2024 年10月18日
第50期天元戦五番勝負の第2局が10月18日、北海道札幌市の京王プラザホテル札幌で行われました。対局は、2連覇を狙う一力遼天元(27)と、天元初挑戦の芝野虎丸名人(24)の間で繰り広げられ、白番を握った芝野名人が178手で勝利を収めました。この結果、シリーズの対戦成績は1勝1敗となりました。
第3局は、11月9日に福岡県久留米市の「久留米シティプラザ」で開催されます。
9時 - 立会人の武宮正樹九段の合図で対局が始まリました。
9時05分 - 黒白それぞれ1手ずつ打ち、立会人たちが退席します。
10時10分 - 午前のおやつ時間。両者ともに【ポピンズ】さんのシマエナガ フェデフォレスティエールを選びました。
12時 - 昼食。黒番の一力天元の勝率は48%です。両者ともに【あきず】さんの海老天麩羅・刺身定食を選びました。
13時 - 対局再開しました。
14時 - 午後のおやつ時間。両者ともにフルーツ盛り合わせを選びました。
15時25分 - 117手目は問題手のようです。AIの推薦はコスミです。
16時40分 - 終局。一力天元の投了で、シリーズの対戦成績は1勝1敗となりました。
【第50期天元戦挑戦手合第2局】(黒)一力遼天元 対 芝野虎丸名人(白)
2024 年10月11日
第49期名人戦七番勝負(朝日新聞社主催)の第4局が、10月10日、大阪府守口市にあるホテルアゴーラ大阪守口で行われました。142手までで白番の一力遼棋聖が中押し勝ちを収めました。一力棋聖はシリーズで3勝1敗とリードを広げ、名人奪取に王手をかけました。
序盤から白番の一力遼棋聖は実利を重視する打ち方を選びました。一方、黒番の芝野虎丸名人は模様で対抗しました。中盤に入り、一力棋聖は黒の大模様に打ち込みました。この瞬間から両者の攻防が激しくなりました。最終的に、一力棋聖は黒石の包囲網を巧みに打開しました。芝野名人はこの状況を覆すことができず、投了を選択しました。
10月9日 - 対局前日に「検分」が行われ、盤や石、空調、トイレなどの場所を確認します。
10月10日 9:00 - 立会人山田規三生九段の「時間になりました」の合図で対局が始まります。
10月10日 9:05 - 黒白それぞれ1手ずつ打ち、報道陣が退席します。
10月10日 12:00 - 対局者が自室に戻って昼食を取ります。芝野名人:黒カレーと黒毛和牛サーロインステーキ&ミックスジュース。一力棋聖:にぎり寿司盛り合わせ&ウーロン茶。
10月10日 13:00 - 対局が再開されます。
10月10日 15:00 - おやつが運ばれます。芝野名人:プレミアムモンブラン。一力棋聖:苺のフレジェ。
10月10日 17:40 - 手番だった一力遼棋聖が「封じ手」を行います。封じ手はホテルの金庫に保管されます。
10月10日 18:30 - 盤上の石が片付けられ、1日目の対局が終了します。
1日目が終了した時点、芝野虎丸名人(黒番)の勝率は13%です。
10月11日 9:00 - 前日まで封じた局面まで並べ直します。
10月11日 9:10 - 封じ手を立会人山田規三生九段が開封し、一力遼棋聖がその場所に打って対局が再開された。
10月11日 12:00 - 2日目の昼食。芝野名人:鰊と九条葱のお蕎麦 鉄火丼。一力棋聖:甘鯛と松茸の土鍋御飯。
10月11日 13:00 - 対局が再開されます。
10月11日 14:05 - 終局。142手まで白番一力遼棋聖の中押し勝ち。
2024 年10月11日
第49期名人戦七番勝負(朝日新聞社主催)の第4局が、10月10日、大阪府守口市にあるホテルアゴーラ大阪守口で開始されました。この対局は、名人位を防衛する芝野虎丸名人と、初の名人位を目指す挑戦者一力遼棋聖との緊張感あふれる一戦です。
