの碁3」を父からもらい、囲碁を始める。14年9月、プロ(初段)に。15年二段、16年三段、17年、竜星戦で優勝して七段に。新人王戦も制した。19年八段。17年には最多対局賞、最多勝利賞、連勝賞(66局53勝13敗、16連勝)

2019年9月26日

名人戦第4局 10代名人にあと1勝

名人戦七番勝負第4局は、挑戦者の芝野虎丸八段が張栩名人に中押し勝ちし、3勝1敗で初の7大タイトル獲得にあと1勝と迫りました。奪取に成功すれば最年少記録になります。

10代名人にあと1勝と迫った芝野八段は「先に3勝できたんですが、もう1回勝たないといけないので、これまで通り頑張りたいです」と話しました。

第5局は10月7日から、静岡県熱海市の「あたみ石亭」で打たれます。

2019年9月24日

名人戦第4局前夜祭 去年は骨折したまま対局、張栩名人「今年は違う形で…」

張栩名人に芝野虎丸八段が挑む第44期囲碁名人戦七番勝負(朝日新聞社主催)の第4局が25日、兵庫県宝塚市の宝塚ホテルで始まる。

ここまで挑戦者が2勝1敗で一歩リード。史上初の10代名人の誕生にあと1勝と迫るか。連覇を目指す名人が勝敗をタイに戻すか。シリーズは中盤の大きなヤマ場に差しかかった。対局は、持ち時間各8時間の2日制。挑戦者の先番で午前9時に始まり、26日夜までに決着する。立会人は坂口隆三九段。

24日午後6時から宝塚ホテルであった前夜祭には、現地のファンら約100人が集まり、両対局者を歓迎した。

主催者らのあいさつのあと、宝塚市観光大使リボンの騎士「サファイア」から花束を受け取った両対局者は、壇上で第4局に向けて決意表明した。

最初に芝野挑戦者が、小さな声で「みなさま、こんばんは」と話し始めると、会場から「がんばれー」とのかけ声が。芝野挑戦者が「宝塚は初めてだが、ホテルがすごくよくて、いい気分なので、この調子で、いい碁が見せられるように頑張ります」とはにかみながら続けると、合間に女性ファンから「かわいいー」との声もあがり、会場は和やかな雰囲気に包まれた。

一方の張名人は「去年も第4局でこの場に立っていたが、あの時は足を軽く骨折していて、そのあとの碁の内容もまずかった」と明かし、「まさかこの場に立てるとは思っていなかった。あの時は苦しかったが、過ぎてしまえばいい思い出。今年も1勝2敗で苦しい状況だが、今年は去年とは違う形でいい思い出をつくりたい」と話し、会場を盛り上げた。

2019年9月18日

名人戦第3局 挑戦者の芝野が2連勝

張栩名人に芝野虎丸八段が挑戦する第44期名人戦七番勝負(朝日新聞社主催)第3局が、9月17日、18日の両日にわたって岐阜県岐阜市「岐阜グランドホテル」で行われた。

結果は、芝野八段が234手まで白番中押し勝ちを収め連勝、シリーズ2勝1敗と一歩リードした。終局時刻は18時25分、残り時間は黒1時間1分、白2分だった。

第4局は、9月25、26日に兵庫県宝塚市「宝塚ホテル」で行われる。

2019年9月16日

芝野挑戦者「岐阜で好感度上げたい」 囲碁名人戦第3局前夜祭

張栩名人に芝野虎丸八段が挑む第44期囲碁名人戦七番勝負(朝日新聞社主催)の第3局が17日、岐阜市の「岐阜グランドホテル」で始まる。ここまで両者1勝1敗のタイ。

岐阜県での対局は、芝野と同じ当時19歳の挑戦者だった井山裕太・現四冠(30)を張名人が迎え撃った2008年の第3局以来。このときは張名人がシリーズ初白星を挙げてタイトル防衛の足がかりとした。

