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2024 年 4月28日掲載

井山が8強入り

第2回衢州爛柯杯ワールド囲碁オープン3回戦が4月27日(土)に中国・浙江省衢州市で行われ、井山裕太九段が準々決勝に進出しました。

日本選手の3回戦結果

左が勝者:

  • 井山裕太九段(日本) vs 范廷鈺九段(中国):白中押し勝ち
  • 辜梓豪九段(中国) vs 上野愛咲美五段(日本):白中押し勝ち

井山が8強入り

また、準々決勝の組み合わせは以下の通りです:

  • 井山裕太九段 vs 卞相壹九段(韓国)
  • 辜梓豪九段(中国) vs 朴廷桓九段(韓国)
  • 申眞諝九段(韓国) vs 楊鼎新九段(中国)
  • 丁浩九段(中国) vs 姜東潤九段(韓国)

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2024 年 4月27日掲載

第2回衢州爛柯杯 井山、上野が3回戦へ

第2回衢州爛柯杯ワールド囲碁オープン2回戦が4月25日(木)に中国・浙江省衢州市で行われ、日本勢は井山裕太九段、上野愛咲美五段が勝ってベスト16の3回戦進出となりました。

日本選手の2回戦結果

左が勝者:

  • 上野愛咲美五段(日本) vs. 謝爾豪九段(中国):白中押し勝ち
  • 井山裕太九段(日本) vs 楊冬四段(中国):黒中押し勝ち
  • 謝科九段(中国) vs 芝野虎丸九段(日本):白中押し勝ち

第2回衢州爛柯杯 井山、上野が3回戦へ
第2回衢州爛柯杯 井山、上野が3回戦へ

また、4月27日の3回戦組み合わせ(日本選手のみ)は以下の通りです:

  • 井山裕太九段 vs 范廷鈺九段(中国)
  • 上野愛咲美五段 vs 辜梓豪九段(中国)

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2024 年 4月12日掲載

第49期名人戦リーグ 張は4連敗で残留黄信号

第49期囲碁名人戦挑戦者決定リーグ戦(朝日新聞社主催)は、井山裕太王座が張栩九段に対して白番中押しで勝利し、星を2勝2敗の五分に戻しました。一方、張栩九段は開幕から4連敗と苦戦しており、リーグ残留には黄信号が灯った状態です。

試合は互いに一つの陣地につき100目を超える大規模な囲い合いとなりました。張栩九段は形勢が不利と判断し、井山裕太王座の中央の模様を消しにいきました。しかし、井山裕太王座は見返りに、張栩九段の確定地とされていた黒陣をコウ材有利を背景に強気に荒らし、一気に勝負を決めました。

関連棋譜:【第49期名人戦リーグ】(黒)張栩九段 対 井山裕太王座(白)

2024 年 4月9日掲載

映画:碁盤斬り 井山&藤沢が出演

『ミッドナイトスワン』で第44回日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を受賞した草彅剛(くさなぎつよし)を主演に、第42回日本アカデミー賞優秀監督賞受賞の『孤狼の血』など映画界で高い評価を受け、本作が自身初の時代劇となる白石和彌(しらいしかずや)監督が奇跡のタッグを組んだ、古典落語をベースにした映画『碁盤斬り』(ごばんぎり)が、2024年5月17日(金)に全国公開されます。その映画に井山裕太王座、藤沢里菜女流本因坊が出演します。

3月6日(水)、映画に先駆け脚本を手がけた加藤正人氏による小説『碁盤斬り 柳田格之進異聞』(文春文庫)が発売された。囲碁愛好家の加藤氏は本作の脚本を監督、プロデューサーと話し合い、3年半かけて改訂を重ねてきたそうだ。小説では映画には描かれなかった格之進のその後も垣間見れると聞く。

公式ホームページには「武士の誇りを賭けた〈復讐〉を描く、感動のリベンジ・エンタテイメント」とある。確かに、主題になっているのは武士の誇りであり、復讐だろう。しかし本作を観てきた私は「これは囲碁の映画だ」と自信を持って言える。格之進の生き様と同じくらい一本に貫かれた加藤氏の囲碁への愛が詰まった名作。囲碁愛好家ならば観に行かざるを得ない。

2024 年 3月20日掲載

第79期本因坊戦本戦トーナメント 井山、芝野が準優勝進出

第79期本因坊戦本戦トーナメント(毎日新聞社、日本棋院、関西棋院主催)の2回戦が28日に行われました。歴代1位の本因坊11連覇の記録を持つ井山裕太王座(34)は、関航太郎九段(22)に246手で白番中押し勝ちし、4強入りを果たしました。また、第75期と第76期に挑戦者となった芝野虎丸名人(24)も、志田達哉八段(33)に237手で黒番中押し勝ちし、4強入りを決めました。

この結果、4強が出揃いました。準決勝では、井山王座は余正麒八段と、芝野名人は平田智也八段とそれぞれ対戦します。

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2024 年 3月20日掲載

第15回春蘭杯世界囲碁選手権 1回戦 一力、芝野、許が2回戦進出

第15回春蘭杯世界囲碁選手権が3月19日に中国福建省の「武夷山悦華酒店」で開幕しました。日本からは、一力遼九段、芝野虎丸九段、井山裕太九段、許家元九段、広瀬優一七段が出場し、1回戦の対局結果では、一力、芝野、許が2回戦進出を決めました。2回戦は3月21日(木)11時30分から行われます。

1回戦 結果(左が勝者、△が先番)

  • 一力遼九段 vs △Alexander Qi初段(アメリカ)
  • 芝野虎丸九段 vs △申旻埈九段(韓国)
  • △羋昱廷九段(中国)vs 井山裕太九段
  • △許家元九段 vs Jan Simara初段(欧州)
  • 李維清九段(中国) vs △広瀬優一七段

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2回戦

  • 一力遼九段 vs 李軒豪九段(中国)
  • 芝野虎丸九段 vs 楊鼎新九段(中国)
  • 許家元九段 vs 丁浩九段(中国)

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2024 年 3月13日掲載

第49期名人戦リーグ 余4連勝、一力と同星首位

第49期名人戦(主催・朝日新聞社)リーグは3月13日、リーグ序列1位の井山裕太王座と3位の余正麒八段が日本棋院関西総本部でぶつかった。第4ラウンド第3局である。

ここまで井山は1勝1敗(1回手空き)。負けた相手は一力遼棋聖。余は3連勝し、一力とともに首位に立っていたが、2日前に一力が4連勝を果たしている。

優勝争いにかかわるこの一戦、結果は余が勝利し、再び一力と並んだ。いまの一力の充実ぶりからすると、井山の2敗目は致命的である。

他の選手の成績は、富士田明彦七段2勝1敗、許家元九段2勝2敗、山下敬吾九段1勝1敗、関航太郎九段1勝2敗、張栩九段3連敗、志田達哉八段4連敗となっている。

関連棋譜:【第49期名人戦リーグ】余正麒八段 対 井山裕太王座(白)

2024 年 3月15日掲載

第71期王座戦 王座就位式

第71期囲碁王座戦で優勝した井山裕太王座(34歳、碁聖)の就位式が15日、大阪市内のホテルで行われました。日本棋院の小林覚理事長が王座允許状を、日本経済新聞社の岡田直敏会長がトロフィーなどの王座賞をそれぞれ手渡しました。

井山王座は昨秋の五番勝負で、2年連続挑戦となった余正麒八段(28歳)を3勝2敗で破り、通算9期目の王座に輝きました。「次の五番勝負は(通算10期で資格を獲得する)名誉王座の称号がかかりますが、そんな舞台に立てることは幸せです。若い世代の成長がめざましく、自分なりに新しいことにチャレンジしたいと思っています」と井山王座は語りました。井山王座の地元大阪での式には約200人のファンが集まりました。