開幕から一力棋聖が2連勝し、芝野名人が第3局で1勝を返して迎えた今回の第4局。名人戦の行方を左右する重要なラウンドです。芝野名人がタイに持ち込むのか、それとも一力棋聖が名人位に王手をかけるか、囲碁ファンの期待が高まっています。
10月9日 - 対局前日に「検分」が行われ、盤や石、空調、トイレなどの場所を確認します。
10月10日 9:00 - 立会人山田規三生九段の「時間になりました」の合図で対局が始まります。
10月10日 9:05 - 黒白それぞれ1手ずつ打ち、報道陣が退席します。
10月10日 12:00 - 対局者が自室に戻って昼食を取ります。芝野名人:黒カレーと黒毛和牛サーロインステーキ&ミックスジュース。一力棋聖:にぎり寿司盛り合わせ&ウーロン茶。
10月10日 13:00 - 対局が再開されます。
10月10日 15:00 - おやつが運ばれます。芝野名人:プレミアムモンブラン。一力棋聖:苺のフレジェ。
10月10日 17:40 - 手番だった一力遼棋聖が「封じ手」を行います。封じ手はホテルの金庫に保管されます。
10月10日 18:30 - 盤上の石が片付けられ、1日目の対局が終了します。
1日目が終了した時点、芝野虎丸名人(黒番)の勝率は13%です。
2024 年10月7日
10月7日に行われた第50期天元戦五番勝負の第1局は、阿含・桐山杯決勝に続き、またしても一力遼棋聖と芝野虎丸名人の間で緊迫した半目勝負となりました。今回も一力棋聖がわずかな差で芝野名人を退け、289手で勝利を収めました。
注目の一戦となる第50期天元戦五番勝負の第1局が愛知県名古屋市の「文化のみち橦木館」で行われました。対戦は天元保持者の一力遼棋聖と、名人位を保持する芝野虎丸名人によるものでした。両者は、9月25日に開催された第31期阿含・桐山杯決勝でも対戦し、こちらでも一力棋聖が半目で勝利しています。そのため、2回連続で半目勝負という稀に見る接戦が繰り広げられ、両者の実力が非常に拮抗していることが改めて証明されました。
第2局は、10月18日に北海道札幌市の「京王プラザホテル札幌」で開催されます。
2024/10/07 第50期天元戦挑戦手合第1局:一力棋聖 ○-× 芝野名人
2024/09/25 第31期阿含・桐山杯決勝:一力棋聖 ○-× 芝野名人
2024/09/18 第49期名人戦挑戦手合第3局:一力棋聖 ×-○ 芝野名人
2024/09/05 第49期名人戦挑戦手合第2局:一力棋聖 ○-× 芝野名人
2024/08/30 第72期王座戦挑戦者決定戦:一力棋聖 ×-○ 芝野名人
2024/08/28 第49期名人戦挑戦手合第1局:一力棋聖 ○-× 芝野名人
【第50期天元戦挑戦手合第1局】(黒)芝野虎丸名人 対 一力遼天元(白)
2024 年9月25日
9月25日、第31期阿含・桐山杯全日本早碁オープン戦の決勝戦が京都府京都市山科区の「阿含宗本山総本殿 蝸牛庵」で行われました。一力遼桐山杯が白番半目勝ちで芝野虎丸名人を下し、2連覇を達成し、通算で3度目の優勝を果たしました。
両者は序盤から鋭い攻防を展開しました。互いにスピード感のある手を打ち合い、次第に盤面は激しさを増していきました。終盤段階では、左下での劫争が非常に激しくなり、対局の行方はまったく予測がつかない状況になりました。劫争を繰り返す中で、形勢は何度も逆転し、最後に勝負を決めたのは一力桐山杯の冷静な読みでした。
プロとアマが対戦する唯一のオープン戦として、1994年にアコム杯全日本早碁オープン戦が創設され、1999年第6期より阿含・桐山杯となります。
2024/09/25 第31期阿含・桐山杯決勝:一力棋聖 ○-× 芝野名人
2024/09/18 第49期名人戦挑戦手合第3局:一力棋聖 ×-○ 芝野名人
2024/09/05 第49期名人戦挑戦手合第2局:一力棋聖 ○-× 芝野名人