16日の前夜祭には現地の関係者ら約70人が集まり、歓迎した。挑戦者は「3局目だからもう慣れたでしょと言われますが、3局目ともなると挨拶のネタもなくなって困ってます。岐阜には初めて来たのですが、タイトル戦だと観光する暇がないようなので、今回勝って好感度を上げて、また来たいと思います。」と話し、会場の笑いを誘った。名人は「1、2局目の内容は反省すべきところがいっぱいあって、まだまだ満足のいく内容ではなかった。明日からもっといい内容の碁を見せられるように頑張りたい」と述べた。

午前9時開始。持ち時間は各8時間で、18日夜までに決着する。立会人は羽根泰正九段。

2019年9月11日

芝野八段が初勝利 名人戦第2局

第44期囲碁名人戦七番勝負(朝日新聞社主催)の第2局は2日目の11日午後5時40分(日本時間午後6時40分)、挑戦者の芝野虎丸八段(19)が張栩(ちょうう)名人(39)に195手で黒番中押し勝ちを収め、シリーズ成績を1勝1敗のタイに戻した。第3局は17、18日に岐阜市で打たれる。

2019年9月9日

張名人「台湾で打てる感謝、力に 名人戦の前夜祭

張栩名人(39)に芝野虎丸八段(19)が挑戦する第44期囲碁名人戦七番勝負(朝日新聞社主催)の第2局が台北市のシャングリ・ラファーイースタンプラザホテル台北で10日午前9時(日本時間午前10時)から打たれる。立会人は王銘琬九段。

第1局は張名人が黒番6目半勝ちを収め、好スタートを切った。第2局は芝野挑戦者が黒番となる。名人が故郷の台湾での応援を背に2勝目を挙げて防衛へ前進するか、挑戦者が初の10代名人誕生に向け、シリーズ成績をタイに戻すか、注目の一番が始まる。

9日夕の前夜祭には現地の囲碁関係者ら約130人が詰めかけた。抱負を述べる場面で挑戦者は「台湾対局なので張栩名人を応援する方が多いと思いますが、気にせずがんばりたい」。あいさつに中国語を盛り込み会場をわかせた。名人は中国語での決意表明に続いて日本語で「台湾で打てる感謝の気持ちを力に変え、いい碁を見せたい」と自らの思いを重ねて述べた。

ホテル内の一室に設けられた対局場を、両対局者が検分した。碁盤を置く机の高さは、通常の椅子対局と同じになるように微調整したという。囲碁盤や碁石は現地の海峰棋院が用意したもの。碁笥の箱には、林海峰名誉天元が1965年に名人位を獲得したときの揮毫がある。立会人の王銘琬九段は「当時4歳。この名人獲得がきっかけで、僕は囲碁を始めました」と懐かしそうに話した。

両対局者は碁笥を置く位置を確かめたり、椅子と碁盤の距離を調整したりしたあと、握手を交わした。

名人戦の海外対局は2002年の中国・北京での依田紀基名人(当時)対趙治勲挑戦者以来、17年ぶり11回目。

2019年8月26日

第44期名人戦第1局

張栩名人に芝野虎丸八段が挑戦する第44期囲碁名人戦七番勝負(朝日新聞社主催)が、27日に開幕する。プロ入りから4年11カ月、史上最速で七大タイトル戦の舞台に立つ挑戦者には初の10代名人が、連覇をめざす名人には通算6期目がかかる。

対局前夜の26日、両者は午後5時から第1局が打たれる東京都文京区「ホテル椿山荘東京」対局室の検分に臨み、使用する碁石や盤を確認した。午後6時からの前夜祭で、張は「また最高の舞台で戦えるのは光栄です。魅力的な碁を打つ芝野さんとの対戦は楽しみ。必ず盛り上がるシリーズにするよう自分らしい碁を打ちたい」、芝野は「自分が碁を始めたころに活躍されていた張名人の相手になるとは、思いもよらず不思議です。2日制の碁は初めてですが、盤面に集中していい碁を残せるよう頑張ります」と話した。