特設ページ:第71期王座戦挑戦手合五番勝負

2024 年 3月9日掲載

第48期棋聖戦第7局 一力が3連覇

一力遼棋聖(26歳)が囲碁の最高位を争う第48期棋聖戦七番勝負で3連覇を達成しました。第7局で井山裕太王座(34歳)を挑戦者として迎え、フルセットまでもつれた末に4勝3敗で制しました。一力棋聖は最終局について、「序盤から思い切りよく打てた。結果を恐れずに(厳しい手を)決断できたのは、収穫だったと思います」と振り返りました。

一力遼棋聖は「希望」と揮毫した色紙を手に笑顔で写真撮影に応じ、その後、山梨県甲斐市の「サントリー登美の丘ワイナリー」で記念撮影に臨みました。彼は会見で、「何とか2カ月間戦い抜けてほっとした」と喜びを語りました。「少しずつ実感がわいてきたかなという感じ。今回はフルセットでしたので本当に厳しい戦いでしたし、なんとか2か月間戦い抜け、ほっとした気持ちが強い」と述べました。

囲碁の七大タイトルで最高位の「棋聖戦」七番勝負は、最終・第7局までもつれこみました。井山王座は2013年から9連覇を達成して以来、3年ぶりの返り咲きを逃しました。通算の対戦成績は一力棋聖の34勝51敗となりました。

特設ページ:第48期棋聖戦挑戦手合七番勝負

関連棋譜:【第48期棋聖戦挑戦手合第7局】一力遼棋聖 対 井山裕太王座(白)

2024 年 3月1日掲載

第48期棋聖戦第6局 決着は最終局へ

第48期棋聖戦第6局 井山王座が一力棋聖に勝ち3勝3敗、決着は最終・第7局に持ち込まれました。

神奈川県の「箱根花月園」で行われた七大タイトルの最高位・棋聖戦七番勝負の第6局は、一力遼(いちりき・りょう)棋聖(26)と井山裕太(いやま・ゆうた)王座(34)の激闘となりました。午前9時から始まった対局は、囲碁界の最高峰を争う熱戦で、注目を集めました。

一力棋聖はこれまで3勝2敗とリードしていましたが、井山王座は3年ぶりの返り咲きを狙って臨みました。午後6時前、井山王座が見事に勝利し、対戦成績は3勝3敗のタイとなりました。

最終・第7局は甲府市内のホテルで7日と8日に行われます。一力棋聖の3連覇を阻むか、それとも井山王座の返り咲きが実現するのか、囲碁ファンにとっては緊迫した瞬間が待ち遠しいですね。

棋聖戦の優勝賞金は囲碁界最高の4300万円です。両者の熱い戦いが続く中、最終局でどんな展開が待っているのか、注目していきましょう。

特設ページ:第48期棋聖戦挑戦手合七番勝負

関連棋譜:【第48期棋聖戦挑戦手合第6局】一力遼棋聖 対 井山裕太王座(白)

第62期大和ハウス杯十段戦挑戦手合第1局 芝野が先勝

産経新聞社が主催する囲碁タイトル戦「大和ハウス杯 第62期十段戦五番勝負」の第1局が27日、大阪府東大阪市の大阪商業大学で行われました。芝野虎丸十段(24歳)は160手までで、挑戦者である碁聖の井山裕太王座(34歳)に白番中押しで勝利し、タイトル初防衛に向けて好発進しました。第2局は3月25日に東京都千代田区の日本棋院東京本院で行われる予定です。

芝野虎丸十段は、20代でありながら、既に名人・十段の座についています。彼は囲碁界での才能を証明し、今回のタイトル戦で初防衛を目指しています。

2024 年 2月27日掲載
一方、井山裕太王座は6期ぶりのタイトル奪還を狙っており、芝野十段との対戦は注目されています。

特設ページ:第62期十段戦挑戦手合五番勝負

関連棋譜:【第62期大和ハウス杯十段戦挑戦手合第1局】井山裕太王座 対 芝野虎丸十段(白)

2024 年 2月20日掲載

第25回農心辛ラーメン杯世界囲碁最強戦・第10戦は日本の井山裕太九段が韓国の申真諝九段に敗れ

第25回農心辛ラーメン杯世界囲碁最強戦・第10戦は日本の井山裕太九段が韓国の申真諝九段に敗れ、日本が姿を消す結果となりました。残り人数は韓国1名、中国4名です。

特設ページ:第25回農心辛ラーメン杯団体戦

関連棋譜:【第25回農心辛ラーメン杯第10戦】(黒)申真諝九段 対 井山裕太九段(白)


第35期女流名人戦博多・カマチ杯リーグ、仲邑菫三段が牛栄子扇興杯に勝利

第35期女流名人戦博多・カマチ杯リーグ、仲邑菫三段が牛栄子扇興杯に勝利し、リーグ成績を4勝1敗。韓国棋院移籍前の国内最終戦を終えて「韓国で女流タイトルの獲得、ランキング10位以内に入りたい」と仲邑三段。3月2日付けで移籍します。

関連棋譜:【第35期女流名人戦博多カマチ杯リーグ】(黒)牛栄子扇興杯 対 仲邑菫三段(白)


2月19日対局結果  第79期本因坊戦本戦1回戦、平田智也八段が許家元九段に勝利し

第79期本因坊戦本戦1回戦、平田智也八段が許家元九段に勝利し、2回戦進出を飾りました。対許九段戦で公式戦初白星です。次戦では瀬戸大樹八段と対決します。

関連棋譜:【第79期本因坊戦本戦1回戦】(黒)許家元九段 対 平田智也八段(白)


2月19日対局結果  第49期名人戦リーグ、白番の関航太郎九段が志田達哉八段との究極の死闘を制し

第49期名人戦リーグ。白番の関航太郎九段が志田達哉八段との究極の死闘を制し、1勝1敗に。志田八段は0勝3敗に。リーグ史に残るヨセ勝負となり、整地後にアゲハマは盤上に埋め切れず、碁笥の蓋に残ったのは黒石5個、白石11個。黒番6目半コミ出しのため、白の半目勝ちとなった。関航太郎は「黄金の椅子」の前に転がるひとつの黒石を発見した。志田達哉も頷く。究極の勝負を戦った棋士たちの無言の対話だった。

関連棋譜:【第49期名人戦リーグ】(黒)志田達哉八段 対 関航太郎九段(白)

2024 年 2月16日掲載

第48期棋聖戦第5局  一力遼棋聖が王手

第48期棋聖戦七番勝負(読売新聞社主催、特別協賛・サントリーホールディングス)、一力遼棋聖(26)と挑戦者、井山裕太王座(34)の第5局が15、16日に千葉県勝浦市の「三日月シーパークホテル勝浦」で行われ、一力棋聖が井山王座に勝ち、シリーズ3勝2敗で3連覇まであと1勝とした。

第6局は29日から3月1日まで、神奈川県箱根町のホテル花月園で行われる。

特設ページ:第48期棋聖戦挑戦手合七番勝負

関連棋譜:【第48期棋聖戦挑戦手合第5局】(黒)井山裕太王座 対 一力遼棋聖(白)

2024 年 2月14日掲載

第48期棋聖戦第5局  ともに2勝2敗、天王山の戦い

一力遼棋聖に井山裕太王座が挑戦する第48期棋聖戦七番勝負第5局は2月15、16日、千葉県勝浦市で行われます。対局会場となるのは「三日月シーパークホテル勝浦」。棋聖戦の開催は3年連続となる南房総屈指のリゾートホテルです。

対局会場の庭に残雪があった1週間前の仙台対局とうってかわって、現地は最高気温が18度近くまで上がる春のような陽気に。対局室からは日差しを浴びて光り輝く海と気持ちよさそうに風に揺れるヤシの木が臨めます。