2024/08/30 第72期王座戦挑戦者決定戦:一力棋聖 ×-○ 芝野名人
2024/08/28 第49期名人戦挑戦手合第1局:一力棋聖 ○-× 芝野名人
2024 年9月18日
第49期名人戦挑戦手合第3局が三重県鳥羽市の「戸田家」で行われ、芝野虎丸名人が白番で挑戦者の一力遼棋聖を204手で中押し勝ちし、シリーズ初勝利を飾りました。これで芝野名人は1勝2敗とし、巻き返しを図っています。
対局場所となった「戸田家」は、一力挑戦者にとって過去に良い思い出のある場所です。昨年の本因坊戦七番勝負第7局では、井山裕太本因坊(当時)との大一番を制して4勝3敗で自身初の本因坊を獲得しました。また、今年5月には余正麒八段を相手にした本因坊戦五番勝負第3局にも勝利し、3連勝で初防衛を果たしています。
前日の取材で一力棋聖は、「戸田家さんは本因坊戦の獲得と防衛を決めたゲンのいい場所です。いいイメージを持って対局に臨めます。今日はおいしい食事と温泉でリフレッシュして、明日からの対局に備えます」と笑顔で語っていました。
一方、芝野名人にとっても「戸田家」での対局は今回で5回目となります。初対局は2020年の本因坊戦七番勝負第5局で、井山裕太現三冠に3連敗を喫しましたが、2022年の名人戦七番勝負第2局では井山名人(当時)に勝利し、名人位奪還のきっかけとなりました。
芝野名人は前日の取材で「戸田家さんには何度か来ていますが、自分の場合、対局場所と内容が結びつかないんです。でも、景色が良く、ゆっくり過ごせるので気に入っています」と自然体の笑顔を見せていました。
名人戦第3局は、一力挑戦者の大石をめぐる複雑な攻防となり、両者のシノギ勝負が繰り広げられました。芝野名人は壮絶な読み合いを制し、最後には挑戦者のコウでの粘りを振り切って勝利を収めました。これにより、シリーズは1勝2敗となり、無敗で勢いに乗る一力棋聖に初めて土をつけ、流れを引き戻しました。
2024 年9月10日
第10回応氏杯五番勝負を3連勝で制した一力遼三冠が9日帰国し、日本棋院で記者会見に臨みました。記者会見での報道陣との主なやり取りは以下の通りです。
優勝を決めることができて、今日ここにいるのが不思議な気持ち。昨日、対局後の表彰式で重いトロフィーを抱えた時や、多くの人にお祝いしてもらってやっと少しずつ優勝の実感が湧いてきた。
応氏杯は初めて決勝に残ることができた。準決勝三番勝負で、中国の柯潔さんを2勝1敗で制することができたのが大きな自信になった。長い間、日本は優勝から遠ざかっていたし、今回の応氏杯で周囲の期待が大きいのも肌で感じていた。そういった重圧をあまり強く感じすぎず、一番上の舞台で中国の強い人と戦えるのを純粋に楽しもうと決勝五番勝負を戦ったのがいい結果につながった。
途中までかなり苦しくて、逆転してよくなったが最後まで気が抜けなかった。勝ちを意識した時は手が震えそうな場面もあった。「これでやっと長い五番勝負が終わったんだな」というのが、相手が投了した時の最初の感想だった。
まだまだ中国・韓国に強い棋士がたくさんいるし、ナンバーワンの申真諝(シン・ジンソ)さんにはまだ及ばない部分が多くある。少しでもそういう棋士との差を詰めていきたい。
持ち時間3時間半と長い持ち時間の対局であれば、昼食休憩のある5時間とか8時間の碁を経験している自分の方が有利と思っていた。謝科さんには今まで一度も勝てていなかったが、慣れている持ち時間設定だったので、優勝を狙えるという自信はあった。3時間半の持ち時間は、使い果たすと名人戦リーグ(5時間)と大体同じ。7月にあった名人戦リーグは、応氏杯を意識した時間配分で臨んだ。
2年前から、心技体の「心」の部分を強化してきた。いろいろ経験を積むにつれて、大舞台でも今までほど気負わなかったり動じなかったりするようになり、メンタル面の成長は感じている。