第1局は27日午前9時開始。持ち時間各8時間の2日制で、27日夜に打ち掛け、28日朝に再開し、同日夜までに決着する。立会人は大竹英雄名誉碁聖。

10代の挑戦者は11年前の井山裕太・現四冠(30)以来2人目。当時の井山を迎え撃ったのも張で、4勝3敗で退けた。井山は翌年再挑戦し、史上最年少の20歳4カ月で名人になった。11月生まれの芝野は、10月の第6局までにタイトルを奪取すれば19歳名人に、第7局で獲得しても七大タイトルを通じて史上最年少のタイトル獲得記録となる。

2019年8月8日

芝野が名人挑戦権獲得 初の七大タイトル挑戦

第44期囲碁名人戦挑戦者決定リーグ戦(朝日新聞社主催)は8日、同星首位によるプレーオフが打たれ、芝野虎丸七段(19)が河野臨九段(38)に208手で黒番半目勝ちし、張栩(ちょうう)名人(39)への挑戦を決めた。芝野は規定により、9日付で八段に昇る。七番勝負は27日、東京都文京区のホテル椿山荘東京で開幕する。

10代の名人挑戦は、2008年、19歳3カ月で当時の張名人に挑戦した井山裕太四冠(30)に次いで2人目。このとき井山は張に敗れており、今期19歳9カ月で七番勝負を迎える芝野には史上初の10代の名人がかかる。張との対戦成績は4勝1敗と勝ち越している。芝野が七大タイトル戦に挑戦するのは初めて。プロ入りから4年11カ月での挑戦は史上最速となる。

神奈川県相模原市出身。幼稚園児のころ、ゲームプランナーの父が購入したソフトで囲碁を覚えた。

2019年3月22日

張栩名人、アマ名人に貫禄勝ち プロ・アマ囲碁名人戦

第13回プロ・アマ囲碁名人戦(朝日新聞社主催、日本棋院後援)が21日、東京・築地の朝日新聞東京本社で打たれ、張栩(ちょうう)名人(39)がアマ名人の東京理科大1年、栗田佳樹さん(20)に274手までで白番中押し勝ちした。

アマがプロに先番6目半の逆コミをもらうハンディ戦。栗田さんは序盤早々につまずき、コミ分のハンディが吹き飛ぶ厳しい戦いを強いられた。中盤以降は互角の読み合いを見せて終盤勝負に持ち込んだが、最後に力尽きた。

会場の東京本社では大盤解説会も開かれ、約80人が熱戦を楽しんだ。プロ・アマ戦はこれでプロの8連勝。通算でプロの9勝3敗(第5回は東日本大震災の影響で中止)となった。(大出公二)

囲碁棋譜.COM | 掲示板 | 平成四天王ーー張栩

昭和55年(1980年)1月20日生。台湾台北市出身。林海峰名誉天元門下。平成2年院生。平成6年入段、同年二段、7年三段、8年四段、9年五段、11年六段、13年七段、15年八段、同年九段。小林泉美六段は夫人。

2024年12月1日

第7回呉清源杯閉幕 上野、呉清源杯初優勝!

12月1日、第26回農心辛ラーメン杯世界囲碁最強戦6局が釜山農心ホテルで行われ、日本代表の許家元九段は韓国の金明訓九段に敗れました。金九段が4連勝を達成しました。

激しい攻防戦

黒番を持った金九段は、序盤のリードを一時的に失い、中盤以降は互角の攻防が続きました。激しい攻防の中でお互いにミスが出ましたが、終盤で金九段が決定的な手を放ち、175手で勝利を収めました。

6局終了時点でのチーム成績は以下の通りです。

  • 日本 - 0勝3敗
  • 韓国 - 4勝1敗
  • 中国 - 2勝2敗

日本2名、韓国チームは4名、中国3名が残っています。

関連棋譜:

【第26回農心辛ラーメン杯第6戦】(黒)金明訓九段 対 許家元九段(白)