対局前日の14日午後4時半過ぎ、現地に到着した両対局者はホテル前の砂浜で海を背景にフォトセッション。両者は12日にも名人戦挑戦者決定リーグ戦で激突したばかりですが、さわやかな海風を感じながら、笑顔を見せました。

特設ページ:第48期棋聖戦挑戦手合七番勝負

2024 年 2月13日掲載

第49期名人戦リーグ  大一番で一力遼棋聖が井山裕太王座を破り首位タイに

第49期囲碁名人戦挑戦者決定リーグ戦(朝日新聞社主催)は12日、井山裕太王座(1勝0敗)VS.一力遼棋聖(2勝0敗)の優勝候補同士の一戦が行われ、一力が白番中押し勝ちして負けなしの3連勝を飾り、余正麒八段(3勝0敗)と並ぶリーグ同星首位に立った。

現在進行中の棋聖戦七番勝負で第4局まで2勝2敗とがっぷり四つの戦いを見せている両者が、名人戦に舞台を変えて激突。両者の気迫は盤上にストレートに反映し、一力が四隅を占めると、井山が背中の模様で勝負する、極端な対照をなす布石で始まった。

中盤、上辺の模様に突入した一力の白石に井山が猛襲をかければ、一力がフリカワリ覚悟の逆襲に出て、容易に先を見通せない難戦に。双方に眼形のない大石が混在するぎりぎりの読み合いは、井山に分があるかと思われたが、勝負どころで有力手を逃して一気に暗転。青息吐息の左辺の一力の大石が中央に脱出し、なおも殺しにいく井山の勝負手を一力が振り切り、大きな1勝を挙げた。

これにより、リーガー9人のうち無敗は同星首位の一力、余のふたりだけに。次戦、一力は関航太郎九段(0勝1敗)、余は井山と対戦する。

関連棋譜:【第49期名人戦リーグ】(黒)井山裕太王座 対 一力遼棋聖(白)

2024 年 2月13日掲載

一力が名人リーグ3連勝  2月12日対局結果

名人リーグは一力遼三冠が井山裕太二冠に白番中押し勝ちし、リーグ3連勝としました。敗れた井山二冠は1勝1敗。左辺で際どい攻防となった本局。一力三冠が難解な読み合いを制しました。

関連棋譜:【第49期名人戦リーグ】(黒)井山裕太王座 対 一力遼棋聖(白)


第49期棋聖戦Aリーグ、富士田明彦七段段が安達利昌七段に勝利  2月12日対局結果

【第49期棋聖戦Aリーグ】、富士田明彦七段段が安達利昌七段に黒番5目半差をつけて勝利し、リーグ初戦で白星を挙げました。

関連棋譜:【第49期棋聖戦Aリーグ】(黒)富士田明彦七段 対 安達利昌七段(白)


本因坊戦本戦トーナメント開幕  第79期本因坊戦

第79期本因坊戦本戦トーナメント(毎日新聞社、日本棋院、関西棋院主催)が12日、東京都千代田区の日本棋院で始まった。芝野虎丸名人や井山裕太王座、上野愛咲美(あさみ)女流立葵杯ら16人の棋士が、一力遼本因坊への挑戦権をかけて争う。1回戦開幕局の小池芳弘七段―洪爽義五段戦は、小池七段が勝利を収めた。

2日制七番勝負だった本因坊戦は、今期から1日制五番勝負に移行し、挑戦者を決める方法もリーグ制(8人)からトーナメント制(16人)に変更となった。

関連棋譜:【第79期本因坊戦本戦1回戦】(黒)小池芳弘七段 対 洪爽義五段(白)


第3期テイケイグループ杯女流レジェンド戦準決勝、小林泉美七段が桑原陽子六段に勝利  2月12日対局結果

第3期テイケイグループ杯女流レジェンド戦準決勝、小林泉美七段が桑原陽子六段に勝利し、決勝進出を果たし

2024 年 2月9日掲載

第48期棋聖戦七番勝負第4局  村井宮城県知事も立ち合いのもと、仙台対局始まる

囲碁界の最高位を争う第48期棋聖戦七番勝負(読売新聞社主催、特別協賛・サントリーホールディングス)、一力遼棋聖(26)と挑戦者・井山裕太王座(34)の第4局が8、9日に仙台市の宮城県知事公館で行われ、9日午後5時41分、井山王座が166手までで白番中押し勝ちして、通算成績を2勝2敗のタイに戻した。

井山王座の封じ手は、右下の黒の眼形を奪う白92。一力棋聖は左辺の黒地をまとめに行ったが、井山王座は白106と突入。中央の白を巡って難解な戦いとなったが、ここで井山王座は巧みな打ち回しでポイントを挙げた。地元・仙台での対局となった一力棋聖は粘りを見せたが、井山王座は隙を見せずに快勝した。

第5局は15、16日に千葉県勝浦市の「三日月シーパークホテル勝浦」で行われる。

井山王座の話「中央と右辺の白をある程度の形で処理できて、地合いでいけそうだと思った。自分なりに精いっぱい準備して、次局に臨みたい」

一力棋聖の話「中央などの打ち方は、もう少しいい図があったかもしれない。(仙台対局は)始まってしまえば、普段と変わらなかった。精いっぱいやった結果なので仕方がない」

本局の立会人は高尾紳路九段、新聞解説は孫喆七段、記録係は青木裕孝三段と徐文燕二段の2人が務めます。

持ち時間各8時間白・井山7・31分、黒・一力7・58分

特設ページ:第48期棋聖戦七番勝負

関連棋譜:【第48期棋聖戦挑戦手合第4局】(黒)一力遼棋聖 対 井山裕太王座(白)

2024 年 1月8日掲載

第48期棋聖戦七番勝負第4局  村井宮城県知事も立ち合いのもと、仙台対局始まる

一力遼棋聖に井山裕太王座が挑む第48期棋聖戦七番勝負第4局は8日午前9時、宮城県仙台市の宮城県知事公館で1日目の対局が始まりました。

一力棋聖にとっては地元への凱旋対局となる本局。対局会場となる宮城県知事公館には朝から地元のテレビ局など多くの報道陣が集まり、注目の高さを感じさせました。

両対局者は午前8時半杉、滞在先のホテルからタクシーで知事公館入り。村井嘉浩知事や立会人の高尾紳路九段の待つ対局室にはこれまでのシリーズと同様、一力棋聖が先に入りました。

午前9時、高尾九段の声掛けで一礼して対局開始。黒番の一力棋聖は右上の小目、井山王座は左上小目と応じました。対局室では「第2局のようにたすき掛けにするか」という声があがりましたが、一力棋聖は右下星に打ちました。

井山王座は白2、4と、向かい小目にしました。一力棋聖は黒5のカカリ。ここで、控室では孫喆七段が「井山王座は黒のカカリに手を抜き、左上を締まるかもしれません」と話していました。実戦もその通りに、井山王座が左上で白6と締まる進行になりました。一力棋聖は左下、黒7のカケ。これも控室で予想された手です。開始15分ほどで、白12のカカリまで進みました。

本局の立会人は高尾紳路九段、新聞解説は孫喆七段、記録係は青木裕孝三段と徐文燕二段の2人が務めます。

特設ページ:第48期棋聖戦七番勝負

関連棋譜:【第48期棋聖戦挑戦手合第4局】(黒)一力遼棋聖 対 井山裕太王座(白)

2024 年 1月27日掲載

第62期十段戦挑戦者決定戦 井山裕太王座が許九段下し挑戦権獲得

芝野虎丸十段への挑戦権を争う、囲碁の大和ハウス杯第62期十段戦挑戦者決定戦、井山裕太王座 対 許家元九段 戦が1日、大阪市の日本棋院関西総本部で行われた。対局は午後5時32分、262手までで白番の井山が中押し勝ちし、挑戦権を獲得した。井山は6年ぶり6度目の十段位を目指す。