張栩さんは自分が院生時代にタイトルを一番多く取っていて、トップ棋士のオーラを一番感じた先生だった。入段した後も個人的にお世話になり、張栩さんのように世界戦で優勝するような棋士になりたいとずっと思い浮かべていた。昨日の第3局、日本棋院で大盤解説をすると聞き、(第3局で)決めたいという気持ちもあり、それが実現できて非常にうれしい。
ベスト16の時点で日本勢は私一人だったので不安な部分が多かったが、許家元さんが同行してくれたことで精神的にもかなり心強かった。前日に一緒に布石の研究ができた。4月の予選、7月の準決勝に同行してくれたことが優勝の原動力になった。決勝進出を決めた時、許さんは「世界チャンピオンになるのを間近で見たい」と言ってくれてうれしかった。それを果たすことができて少し恩返しをすることができた。
途中までは予定通りだったが、早い段階から想定から外れた。前日にいろいろ研究していて、多少違う局面になっても対応できた。間近で研究仲間としてやってくれたのは非常に心強かった。
将来は分からないが、許さんも選手として世界戦で上位で活躍してほしい気持ちもあるので、今後は2人で選手として残っていけたらいい。昨年、アジア大会で負けた時、世界戦に向けたサポート体制は中国・韓国に比べると弱いと感じた。韓国は選手のほかに別の選手が常に同行し、万全の状態という印象を受けたので、中国・韓国のいいシステムは積極的に取り入れていきたい。
もちろん二つやるのは大変な部分があるし、周囲にはそういう声もあったが、前例にないことに挑戦するのはやりがいも感じている。10年前は大学まで行ってタイトルを取る棋士はいなかった(が大学に進学してタイトルを取った)。そういう、今まで前例がなかったことをいい意味で覆していきたい気持ちはずっと持っている。
今までの中では一番いい状態に来ていると思うが、まだまだ成長していきたい。年齢のことは気にせず、日々成長を積み重ねていきたいので、今がピークとは考えていない。
世界戦で優勝できたのは大きかったが、これから二つ三つと優勝を重ねていくのは非常に大変だが、そこにチャレンジしていきたい気持ちはある。日本の棋士全体の底上げに自分が先頭を切ってやっていけたらと思う。年下の若手と対局したり研究会をやったりしていきたい。
まだ中国・韓国とは少し差があるが、トップの実力差は申真諝さんは一つ抜けている印象だが、その他の棋士は大きな差はない。トップ層の実力はAIの影響もあって拮抗(きっこう)してきている。ただ、中国ではトップに匹敵するような棋士が30~40人と層が厚い。トップを狙えるような層の厚さを日本でも築いていかないと厳しい。1人が結果を出すと次は自分も、と思う人が増えてくるのは他の業界でもある。若手の棋士がそう思ってくれれば、今回優勝したかいがある。
いつからかそう呼ばれていて少し気恥ずかしい。中国に行くと多くのファンがいて、日本にいる時よりもファンの密度が高い。ホテルでも出待ちがいる。昨日も優勝記者会見後にロビーで30人くらいの中国人がサインを求めて待っていた。中国の若者の熱の高さを感じたし、日本でも若い世代にもっと関心を持ってもらえたらうれしい。
2024 年9月9日
9月8日、第10回応氏杯世界囲碁選手権の決勝で初優勝を果たした一力遼九段が、中国メディアの記者団にインタビューを受けました。以下はその内容です。
ありがとうございます。決勝の第2局と第3局は非常に厳しい局面が多く、勝てるとは思っていませんでした。ですので、今はとても嬉しいです。
はい、中盤に入ったあたりから形勢が非常に悪いと感じていました。特に、持ち時間がなくなり罰点が加わった時は、かなり厳しい状況でした。しかし、一手一手を慎重に打ち、自分の最善を尽くそうと心掛けていました。終盤、上辺で形勢が複雑になった時に、左右に進出できたことで少しチャンスがあると感じました。