2024年11月2日

第一回南洋杯記者会見 「フィッシャー方式」について各国代表がコメント

11月1日、南洋杯世界囲碁マスターズ大会の記者会見が中国・成都の世紀城天堂洲際大飯店で開かれました。会見には中国囲碁協会の常昊主席、四川省囲碁協会主席で中国囲碁協会副主席の熊方軍氏、新加坡囲碁協会の陳丁川会長、さらに日本の許家元九段、中国の党毅飛九段、韓国の申真諝九段、そして新加坡の陳亦函五段が出席しました。

常昊主席「初の中・新共同主催、囲碁発展の重要な一歩」

常昊主席は、1988年から現在までに開催された囲碁の世界大会は百を超え、その多くは中国、日本、韓国によって主催されてきたと振り返り、「南洋杯は中国と新加坡(シンガポール)の囲碁協会が初めて共同で主催する重要な大会です」と述べました。また、2024年2月末にはシンガポールで決勝戦が行われる予定であり、30年以上前に同地で開催された応氏杯決勝以来、再びシンガポールでの大規模な国際大会開催となることに期待を寄せ、「今回の大会を通じて、東南アジアおよび世界の囲碁の発展が一層進むことを願っています」と語りました。

南洋杯独自の「フィッシャー方式」について各国代表がコメント

南洋杯は独自の「フィッシャー方式」(持ち時間が2時間与えられ、さらに一手打つごとに15秒が加算されます。)を導入しており、各国のプロ棋士がその特徴や挑戦について意見を述べました。

許家元九段(日本)

「フィッシャー方式は日本のルールとは異なる非常に新鮮で挑戦的な方式です。日本では公式戦でフィッシャー方式が使用されたことはなく、日本チームはこのルールに向けて特別な訓練を行いました。明日の試合がどうなるかは分かりませんが、このルールに挑戦し、全力を尽くしたいと思います」と意気込みを語りました。

第一回南洋杯記者会見 「フィッシャー方式」について各国代表がコメント

党毅飛九段(中国)

「フィッシャー方式の試合は中国では新しい試みであり、これまで中国の大会では導入されていませんでした。昨年、私は1年間韓国のリーグに参加し、そこでフィッシャー方式の試合を経験しました。このルールには多少の経験があり、今回の南洋杯でも慣れ親しんだ時間管理で臨むことができます」と述べました。

第一回南洋杯記者会見 「フィッシャー方式」について各国代表がコメント

申真諝九段(韓国)

「韓国でもフィッシャー方式を使用した試合があり、この方式は興味深いと思います。フィッシャー方式は二時間の持ち時間があり、比較的長い時間の試合形式です。他のルールと大きな差はないため、十分に時間を活用しながら充実した対局を行いたいです」と話しました。

第一回南洋杯記者会見 「フィッシャー方式」について各国代表がコメント

2024年10月22日

第一回「南洋杯」、参加棋士確定 日本勢5名出場

第一回「南洋杯」世界囲碁マスターズが11月1日に開幕する予定です。日本5名(うち1名が女性棋士)、中国11名(うち1名が女性棋士)、韓国6名(うち1名が女性棋士)、中華台北2名、欧州1名、北米1名、シンガポール1名、マレーシア1名、タイ1名、インドネシア1名となっており、主催者側のワイルドカードが2枚用意されています。

日本代表5名

  • 許家元九段
  • 余正麒八段
  • 大竹優七段
  • 福岡航太朗五段
  • 上野愛咲美五段

中国代表11名

  • 連笑九段
  • 党毅飛九段
  • 李轩豪九段
  • 范廷钰九段
  • 柯洁九段
  • 李钦诚九段
  • 辜梓豪九段
  • 丁浩九段
  • 谢科九段
  • 王星昊九段
  • 周泓余七段