2年連続3期目の獲得を目指す芝野十段との挑戦手合5番勝負第1局は27日、大阪府東大阪市「大商大」で開幕する。

関連棋譜:【第62期大和ハウス杯十段戦挑戦者決定戦】(黒)許家元九段 対 井山裕太王座(白)

2021 年 12月09日掲載

第69期王座戦第5局 井山が3期ぶり王座

9日朝から甲府市の常磐ホテルで打たれていた第69期王座戦(日本経済新聞社主催)五番勝負の第5局は午後5時9分、挑戦者の井山裕太四冠が161手で芝野虎丸王座に黒番中押し勝ちし、対戦成績3勝2敗で3期ぶりの王座に復位した。王座通算7期目。井山新王座は2年7カ月ぶりに五冠に返り咲いた。

対局後、井山新王座は「一時、三冠に後退したときは、再びタイトルを増やすのは難しいと思っていた。五冠に戻せてうれしい」と話した。井山新王座の通算タイトル獲得数は67になった。

この日の対局は、黒13まで第1局と同じ進行だった。序盤は中央を重視する芝野王座に対し、挑戦者が足早に地を稼ぐ展開になった。挑戦者が上辺黒57から白を分断する戦いを仕掛けると、王座は左上の白石を114、116と手堅く補強し、中央の黒の一団に圧力をかける作戦に出た。拮抗した攻防が続き、「半目を争うヨセ勝負になる」と立会人の三村智保九段ら検討陣はみていた。

形勢が急転したのは、王座が白150、152と中央の黒に迫った場面だ。「王座は黒の大石を厳しく攻めてポイントを挙げようとしたが失敗し、逆に地合いで大差をつけられた」と解説の鶴山淳志八段。「両者が持ち味を発揮し、手に汗を握る好局だった」と話した。

特設ページ:第69期王座戦挑戦手合五番勝負

関連棋譜:【第69期王座戦挑戦手合第5局】(黒)井山裕太棋聖 対 芝野虎丸王座(白)

2021 年 12月03日掲載

第69期王座戦第4局 粘り光る芝野王座、勝って最終局へ

3日朝から神奈川県秦野市の陣屋で打たれていた第69期囲碁王座戦(日本経済新聞社主催)五番勝負の第4局は午後6時17分、芝野虎丸王座が205手で挑戦者の井山裕太四冠に黒番中押し勝ちした。対戦成績は2勝2敗のタイとなった。勝者がタイトルを手にする第5局は12月9日、甲府市の常磐ホテルで打たれる。

序盤は芝野王座が下辺にスケールの大きな黒模様を張って始まった。左辺に焦点が移ったあと、王座は上辺で黒6子を捨て石にして戦果を上げる作戦に出たが、挑戦者は周りの白石を62から70で安定させることに成功。「白に不満なし」と石田芳夫二十四世本因坊ら検討陣はみていた。

王座は黒81、83から下辺の白の一団の攻めに転じる。「厳しい攻めで白に窮屈な生き方を強要できた上、黒125まで右辺を大きくまとめて黒が主導権を奪い返した」と解説の山下敬吾九段。さらに中央黒131が白の薄みを突く厳しい手だった。黒157まで中央左上の白5子を制して優勢を築き、最後は粘る挑戦者を冷静に振り切った。

山下九段は「中盤まで井山四冠の流れだったにもかかわらず、落ち着いて機をうかがった芝野王座の粘り強さが光った一局だった」と話した。

特設ページ:第69期王座戦挑戦手合五番勝負

関連棋譜:【第69期王座戦挑戦手合第4局】(黒)芝野虎丸王座 対 井山裕太棋聖(白)

2021 年 11月19日掲載

第69期王座戦第3局 乱戦制した井山四冠、復位に王手

19日朝から新潟県南魚沼市のryugonで打たれていた第69期囲碁王座戦(日本経済新聞社主催)五番勝負の第3局は午後6時30分、183手で挑戦者の井山裕太四冠が芝野虎丸王座に黒番中押し勝ちした。対戦成績は井山四冠の2勝1敗となり、3期ぶりの王座復位に王手をかけた。

持ち時間各3時間のうち、残りは両者ともに1分だった。第4局は12月3日、神奈川県秦野市の陣屋で打たれる。

序盤は両者とも模様を志向して始まったが、互いに相手の注文を外すような神経戦に入った。ほぼ互角の戦いが続いていた中盤、挑戦者の井山四冠が黒101と上辺の白の勢力に深く踏み込んだ。芝野王座も真っ向から迎え撃ち、中央から上辺一帯でいくつもの大石の生死をかけた「めったに見ることのない、極めて難解な攻め合い」(解説の張栩九段)に突入した。

読み勝っていたのは挑戦者だった。上辺で黒155から白に負担の重いコウになり、挑戦者が白の大石を取った。王座は見返りに中央の黒の一団に襲いかかる粘りを見せたが、最後は井山四冠が最強手で応じて振り切った。

立会人の王銘琬九段は「2人とも碁盤全体に目配りして局面を広く使っていた。複雑ながら拮抗した時間が長く続いた名勝負だった」とたたえた。

特設ページ:第69期王座戦挑戦手合五番勝負

関連棋譜:【第69期王座戦挑戦手合第3局】(黒)井山裕太棋聖 対 芝野虎丸王座(白)

2021 年 11月12日掲載

第69期王座戦第2局 大長考の芝野王座、1勝1敗に

12日朝から神戸市のホテルオークラ神戸で打たれていた第69期囲碁王座戦(日本経済新聞社主催)五番勝負の第2局は、午後6時39分、201手で芝野虎丸王座が挑戦者の井山裕太四冠に黒番中押し勝ちした。3連覇をめざす芝野王座が対戦成績を1勝1敗のタイに戻した。

持ち時間各3時間のうち、残りは芝野王座が1分、井山四冠が2分だった。第3局は11月19日、新潟県南魚沼市のryugonで打たれる。

互いに模様を志向する序盤戦で始まったが、上辺から主導権争いに入る。攻防中の55手目、芝野王座は持ち時間3時間のなか1手に1時間50分をかける大長考をする場面もあった。

右上での大きなコウの可能性をにらみつつ、焦点は左辺に転じた。芝野王座は中央で黒105、107と壁を築いてから左辺109と切って白を攻める。

戦いの過程で挑戦者は中央の黒石を制したが「黒は代償に下辺を大きくのみ込んで、地合いではっきりリードした」との見方が立会人の山田規三生九段ら検討陣に広がった。挑戦者は下辺に侵攻して粘ったが、最後は王座が押し切った。

解説の村川大介九段は「早い段階で秒読みに入った芝野王座だが、井山四冠の粘りにも正確に対応した。近年まれに見る熱戦だった」と評した。

特設ページ:第69期王座戦挑戦手合五番勝負

関連棋譜:【第69期王座戦挑戦手合第2局】(黒)芝野虎丸王座 対 井山裕太棋聖(白)

2021 年 11月05日掲載

第46期名人戦第7局 井山が名人防衛、一力破り四冠維持

第46期名人戦7番勝負の第7局は4、5の両日、静岡県河津町で打たれ、井山裕太名人が129手で挑戦者の一力遼天元に黒番中押し勝ちし、4勝3敗で防衛、棋聖、本因坊、碁聖と合わせ四冠を維持した。名人獲得は2期連続8度目。

井山名人は今年、棋聖、本因坊に続くタイトル防衛で、2日制の7番勝負で争う3タイトルを全て守った。8月に奪取した碁聖を加え現在四冠で、進行中の王座戦に五冠復帰が懸かる。芝野虎丸王座との王座戦5番勝負は第1局が終わり、井山名人が先勝している。