実際、どの対局も非常に厳しかったです。特に、準々決勝で許嘉陽八段と対戦した時は、終盤まで時間がなく、非常に難しい局面でした。また、準決勝での柯洁九段との第1局と第2局も相当な苦戦でした。この大会で優勝できたのは、中国のトップ棋士たちとの逆転劇が自信をもたらしてくれたおかげです。
19年間、日本が世界タイトルを獲得できなかったことはとても長い時間です。この優勝は、私にとっても大きな栄誉ですし、これからも自身を奮い立たせたいと思います。また、日本の若手棋士たちにも頑張ってほしいです。もし私が彼らの手本になれるのであれば、とても嬉しく思います。
2024 年9月9日
9月8日、第10回応氏杯決勝五番勝負の第3局が上海市宝山区の途易ブルーホテルで行われ、一力遼九段が黒番で237手の末、謝科九段に勝利し、3連勝で自身初の世界タイトルを手にしました。これは日本棋院にとって2005年の張栩九段以来、19年ぶりとなる世界大会優勝となります。
8月に重慶で行われた五番勝負の第1局と第2局で、一力九段は連勝し、謝科九段を追い詰めました。その後、日本国内の棋戦に戻った一力九段は、阿含桐山杯決勝や王座戦挑戦者決定戦でも好調を維持していました。さらに名人戦七番勝負では挑戦者として登場し、芝野虎丸名人に対して2連勝を果たしています。王座戦挑戦者決定戦では芝野九段に敗北し、唯一の黒星となりました。
第3局は一波乱万丈の展開となりました。序盤は右下隅での戦いから始まり、謝科九段が鋭い手を放ち、局面をリードしました。中央から右辺への展開でも謝科九段は巧みな打ち回しを見せ、大きな白地を築きましたが、形勢は僅差のまま推移しました。
昼食休憩を挟んで再開された対局では、謝科九段が致命的なミスを犯し、一力九段に決定的な分断のチャンスを与えてしまいました。白の大石は黒に封じ込められ、生命線を断たれる危機に陥りました。
しかし、一力九段も一度はミスを犯し、謝科九段にチャンスが訪れます。白の大空間を確保しつつ、黒の大石を狙う局面で、謝科九段はさらなるミスを重ね、最終的に一力九段が勝利を収めました。
一力九段は、「途中は形勢が苦しく、正直厳しいかなと思っていましたが、最後まで諦めないように心がけていました。優勝できるとは思っていなかったので、今は本当にほっとしています。日本から応援してくださった皆さんに心から感謝を伝えたいです」と、喜びの気持ちを語っていました。
一力九段の師匠である宋光復九段は、ホテルの別の部屋で対局の様子をテレビで見守っていました。一力九段の勝利が確定すると、彼は手で顔を覆い、喜びをかみしめました。
宋九段は「小学2年生からの門下生として、長い年月を共に過ごし、いろいろな苦労をしてきました。彼の努力が報われて、感無量です。これからも彼はさらなる高みを目指すと思いますが、その成長を見守っていきたいです」と話しました。また、「泣き虫だった少年が、学業や経営との両立の中で、数多くの試練を乗り越え世界一になったことを誇りに思います。これからも全力で走り続けてほしいですが、どうか体調には気をつけて」と、温かいメッセージを送りました。
日本棋院の武宮陽光理事長は、「二連勝後のプレッシャーは非常に大きかったと思いますが、その重圧の中で偉業を成し遂げたことに、心から称賛の意を表します。特に日本棋院創立100周年という節目の年に、ファンが長く待ち望んでいた国際棋戦優勝を達成できたことは感慨深いものです」と、感謝と称賛の言葉を贈りました。
2024 年9月7日
明日(9月8日)、一力遼棋聖は国際棋戦「応氏杯世界選手権」の決勝五番勝負第3局に臨みます。2連勝中であるので、19年ぶりに日本が世界タイトルを奪取するまで、あと1勝というところまで迫っています。対局は中国・上海のホテルで行われます。