韓国代表6名

  • 申真谞九段
  • 朴廷桓九段
  • 卞相壹九段
  • 申旻埈九段
  • 元晟溱九段
  • 崔精九段

台湾代表2名

  • 王元均九段
  • 許皓鋐九段

ヨーロッパ1名

  • クラベッツ二段

北米1名

  • 江鸣久七段

シンガポール1名

  • 陈亦函五段

マレーシア1名

  • 曾富康二段

タイ1名

  • ソナラ六段

インドネシア1名

  • フィトラ二段

試合日程と会場

大会は2つのステージに分かれて開催されます。第1ステージは2024年11月1日から7日まで中国四川省成都市で行われ、32強から準決勝までの対局が進行します。決勝と3位決定戦は、2025年2月25日から3月2日までシンガポールで行われる予定です。

対戦ルール

  • 中国ルール(黒番コミ7目半)
  • 32強から準決勝まではトーナメント戦、決勝戦は3番勝負
  • 持ち時間が2時間与えられ、さらに一手打つごとに15秒が加算されます。

賞金

  • 優勝:25万シンガポールドル(約2500万円)
  • 準優勝:10万シンガポールドル(約1000万円)
  • 3位:4万シンガポールドル(約400万円)
  • 4位:3万シンガポールドル(約300万円)
  • 3回戦敗者:1.5万シンガポールドル(約150万円)
  • 2回戦敗者:8千シンガポールドル(約80万円)
  • 1回戦敗者:4千シンガポールドル(約40万円)

2024年9月3日

第50期天元戦 芝野が天元位に初挑戦

第50期天元戦挑戦者決定戦が2日、東京・市ケ谷にある日本棋院東京本院で行われ、芝野虎丸名人が許家元九段を下し、一力遼天元への初挑戦権を獲得しました。対局は午後3時59分、190手で芝野名人が白番中押し勝ちを収めました。

芝野名人と一力天元の再対決へ

芝野名人と一力天元は、すでに名人戦や王座戦で対戦しており、今回の天元戦が3つ目のタイトル戦での顔合わせとなります。特に、8月30日に行われた第72期王座戦挑戦者決定戦では、芝野名人が一力天元に勝利し、井山裕太王座(35)への挑戦権を獲得したばかりです。さらに、今月25日には京都市で第31期阿含・桐山杯決勝で再び対戦する予定です。

天元戦五番勝負の展開

天元戦五番勝負は10月7日に開幕し、全国各地を巡って行われます。第1局は名古屋市の文化のみち橦木館で開催され、その後、札幌市、福岡県久留米市、兵庫県洲本市、徳島市での対局が予定されています。

関連棋譜:

【第50期天元戦挑戦者決定戦】(黒)許家元九段 対 芝野虎丸名人(白)

2024年8月19日

第31期阿含・桐山杯準決勝 一力が決勝進出

第31期阿含・桐山杯全日本早碁オープン戦の本戦準決勝で、一力遼三冠と許家元九段が対決しました。過去の対戦成績では一力三冠が16勝4敗とリードしており、この対局でもその優位を保ち、勝利を収めました。2年連続決勝に進出しました。

決勝の相手は芝野虎丸名人

決勝で待ち受けるのは、3日前の準決勝で井山裕太九段を破った芝野虎丸名人です。この二人は名人戦七番勝負でも対戦することが決まっており、阿含・桐山杯の決勝も含め、再びの頂上決戦となります。さらに、両者は王座戦本戦でも準決勝に進出しており、芝野名人は天元戦でも一力三冠への挑戦まであと1勝のところまで来ています。

関連棋譜:

【第31期阿含桐山杯準決勝】(黒)許家元九段 対 一力遼桐山杯(白)

2024年7月30日

第43期女流本因坊戦 上野梨紗、挑戦者決定戦進出

7月29日、東京・市ケ谷の日本棋院で行われた第50期天元戦準決勝において、許家元九段が志田達哉八段を破り、決勝進出を果たしました。

概要

今年、許家元九段は19勝9敗という素晴らしい成績を収めています。一方、志田達哉八段は18勝16敗とやや苦戦していますが、天元戦準決勝まで進出した実力者です。天元戦は伝統ある囲碁のタイトル戦であり、今回で50回目を迎えます。両者の対決は激しい戦いとなり、最終的に許九段が勝利を収めました。