特設ページ:第46期名人戦挑戦手合七番勝負

関連棋譜:【第46期名人戦挑戦手合最終局】(黒)井山裕太名人 対 一力遼天元(白)

2021 年 11月02日掲載

井山碁聖の就位式 「結果出せて、喜び感じている」

第46期碁聖戦(新聞囲碁連盟主催)5番勝負を制し、4期ぶりに復位した井山裕太碁聖の就位式が2日、東京都内のホテルで行われた。謝辞で井山碁聖は「3年前に碁聖を失ったあたりから1日制の対局での成績が思うようにいかず、課題として取り組んできた。今回、結果として表すことができ、喜びを感じている」と述べた。

式では新聞囲碁連盟を代表し、5番勝負第1局を開催した山陽新聞社の松田正己社長があいさつ。「対局が行われた岡山県倉敷市の真備町は3年前の西日本豪雨で大変な災害に遭った地域。復興してきたことを全国に発信でき、意義深いイベントになった」などと話した。

2021 年 10月29日掲載

第69期王座戦第1局 挑戦者の井山が先勝

第69期王座戦5番勝負の第1局は29日、横浜市で打たれ、挑戦者の井山裕太四冠が205手で芝野虎丸王座に黒番中押し勝ちし、先勝した。

井山四冠は3期ぶり7度目の王座獲得を目指し、芝野王座は3連覇が懸かる。

第2局は11月12日に神戸市で行われる。

特設ページ
第69期王座戦挑戦手合五番勝負

関連棋譜
【第69期王座戦挑戦手合第1局】(黒)井山裕太棋聖 対 芝野虎丸王座(白)

2021 年 10月19日掲載

第46期名人戦第6局 井山が勝ち、3勝3敗で決着は最終局へ

静岡県熱海市で19日から打たれていた 第46期囲碁名人戦七番勝負(朝日新聞社主催)の第6局は20日午後6時7分、井山裕太名人が挑戦者の一力遼天元に159手までで黒番中押し勝ちした。対戦成績は3勝3敗のタイとなり、決着は最終局に持ち越された。

持ち時間各8時間のうち、残りは井山名人が12分、一力挑戦者は9分だった。第7局は11月4、5日に静岡県河津町の「今井荘」で打たれる。

特設ページ
第46期名人戦挑戦手合七番勝負

関連棋譜
【第46期名人戦挑戦手合第6局】(黒)井山裕太名人 対 一力遼天元(白)

2021 年 10月12日掲載

第46期名人戦挑第5局 一力が3勝目、名人位獲得にあと1勝

甲府市の常磐ホテルで12日から打たれていた 第46期囲碁名人戦七番勝負(朝日新聞社主催)の第5局は13日午後6時2分、挑戦者の一力遼天元が井山裕太名人に189手までで黒番中押し勝ちし、対戦成績3勝2敗で初の名人位獲得にあと1勝とした。

持ち時間各8時間のうち、残りは一力挑戦者が9分、井山名人は9分だった。第6局は19、20日に静岡県熱海市の「あたみ石亭」で打たれる。

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第46期名人戦挑戦手合七番勝負

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【第46期名人戦挑戦手合第5局】(黒)一力遼天元 対 井山裕太名人(白)

2021 年 09月29日掲載

第46期名人戦挑第4局 井山勝利で2勝2敗に

井山裕太名人に一力遼天元が挑戦する 第46期名人戦挑戦手合七番勝負(主催:朝日新聞社・日本棋院・関西棋院)第4局が9月28日(火)・29日(水)に神奈川県箱根町「強羅環翠楼」で打たれ、井山が167手までで黒番中押し勝ちをおさめ、シリーズ2勝2敗のタイに戻した。終局時刻は17時39分。残り時間は井山が9分、一力が28分だった。

がっぷり四つ2勝2敗で迎える注目の第5局は、10月12日(火)、13日(水)に山梨県甲府市「常磐ホテル」で行われる。

井山裕太名人のコメント:

「黒55とカドに打ってからの出来上がりは普通は損したのかなと思って打っていたので、封じ手の辺りはどちらかというと自信が無かったです。 (封じ手のコスミツケに立った事について)その時点では白98と動きだされる手はそれなりにこちらもやれるのかなと思って打っていたんですけど、実際はそうじゃなかったのかもしれない。 中央を先着できた辺りでは一応成功しているのかなと思っていました。 前局は自分としてはかなりまずい内容になったのでそこから見れば良く打てたのかなと思います。 まだまだ長いのであまりスコアのことは意識せずに自分なりにしっかり準備して臨みたいと思います。」

一力遼天元のコメント:

「右辺が一段落した辺りではそれなりに白地があったのでまずまずの進行かなと思っていました。 封じ手のコスミツケは白84に打った時の予定の行動では無かったのですが何が正しかったのかわからなかったです。 黒109と出られると苦しい戦いにしてしまったかなと思っていました。 その後も一本道の進行になって実戦が悪いとはわかっていましたが他に良い打ち方が見つからなかったので、振り返ると封じ手の辺りの攻防まで遡らなければいけないのかなと。 今日は一方的な流れになってしまったので内容的にもう少し良い碁が打てるように2週間空くので修正していきたいと思います。」

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第46期名人戦挑戦手合七番勝負

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【第46期名人戦挑戦手合第4局】(黒)井山裕太名人 対 一力遼天元(白)

2021 年 09月16日掲載

第46期名人戦挑第3局 一力連勝で一歩リード

井山裕太名人に一力遼天元が挑戦する 第46期名人戦挑戦手合七番勝負 (主催:朝日新聞社・日本棋院・関西棋院) 第3局が9月15日(水)、16日(木)に愛知県田原市「角上楼」で打たれ、 一力が225手までで黒番中押し勝ちをおさめ、第2局に続いて連勝、シリーズ2勝1敗とした。終局時刻は19時46分。残り時間は黒番の一力が2分、白番の井山が1分だった。

一力がタイトル奪取にあと1勝とするか、井山がタイとするか注目の第4局は、9月28日(火)、29日(水)に 神奈川県箱根町「強羅環翠楼」で行われる。

一力天元のコメント:

「封じ手の辺りではどういうプランでいくか非常に難しくて、その後もコウがどうなるかわかっていなかった。 良くなったと思った場面もあったが、ぬるい手を連発したかもしれない。また自分なりに準備して精一杯やりたい。」

井山名人のコメント:

「(封じ手から右上がコウとなり)フリカワリとなり良い勝負かと思っていた。黒95のホウリコミにいったのはしつこかったかもしれない。 それからは厳しくいかないと、と考えていて、中央競り合いで負けにしたかと感じたが、ヨセで形ができてからは残るかなと思った。 手拍子もあったし錯覚もあったし内容的にはまずかった。もう少し良い碁を打てるように頑張りたい。」

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第46期名人戦挑戦手合七番勝負

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【第46期名人挑戦手合第3局】(黒)一力遼天元 対 井山裕太名人(白)

2021 年 09月09日掲載

第46期名人戦七番勝負2局 一力が勝ち、1勝1敗のタイに

井山裕太名人に一力遼天元が挑戦する第46期囲碁名人戦七番勝負(朝日新聞社主催)の第2局は9日、福島県郡山市の磐梯熱海温泉「四季彩一力」で2日目が打ち継がれ、午後7時59分、一力挑戦者が306手までで白番半目勝ちし、対戦成績を1勝1敗のタイとした。

持ち時間各8時間のうち、残りは両者1分だった。

第3局は15、16日、愛知県田原市の「角上楼」で打たれる。

特設ページ
第46期名人戦挑戦手合七番勝負

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【第46期名人戦挑戦手合第2局】(黒)井山裕太名人 対 一力遼天元(白)