記者会見で、一力棋聖は「ここまで決勝まで来られたこと、そして2連勝できたことはとても嬉しいです。上海でも普段通りにベストを尽くしたいと思っています」とコメントをしました。
日本棋院では9月8日に応氏杯第3局の解説会が開催され、13時30分(10:30開場)から対局の詳細が解説される予定です。来場者全員に特製応援うちわがプレゼントされ、さらに抽選で揮毫色紙が当たる特典も用意されています。「一力九段を応援しよう」というイベントは、家族や友人と一緒に楽しむことができます。
2024 年9月5日
第49期名人戦挑戦手合七番勝負の第2局が9月5日、宮崎県高原町「極楽温泉匠の宿」で行われました。芝野虎丸名人と一力遼棋聖の対局は、4日から始まった2日制の対局となり、5日午後7時12分、292手で一力棋聖が1目半の白番勝ちを収めました。
対局は両者ともに細かい形勢判断と巧妙な手順で進み、終局まで緊張感のある戦いが続きました。最終的に一力棋聖が芝野名人に1目半差で勝利し、これで名人戦七番勝負を2勝とリードしました。次の第3局は9月17日、18日に三重県鳥羽市「戸田家」で行われる予定であり、一力棋聖が3連勝を達成するのか、それとも芝野名人が反撃に出るかが注目されます。
一力棋聖は、3年前の第46期名人戦でも名人位に挑戦し、井山裕太名人(当時)をあと一歩まで追い詰めながら、惜しくも連敗して奪取に至りませんでした。今回は、そのリベンジを果たすべく、挑戦手合いでの優勢を維持しています。
2024 年9月3日
第50期天元戦挑戦者決定戦が2日、東京・市ケ谷にある日本棋院東京本院で行われ、芝野虎丸名人が許家元九段を下し、一力遼天元への初挑戦権を獲得しました。対局は午後3時59分、190手で芝野名人が白番中押し勝ちを収めました。
芝野名人と一力天元は、すでに名人戦や王座戦で対戦しており、今回の天元戦が3つ目のタイトル戦での顔合わせとなります。特に、8月30日に行われた第72期王座戦挑戦者決定戦では、芝野名人が一力天元に勝利し、井山裕太王座(35)への挑戦権を獲得したばかりです。さらに、今月25日には京都市で第31期阿含・桐山杯決勝で再び対戦する予定です。
天元戦五番勝負は10月7日に開幕し、全国各地を巡って行われます。第1局は名古屋市の文化のみち橦木館で開催され、その後、札幌市、福岡県久留米市、兵庫県洲本市、徳島市での対局が予定されています。
2024 年8月30日
第72期王座戦(日本経済新聞社主催)の挑戦者決定戦が8月30日、東京・市ケ谷の日本棋院で行われました。午後4時3分、芝野虎丸名人が188手で一力遼棋聖に白番中押し勝ちを収め、井山裕太王座への挑戦権を獲得しました。
芝野名人と井山王座の五番勝負第1局は、10月16日に東京都港区のグランドプリンスホテル新高輪で行われます。芝野名人は、これまでのトーナメント戦で苦しい局面も多かったと語り、「挑戦まで来られてよかった。挑戦手合いでも全力を出し切りたい」と、意気込みを見せました。
芝野名人は、鋭い攻めと冷静な形勢判断を兼ね備えた棋風で知られています。2019年には七大タイトル史上最年少の19歳11カ月で名人位を獲得し、同年には井山王座から王座のタイトルを奪取しました。翌年には王座初防衛を果たしましたが、2021年の五番勝負で井山王座にタイトルを奪還されました。井山王座との対戦成績は25勝31敗で、今年6月から7月にかけての碁聖戦では3連敗を喫しており、今回の対決でリベンジを果たすことを目指します。
2024 年8月28日
8月27日から28日にかけて、神奈川県相模原市の「杜のホールはしもと」で行われた第49期名人戦第1局で、一力遼棋聖が芝野虎丸名人に対し、199手まで黒番で中押し勝ちを収めました。第2局は9月4日宮崎県高原町「極楽温泉匠の宿」で行われます。