対局の流れ

初期段階から白がやや優勢であったものの、中盤から後半にかけて黒が一気に巻き返し、終盤には圧倒的な優位を確立しました。中央の戦いで黒が決定的な優勢を掴み、最終的に黒の勝利が確定しました。

決勝戦への期待

許家元九段はこの勝利により、次戦で芝野虎丸名人と村川大介九段の勝者と対決することになります。芝野虎丸名人は現在の名人位を保持し、村川大介九段も数々のタイトル経験を持つ強豪です。いずれとの対決も見逃せない一戦となるでしょう。

許九段のコメント

試合後、許九段は「今回の対局は非常に難しかったですが、集中力を切らさずに戦えたことが勝因です。決勝でも全力を尽くして戦います」と語りました。

関連棋譜:

【第50期天元戦準決勝】(黒)許家元九段 対 志田達哉八段(白)

2024年5月2日

第49期名人戦リーグ 同門対決、許が勝利

第49期名人戦リーグの5月ラウンド最初の一局で、許家元九段(3勝2敗)対富士田明彦七段(3勝2敗)の対戦が行われました。この試合は故高林拓二七段門下の同門対決で、ともにリーグ残留のためにはなんとしても欲しい1勝を目指しています。

結果として、許家元(きょ・かげん)九段が兄弟子の富士田明彦七段を破り、スコアを4勝2敗としました。

全勝の一力遼棋聖(5勝0敗)や余正麒八段(4勝0敗)まで距離はありますが、まだ挑戦の目はあります。次戦は6月の一力戦。富士田さんは3勝3敗の五分になっています。険しい残留戦が続きます。

成績表:

成績表

関連棋譜:【第49期名人戦リーグ】(黒)富士田明彦七段 対 許家元九段(白)

2024年3月20日

第66回女流アマ選手権 一力、芝野、許が2回戦進出

第15回春蘭杯世界囲碁選手権が3月19日に中国福建省の「武夷山悦華酒店」で開幕しました。日本からは、一力遼九段、芝野虎丸九段、井山裕太九段、許家元九段、広瀬優一七段が出場し、1回戦の対局結果では、一力、芝野、許が2回戦進出を決めました。2回戦は3月21日(木)11時30分から行われます。

【1回戦 結果】(左が勝者、△が先番)

  • 一力遼九段 vs △Alexander Qi初段(アメリカ)
  • 芝野虎丸九段 vs △申旻埈九段(韓国)
  • △羋昱廷九段(中国)vs 井山裕太九段
  • △許家元九段 vs Jan Simara初段(欧州)
  • 李維清九段(中国) vs △広瀬優一七段

第66回女流アマ選手権 一力、芝野、許が2回戦進出

第66回女流アマ選手権 一力、芝野、許が2回戦進出

第66回女流アマ選手権 一力、芝野、許が2回戦進出

第66回女流アマ選手権 一力、芝野、許が2回戦進出

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第66回女流アマ選手権 一力、芝野、許が2回戦進出

第66回女流アマ選手権 一力、芝野、許が2回戦進出

【2回戦】

  • 一力遼九段 vs 李軒豪九段(中国)
  • 芝野虎丸九段 vs 楊鼎新九段(中国)
  • 許家元九段 vs 丁浩九段(中国)

関連棋譜:【第15回春蘭杯1回戦】芈昱廷九段 対 井山裕太九段(白)

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関連棋譜:【第15回春蘭杯1回戦】Alexander初段 対 一力遼九段(白)

関連棋譜:【第15回春蘭杯1回戦】広瀬優一七段 対 李維清八段(白)

関連棋譜:【第15回春蘭杯1回戦】許家元九段 対 Simaraアマ(白)