2021 年 09月11日掲載

本因坊文裕就位式 歴代一位タイ10連覇

第76期本因坊戦7番勝負を制し、10連覇を達成した本因坊文裕(井山裕太九段)の就位式が10日、東京都文京区のホテル椿山荘東京で行われた。今期は開幕局を制した後、挑戦者の芝野虎丸王座に3連敗した。かど番に追い込まれながら、第5局から3連勝の大逆転劇。1989年の第44期から10連覇を果たした25世本因坊治勲(趙治勲九段)の大記録に肩を並べた。

文裕は、「第5局から気持ちを入れ替えて、内容的に上げていけた。下の世代が力を付けているなかで、偉大な記録にチャレンジできて忘れられないシリーズになった。来期、新たな記録にチャレンジするが、自分自身できることを精いっぱい積み重ねて、成長した姿をお見せしたい」と謝辞を述べた。

2021 年 08月30日掲載

第46期碁聖戦第5局 井山が碁聖奪取、4期ぶり通算7期

第46期碁聖戦五番勝負(新聞囲碁連盟主催)第5局が29日、東京都千代田区の日本棋院で打たれ、挑戦者の井山裕太九段が一力遼碁聖に180手で白番中押し勝ちし、3勝2敗でタイトルを奪取した。碁聖獲得は4期ぶり通算7期で、本因坊、棋聖、名人と合わせて4冠となった。

終局後の記者会見で、井山が「1日制のタイトル戦でいい結果を出せていなかったのでうれしく思う。これを世界戦にもつなげていけるようにしたい」と語った。また、若い世代とのタイトル戦が続いていることについて、「厳しいシリーズが続いているが、自分のベストを尽くせばチャンスがあることを証明できた」と話した。

一方、防衛を果たせなかった一力は終局後、「精いっぱいやった結果なのでしょうがない。来期ここに戻ってこられるように頑張りたい」と語った。

特設ページ:第46期碁聖戦挑戦手合五番勝負

関連棋譜:【第46期碁聖戦挑戦手合第5局】(黒)一力遼碁聖 対 井山裕太棋聖(白)

2021 年 07月12日掲載

第46期碁聖戦第2局 一力が勝ち1勝1敗

一力遼碁聖に井山裕太三冠が挑戦している第46期碁聖戦(新聞囲碁連盟主催)5番勝負の第2局は12日、仙台市のホテル佐勘で打たれ、午後7時38分、242手で一力碁聖が黒番半目勝ちし、対戦成績を1勝1敗のタイとした。

本局は中盤の戦いが終わってから長いヨセ勝負に。緊迫した終盤戦で一力碁聖がわずかに抜け出して勝ちきった。

第3局は17日、金沢市の北國新聞会館で行われる。

特設ページ:第46期碁聖戦挑戦手合五番勝負

関連棋譜:【第46期碁聖戦挑戦手合第2局】(黒)一力遼碁聖 対 井山裕太棋聖(白)

第46期碁聖戦第3局 一力が初防衛にあと1勝

一力遼碁聖に、井山裕太三冠が挑戦している第46期碁聖戦5番勝負第3局(北國新聞社、新聞囲碁連盟、日本棋院、関西棋院主催)は17日、金沢市の北國新聞会館で打たれた。午後6時15分、一力碁聖が138手で白番中押し勝ちした。対戦成績を2勝1敗とし、タイトル初防衛にあと1勝となった。

序盤、右下隅から右上にかけて攻防が繰り広げられ、白の一力碁聖が黒模様の中で巧みにしのいだ。

中盤、一力碁聖が左辺の白模様を大きく広げた。序盤とは立場が入れ代わり、黒がサバキ、白が攻める展開となった。

やや劣勢とみた井山三冠が大きな白模様に勝負手黒91を放った。それに対し一力碁聖は揺るぎない攻めで白114、116と打ち、黒の大石を仕留めて決着をつけた。

一力碁聖は「相手のしのぐ手が見えなかったので、終盤の強手を決断した」と振り返った。井山三冠は「序盤、右下の分かれがやや甘かったのかもしれない。次局は気持ちを新たに頑張りたい」と話した。

立会人の中野寛也九段は「見応えのある対戦。両者力の入った一局だった。秒読みの中、一力碁聖が攻め切った」と評した。

持ち時間各4時間のうち、残り時間は一力碁聖が2分、井山三冠が1分だった。第4局は8月17日、新潟市の新潟グランドホテルで行われる。

特設ページ:第46期碁聖戦挑戦手合五番勝負

関連棋譜:【第46期碁聖戦挑戦手合第3局】(黒)井山裕太棋聖 対 一力遼碁聖(白)

第46期碁聖戦第4局 井山が勝ち、最終局へ

一力遼碁聖に井山裕太三冠が挑戦している第46期碁聖戦(新聞囲碁連盟主催)5番勝負の第4局は17日、新潟市の新潟グランドホテルで打たれ、午後7時13分、198手で井山三冠が白番中押し勝ちし、対戦成績を2勝2敗のタイに戻して決着を最終局に持ち込んだ。

中盤でリードを奪った井山三冠が難解な終盤戦を戦い抜き、押し切った。持ち時間各4時間のうち、残りは共に1分。

第5局は29日、東京都千代田区の日本棋院で行われる。

特設ページ:第46期碁聖戦挑戦手合五番勝負

関連棋譜:【第46期碁聖戦挑戦手合第4局】(黒)一力遼碁聖 対 井山裕太棋聖(白)

第46期名人戦七番勝負1局 井山が先勝

第46期名人戦七番勝負の第1局が26、27の両日、東京都文京区で行われ、井山裕太名人が212手までで、初の名人獲得を目指す一力遼天元に白番中押し勝ちし、防衛に向け発進した。第2局は9月8、9日に福島県郡山市で打たれる。

井山名人は「ずっと難しい碁だった。自分なりに精いっぱい打てたので、次も同じように打てれば」と振り返った。一方の一力天元は「1日目に不本意な形にしてしまった。2日目は精いっぱい打ったが、よくなるまでが大変だった」と残念そうだった。

両者は碁聖戦五番勝負でも、立場を入れ替えて対戦しており、ここまで2勝2敗。最終第5局が中1日あけて29日に打たれる。名人戦もフルセットまでもつれれば、11月まで続く井山と一力の〝十二番勝負〟となる。

特設ページ:第46期名人戦七番勝負

関連棋譜:【第46期名人戦挑戦手合第1局】(黒)一力遼天元 対 井山裕太名人(白)

2021 年 07月06日掲載

第76期本因坊戦第7局 井山が本因坊十連覇

本因坊戦七番勝負の第7局で、本因坊井山裕太三冠が勝利し、史上最多タイの10連覇を達成しました。

今回の本因坊戦では史上最年少で名人を獲得した芝野王座が第4局までに3連勝し、史上最年少での本因坊獲得にも期待が集まりましたが、井山三冠が王者の意地をみせました。

囲碁の家元に由来する本因坊戦は、タイトルを獲得すると本因坊の名を受け継ぐことができ、井山三冠も5連覇した後に本因坊文裕を名乗っています。

井山裕太三冠「目の前の1手の積み重ねでしかここ(10連覇)まで来られないので、精一杯やってきたことが結果につなげられて、非常にうれしく思います」

特設ページ:第76期本因坊戦挑戦手合七番勝負

関連棋譜:【第76期本因坊戦挑戦手合第7局】(黒)芝野虎丸王座 対 本因坊文裕(白)

2021 年 06月30日掲載

第76期本因坊戦第6局 井山が2連勝、最終局へ

第76期本因坊戦七番勝負の第6局が6月29、30の両日、三重県鳥羽市で行われ井山裕太本因坊が153手までで、挑戦者の芝野虎丸王座に黒番中押し勝ちし、対戦成績を3勝3敗とした。最終第7局は7月6、7日に甲府市で打たれる。

趙治勲二十五世本因坊に並ぶ史上最多の本因坊10連覇がかかる今期の七番勝負で、井山本因坊は第4局を終えた時点で1勝3敗と追い込まれた。第4局の翌日、世界のトップ棋士が参加する中国団体戦の甲級リーグで中国の強豪・謝科九段と対戦し勝利した。インターネット対局とはいえ、タイトル戦翌日に公式戦に出場する異例の対応で弾みをつけると、第5局、第6局と連勝し、対戦成績をタイに戻した。

特設ページ:第76期本因坊戦挑戦手合七番勝負

関連棋譜:【第76期本因坊戦挑戦手合第6局】(黒)本因坊文裕 対 芝野虎丸王座(白)

2021 年 06月20日掲載

第76期本因坊戦第5局 井山が2勝目、2勝3敗に

本因坊文裕(井山裕太)に芝野虎丸王座が挑戦している、第76期本因坊戦挑戦手合7番勝負第5局(長野県松本市「松本ホテル花月」)は、218手までで井山が白番中押し勝ちした。これで対戦成績を2勝3敗とした。「どう決着するかの見通しが立たない状況で、どこまでいっても自信がなかった」と振り返った。

初戦に勝利した井山だが、第2局から3連敗。かど番に追い込まれたが、10連覇に向けて踏みとどまった。「前局までがまずすぎた。1つ返せたのは大きいが、まだまだ厳しい状況。自分なりに準備して、自分なりの碁を打ちたい」と気を引き締めた。

一方、敗れた芝野は「2日目の午前中にまずい図があった気がする。成績は気にせず、集中して打てたらいい」と話した。

井山がタイに追いついて最終第7局に望みをつなぐか、芝野がタイトルを奪取するか。第6局は29、30日、三重県鳥羽市「戸田家」で打たれる。

特設ページ:第76期本因坊戦挑戦手合七番勝負

関連棋譜:【第76期本因坊戦挑戦手合第5局】(黒)芝野虎丸王座 対 本因坊文裕(白)

2021 年 06月11日掲載

第76期本因坊戦第4局 芝野が奪取にあと1勝

第76期本因坊戦7番勝負の第4局は10、11の両日、北九州市で打たれ、挑戦者の芝野虎丸王座が124手で井山裕太本因坊に白番中押し勝ちし、対戦成績を3勝1敗として奪取にあと1勝と迫った。

第5局は21、22日に長野県松本市で行われる。

特設ページ:第76期本因坊戦挑戦手合七番勝負

関連棋譜:【第76期本因坊戦挑戦手合第4局】(黒)本因坊文裕 対 芝野虎丸王座(白)

2021 年 06月02日掲載

第76期本因坊戦第3局 芝野が連勝

大阪府守口市のホテル・アゴーラ大阪守口で打たれていた第76期本因坊決定戦七番勝負第3局は2日、挑戦者の芝野虎丸王座が本因坊文裕に149手で黒番中押し勝ちし、対戦成績を2勝1敗としました。芝野王座が本因坊奪取に向けて一歩リードしました。

特設ページ:第76期本因坊戦挑戦手合七番勝負

関連棋譜:【第76期本因坊戦挑戦手合第3局】(黒)芝野虎丸王座 対 本因坊文裕(白)

2021 年 05 月 13 日掲載

第76期本因坊戦第1局 井山が先勝、10連覇へ発進

群馬県高崎市の「旧井上房一郎邸」で11日から打たれていた第76期本因坊戦七番勝負第1局(毎日新聞社、日本棋院、関西棋院主催、大和証券グループ協賛、高崎市など共催)は12日午後7時4分、井山裕太本因坊が184手で挑戦者の芝野虎丸王座に白番中押し勝ちし、10連覇に向けて幸先のよいスタートを切った。持ち時間各8時間のうち残り時間は芝野1分、文裕10分。第2局は5月24、25の両日、秋田県能代市の旧料亭金勇で行われる。

1日目の序盤は早い流れとなったが、中盤に入って長考の応酬となり、右辺での激しい競り合いとなった。文裕の封じ手(78手目)は「13の十」で、黒地を減らす狙いの早生きの一手だった。文裕が白88と右上隅にツケると、芝野は1時間9分長考して黒89とカケツいだが、文裕は白102までで生きを確保した。昼食休憩後、芝野は左辺や下辺に黒105、113と勝負手を繰り出すが、文裕が冷静に対応して狙いを封じ込める。終盤、芝野は左辺で地を確保しようと粘るが、文裕が着実な打ち回しで振り切った。

解説の河野臨九段は「長い持ち時間での戦いに強い本因坊が、本局でもその力を安定して発揮した印象です。芝野王座も随所にらしさを見せ、2局目以降の戦いも楽しみになりました」と話した。

本因坊文裕の話 右上の黒地を荒らして少しいけるかなと思った。次も自分なりにしっかり準備して悔いのない戦いをしたい。

芝野虎丸王座の話 今日の碁はあまり内容がよくなかった。次に向けて気持ちを切り替えて打てたらいいかなと思う。

特設ページ:第76期本因坊戦挑戦手合七番勝負

関連棋譜:【第76期本因坊戦挑戦手合第1局】(黒)芝野虎丸王座 対 本因坊文裕(白)

2021 年 03 月 05 日掲載

井山棋聖、史上最多の9連覇達成

第45期棋聖戦七番勝負(読売新聞社主催)、井山裕太棋聖と挑戦者河野臨九段の第5局が新潟県南魚沼市の古民家ホテル「ryugon」で行われ、5日夕、井山棋聖が152手までで白番中押し勝ちし、シリーズ4勝1敗で棋聖9連覇を果たした。

9連覇は棋聖戦の連続防衛新記録。井山棋聖は史上1位の七大タイトル獲得数を50に更新し、名人、本因坊と併せて大三冠を維持した。

井山棋聖は大阪府出身。石井邦生九段門下で2002年にプロ入りした。16年と17年の2回、全七大タイトルを獲得する「七冠」を成し遂げ、18年には囲碁界初の国民栄誉賞を受けた。

井山棋聖の話「(棋聖戦9連覇は)励みになる記録。ギリギリの勝負を積み重ねてここまで来られて、非常にうれしい。(10連覇に)挑戦できることは大変光栄で、これからもさらに精進していきたい」

色紙に「祥風」と揮毫(きごう)した井山棋聖は、「コロナ禍などいろいろ厳しい状況の中、幸ある風が吹けばいいなという願いを込めた」と語った。

特設ページ:第45期棋聖戦挑戦手合七番勝負

関連棋譜:【第45期棋聖戦挑戦手合第5局】(黒)河野臨九段 対 井山裕太棋聖(白)

第45期棋聖戦七番勝負第4局

河野がシリーズ初勝利

2021 年 02 月 17 日掲載

第45期棋聖戦七番勝負第4局 河野がシリーズ初勝利

第45期棋聖戦七番勝負(読売新聞社主催)、井山裕太棋聖と挑戦者・河野臨九段の第4局が16日から神奈川県箱根町の「ホテル花月園」で行われ、17日午後7時44分、河野九段が212手までで白番中押し勝ちし、シリーズ1勝目を挙げた。

井山棋聖の開幕3連勝で迎えた本局は序盤、先番の井山棋聖が地を稼ぎ、河野九段が厚みを築く展開になった。河野九段は白64の封じ手以降、左辺の黒を攻める作戦に出た。井山棋聖は手順を尽くしてさばこうとしたが、河野九段が白102の好手を放って優勢に。中央に地をまとめながら着実に寄せ、井山棋聖の勝負手にも冷静に対応してカド番をしのいだ。

第5局は3月4、5日、新潟県南魚沼市の「ryugon」で行われる。

河野九段の話「勝負がどうなるか、最後まで分からなかった。依然としてカド番だが、次も自分の碁をしっかり打ちたい」

井山棋聖の話「2日目、白102のツケを打たれた後、まずい手を打ちリズムを崩してしまった」

特設ページ:第45期棋聖戦挑戦手合七番勝負

関連棋譜:【第45期棋聖戦挑戦手合第4局】(黒)井山裕太棋聖 対 河野臨九段(白)