2024年2月27日

本因坊戦:関航太郎九段のベスト8進出

本因坊戦:関航太郎九段のベスト8進出

第79期本因坊戦本戦1回戦で、関航太郎九段が村川大介九段に勝利し、ベスト8へ進出しました。次戦は井山裕太王座と上野愛咲美女流名人の勝者との対決です。関九段の今年の成績は6勝2敗となりました。

関連棋譜:【第79期本因坊戦本戦1回戦】関航太郎九段 対 村川大介九段(白)

第50期天元戦本戦1回戦 許九段は好スタートを切り、2回戦へ進出しました。

天元戦:許家元九段 vs. 今村善彰九段

第50期天元戦本戦1回戦で、許家元九段と今村善彰九段の対戦が行われました。許九段は好スタートを切り、2回戦へ進出しました。次戦では関航太郎九段と田中康湧五段の勝者と対決します。

関連棋譜:【第50期天元戦本戦1回戦】今村善彰九段 対 許家元九段(白)

第49期碁聖戦本戦2回戦で、一力遼棋聖が河野臨九段に勝利。

碁聖戦:一力遼棋聖が3回戦へ

第49期碁聖戦本戦2回戦で、一力遼棋聖が河野臨九段に勝利し、準々決勝へ進出しました。一力棋聖は3期連続で挑戦権を得ています。今期もトーナメント戦を勝ち抜けるか、注目です。

第49期棋聖戦ファーストトーナメント2回戦で、武宮陽光六段が杉田俊太朗さんに勝利。

棋聖戦:武宮陽光六段の快進撃

第49期棋聖戦ファーストトーナメント2回戦で、武宮陽光六段が杉田俊太朗さんに勝利し、3回戦進出を果たしました。今期のプロアマ対決は、プロ側が意地を見せた結果となりました。

関連棋譜:【第49期棋聖戦FT】武宮陽光六段 対 杉田俊太朗アマ(白)

女流本因坊戦:鈴木歩七段の本戦入り。

女流本因坊戦:鈴木歩七段の本戦入り

第43期女流本因坊戦予選で、鈴木歩七段が青木喜久代八段に勝利し、通算19期目の本戦入りを果たしました。

関連棋譜:【第43期女流本因坊戦予選】鈴木歩七段 対 青木喜久代八段(白)

新人王戦:徐文燕二段の粘り強さ

新人王戦:徐文燕二段の粘り強さ

第49期新人王戦本戦1回戦では、初出場の徐文燕二段が張瑞傑六段に勝利し、2回戦へ進出しました。「次も頑張ります」と語る徐二段。次戦では、西健伸五段と豊田裕仁二段の勝者と対決します。

関連棋譜:【第49期新人王戦本戦1回戦】徐文燕二段 対 張瑞傑六段(白)

2021年4月28日

第59期十段戦第5局 許が十段位初奪取

28日に行われた囲碁タイトル戦「大和ハウス杯 第59期十段戦五番勝負」の最終第5局は、挑戦者の許家元八段が、粘る芝野虎丸十段を振り切り、念願の初十段を奪取した。

第4局まですべて黒(先)番が勝利してきた今期の五番勝負。最終局のためあらためてニギリが行われ、黒番になった許は黒25などうまく仕掛け右上黒49と振りかわった。

芝野の右下白72が珍しい一手で、黒77を誘って激しい戦いに発展した。昼食休憩をはさみ64分の長考で芝野は白80と打ったが、左上黒85が絶妙な一手で許が優位に立つ。

各所で難解な争いがおこる中、右辺白110、112と打って芝野が盛り返すが、左下の黒125、127が許の冷静な打ちぶり。芝野は146の勝負手で黒石を取りにいくが、許が中央の黒177から上辺を取りにいき勝負を決めた。

令和の囲碁界を牽引する両棋士の大舞台での対局は、昨秋の王座戦五番勝負以来。「意識して速く打つよう心がけた」と振り返る許。一方の芝野は「シリーズを通じて全体的に勝負どころでミスが多かった。防衛できずに残念」と声を落としていた。

特設ページ:第59期十段戦挑戦手合五番勝負

関連棋譜:【第59期十段戦挑戦手合五番勝負第4局】【第59期十段戦挑戦手合第5局】(黒)許家元八段 対 芝野虎丸十段(白)

2021年4月20日

第59期十段戦第4局 芝野が勝ち最終局へ

「大和ハウス杯第59期十段戦五番勝負」(産経新聞社主催)の第4局が20日午前10時から、東京都千代田区の日本棋院で行われ午後4時44分、芝野虎丸十段が149手までで許家元八段に黒番中押し勝ちし、対戦成績を2勝2敗のタイにした。最終第5局は28日に同所で打たれる。

右下黒5と芝野が愛用する一間ジマリの布石で始まった本局。許は右辺白46、48で仕掛ける。芝野が左辺に打った黒43では、中央53あたりに打てば右辺の黒地も大きくなったが、白に勝負をされるのを嫌い左辺に向かう作戦。午前中に55手まで進む速い展開となった。

許が本局最長の33分考えた右辺白58がやや疑問で、黒59から75まで、中央の白一団を取り込んだ芝野が打ちやすい展開にした。

許は白98で中央の石を補強しつつ、中央黒の攻め取りを目論むが、芝野は黒101、115など丁寧に補強。左辺の黒123も好手で、リードを広げた。

力強い打ちまわしを見せる芝野に対し、許は考慮時間を使って打開策を探るが光明が見いだせず、黒149に投了した。

対局後、芝野は「131、133と打つことができ手ごたえを感じた。大変な内容の碁が続いているが、集中して打ちたい」と意気込みを語った。一方の許は「次は泣いても笑っても最後なので、全力を尽くして挑みたい」と気持ちを切り替えていた。

特設ページ:第59期十段戦挑戦手合五番勝負

関連棋譜:【第59期十段戦挑戦手合五番勝負第4局】(黒)芝野虎丸十段 対 許家元八段(白)

2021年3月24日

第59期十段戦第2局 芝野が勝ちタイに

「大和ハウス杯 第59期十段戦五番勝負」(産経新聞社主催)の第2局が24日午前9時半から滋賀県長浜市の「ホテル&リゾーツ長浜」で行われ午後3時52分、芝野虎丸十段が157手までで、挑戦者の許家元八段に黒番中押し勝ちし、対戦成績を1勝1敗とした。持ち時間各3時間で残りは芝野十段48分、許八段が3分。第3局は4月8日、長野県大町市の「ANAホリデイ・インリゾート信濃大町くろよん」で行われる。

第59期十段戦第2局 芝野が勝ちタイに

滋賀県内では49年ぶりの十段戦開催となった本局。最新形の立ち上がりのあと、芝野が下辺黒19に打ち込み競り合いに。白32から36が許らしい力強い構想で、中央に進出。白38が手厚く許が打ちやすくした。

押されている局面で、芝野が中央左に黒57とハネ出したのが鋭く、相手に流れを渡さない。午後に入り、許の下辺白70は誤算があったようで「98の地点に打っていたほうが無難だった」と解説の結城聡九段。

黒81から「花見コウ」と呼ばれる白には難しい局面になった。このあと右下黒115から117が鋭く、芝野が勝利に近づく。持ち時間が少ない許に対し、約1時間残していた芝野が正確に読み切り、投了に追い込んだ。

対局後、芝野は「まずは1つ勝てて安心した。次も集中して打てれば」と話した。許は「(白70の場面は)黒71にハネ出され見損じに気づいた。(負けは)気にせず、全力を尽くしたい」と前向きに語った。

特設ページ:第59期十段戦挑戦手合五番勝負

関連棋譜:【第59期十段戦挑戦手合五番勝負第2局】(黒)芝野虎丸十段 対 許家元八段(白)