第45期棋聖戦七番勝負第3局

史上最多9連覇へあと1勝

2021 年 02 月 06 日掲載

第45期棋聖戦七番勝負第3局 史上最多9連覇へあと1勝

第45期棋聖戦七番勝負(読売新聞社主催)、井山裕太棋聖と挑戦者・河野臨九段の第3局が長崎県西海市の「オリーブベイホテル」で行われ、6日午後7時28分、井山棋聖が186手までで白番中押し勝ちした。井山棋聖はシリーズ3連勝で、棋聖戦史上最多の9連覇へあと1勝と迫った。

井山棋聖の封じ手、白56は右下に地を確保する受け。井山棋聖は中央を動き出し、コウ絡みの接近戦となった。河野九段の黒97の切りから、右上隅でも激しい戦いになったが、井山棋聖が白106、112、122の好手を繰り出し、粘る河野九段を振り切った。

第4局は16、17日に神奈川県箱根町の「ホテル花月園」で行われる。

井山棋聖の話「右上で得をして、正しく打てば残るかなと思った。(第4局へ向け)まだまだ大変なので精いっぱい準備して臨みたい」

河野九段の話「途中まではそれなりに勝負形のつもりだったが、上辺で悪くしてしまった。予想にない手もあり、難解な戦いだった」

特設ページ:第45期棋聖戦挑戦手合七番勝負

関連棋譜:【第45期棋聖戦挑戦手合7番勝負第3局】(黒)河野臨九段 対 井山裕太棋聖(白)

2021 年 01 月 23 日掲載

第45期棋聖戦七番勝負第2局 井山2連勝

第45期棋聖戦七番勝負(読売新聞社主催)、井山裕太棋聖と挑戦者・河野臨九段の第2局が富山県高岡市の「勝興寺」で行われ、23日午後7時12分、井山棋聖が143手までで先番中押し勝ちした。棋聖戦史上最多の9連覇がかかる井山棋聖はシリーズ2連勝となった。

1日目、河野九段が封じた60手目は、右上隅で実利を確保する切り。白62からは下辺で競り合いが続き、河野九段が黒の大石を取りに行って、両者惜しみなく時間を投入し読み合う展開になった。最後は井山棋聖が白石を取り切り、熱戦を制した。

第3局は2月5、6日に長崎県西海市の「オリーブベイホテル」で行われる。

井山棋聖の話「下辺の打ち方が悩ましかった。(攻め合いに勝って)最後に勝ちが見えた。運が良かった」

河野九段の話「1日目の左上隅は不本意な分かれとなり、少しずつ悪くした。最後の攻め合いでは錯覚もあった」

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関連棋譜:【第45期棋聖戦挑戦手合7番勝負第2局】(黒)井山裕太棋聖 対 河野臨九段(白)

2021年 01月14日

第45期棋聖戦七番勝負第1局 9連覇へ好スタート

第45期棋聖戦七番勝負(読売新聞社主催)、井山裕太棋聖と挑戦者・河野臨九段の第1局が東京都文京区の「ホテル椿山荘東京」で行われ、14日午後7時57分、井山棋聖が244手までで白番中押し勝ちした。井山棋聖は棋聖戦最多の9連覇へ好スタートを切った。

第45期棋聖戦七番勝負第1局 9連覇へ好スタート

河野九段の得意な陣形に、井山棋聖が受けて立つ形で進んだ本局は、白68の封じ手以降、上辺で戦局が動いた。井山棋聖は白72と切った手から徐々に流れを引き寄せた。

第45期棋聖戦七番勝負第1局 9連覇へ好スタート

白88と左辺に打ち込んで黒の一団に厳しく迫った。リードを許した河野九段は辛抱強く打開策を探り、終盤、一気に決めにいった井山棋聖の隙を突いて際どい勝負に追い込んだが、わずかに井山棋聖が押し切った。

第2局は22、23日に富山県高岡市の「勝興寺」で行われる。

井山棋聖の話「2日目の左上の折衝で少し良くなったかと思った。(終盤、石を取りにいったが)誤算があり負けも覚悟した」

河野九段の話「1日目は地で先行され、少し遅れたかもしれない。2局目はいい碁を打てるように頑張りたい」

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関連棋譜:【第45期棋聖戦挑戦手合七番勝負第1局】(黒)河野臨九段 対 井山裕太棋聖(白)

2020年12月16日

第46期天元戦5番勝負 6連覇ならず、一力が阻止し二冠

第46期天元戦(新聞三社連合主催)五番勝負の最終第5局が16日、徳島市で打たれ、挑戦者の一力遼碁聖が、6連覇をねらう井山裕太天元に黒番中押し勝ちした。シリーズ3勝2敗とし、対井山6度目の七大タイトル挑戦で初めてタイトルを奪取した。

一力は1勝2敗のカド番から2連勝の逆転でシリーズを制した。芝野虎丸王座、十段を合わせて二冠と並ぶ二冠になり、規定により17日付で九段に昇段する。囲碁界は、七大タイトルでとくに上位にある名人、棋聖、本因坊を独占する「大三冠」の井山を軸に、若手ふたりが肉薄する構図が鮮明になった。

一力は七大タイトル初挑戦の2016年天元戦からこれまで井山に5度挑戦。17~18年の王座、天元、棋聖の3棋戦連続挑戦で勝ち星なしの10連敗を喫するなど、すべて退けられていた。終局後の取材に「井山先生にタイトル戦で勝つのがずっと目標だった。内容的にはまだまだだが、自分の力を出し切ることができたと思う」と話した。

井山は一昨年に七冠独占が崩れてから昨年までに三冠に後退したが、今年に入って復調。三冠同士の頂上決戦となった秋の名人戦では芝野からタイトルを奪取し、自身3度目の大三冠を達成した。絶好調の状態で天元戦を迎えたが、フルセットの末に一力に屈した。「全体に大事なところで精度を欠き、パフォーマンスに関していま一つだった」と話した。

関連棋譜:【第46期天元戦挑戦手合第5局】(黒)一力遼碁聖 対 井山裕太天元(白)

特設ページ:第46期天元戦挑戦手合五番勝負

2020 年 12 月 07 日

第46期天元戦5番勝負第4局 天元戦2勝2敗タイに

井山裕太天元に一力遼碁聖が挑戦している第46期天元戦5番勝負(神戸新聞社主催)の第4局は7日午前9時から、兵庫県洲本市のホテルニューアワジで打たれ、午後4時38分、208手で白番の一力が中押し勝ちし、対戦成績を2勝2敗のタイに戻した。

持ち時間各3時間のうち残り時間は井山2分、一力3分。最終の第5局は16日、徳島市の「徳島グランヴィリオホテル」で打たれる。

【一力遼碁聖の話】白60が空振っているので甘かったか、と感じていた。白88までフリカワった局面はそれなりに難しい。白120とタタくことができ、正しく打てば残るかなと感じていた。白150と2子抜いたところでは手応えがあった。

【井山裕太天元の話】序盤、黒31、33とツケコシたところの折衝はこれで一局と思った。黒61、63のツケギリは自信があったわけではない。白88までのフリカワリは実戦的には大変。白120と打たれた場面は、はっきり足りない。

立会人の石田篤司九段は「終局直後の時点で、井山天元に敗着と言える手は見つかっていない。一力碁聖の好局で、本人も手応えを感じているのではないか」と話した。

特設ページ:第46期天元戦挑戦手合五番勝負

関連棋譜:【第46期天元戦挑戦手合五番勝負第4局】(黒)井山裕太天元 対 一力遼碁聖(白)