初日の27日、白番の芝野虎丸名人は116手目を封じて打ち掛けとしました。両者の消費時間は、一力棋聖が3時間43分、芝野名人が3時間49分でした。28日の午前9時に封じ手が開封され、対局が再開されました。立会人には石田秀芳二十四世本因坊が務め、対局は16時42分に終局しました。
終局後、芝野名人と一力棋聖は大盤解説会に登場しました。先勝した一力棋聖は、「序盤から攻めに行くことができ、まずまずの内容でした」と語りました。一方、敗北した芝野名人は「序盤から白地を削られるような展開が続き、厳しい戦いとなりました」と、1日目からの苦しい展開を振り返りました。
一力棋聖は「次も熱戦をお届けできるよう全力を尽くします」と意気込みを見せました。芝野名人も「本局の結果は残念ですが、次局で挽回できるよう頑張りたい」と力強く語りました。
2024 年8月19日
第31期阿含・桐山杯全日本早碁オープン戦の本戦準決勝で、一力遼三冠と許家元九段が対決しました。過去の対戦成績では一力三冠が16勝4敗とリードしており、この対局でもその優位を保ち、勝利を収めました。2年連続決勝に進出しました。
決勝で待ち受けるのは、3日前の準決勝で井山裕太九段を破った芝野虎丸名人です。この二人は名人戦七番勝負でも対戦することが決まっており、阿含・桐山杯の決勝も含め、再びの頂上決戦となります。さらに、両者は王座戦本戦でも準決勝に進出しており、芝野名人は天元戦でも一力三冠への挑戦まであと1勝のところまで来ています。
2024 年8月14日
8月14日、中国重慶市のニコロホテルで行われた第10回応氏杯世界プロ囲碁選手権決勝第2局で、一力遼九段が中国の謝科九段を260手で9点勝ちし、五番勝負で2勝0敗とリードを広げ、応氏杯初優勝に王手をかけました。
謝科九段が黒番を持ち、積極的な姿勢で挑みました。特に序盤から黒棋は空角を占めずに中央を意識した打ち方を見せ、一力九段の白を右上で猛攻しました。しかし、その後一力九段は大きな損失を被る形で右上の白石を捨てる選択をし、形勢は一時、黒に有利となりました。
対局が進むにつれて、謝科九段の優位はますます明確になり、勝率も80%以上に達しました。しかし、一力九段はここで諦めることなく、冷静に対応を続けました。特に、上辺で白石が薄い状況を生かしながらも、黒大石を攻めることで逆転のチャンスを狙いました。
最も決定的な局面は、中腹での黒大石が活きるかどうかにかかっていました。謝科九段は冷静さを欠き、一力九段に逆転の糸口を与えることになりました。特に、最後の局面で黒石が不必要な手を打ち、白石の厚みを作らせる結果となりました。これにより、白が一気に逆転し、最終的には謝科九段が大逆転負けを喫する形となりました。
2024 年8月12日
8月12日、中国重慶市江北区で行われた第10回応氏杯世界プロ囲碁選手権決勝の第1局で、日本の一力遼九段が中国の謝科九段を1点差で破り、先勝を飾りました。これにより、一力九段は五番勝負で1勝0敗とリードし、世界一に向けて好スタートを切りました。次の第2局は8月14日に行われる予定です。
今回の対局は一力九段が黒番(罰2点)で、難解な読み合いが続く中、最終的には1点の差で勝利を収めました。特に、序盤から中盤にかけては、謝科九段が白番で実地を優位に進め、積極的な攻勢を仕掛けましたが、中盤戦での失着により一力九段に逆転のチャンスを与える展開となりました。一力九段は冷静にそのチャンスを捉え、AIが推奨する最善手を次々と打ち、形勢を逆転させました。
両者のこれまでの対戦成績では、謝科九段が4戦全勝でリードしていましたが、今回の勝利により、一力九段がその壁を打ち破った形です。今大会では、最初の応氏杯と同様に、各プレーヤーに持ち時間3時間半が与えられ、35分の遅延ペナルティも採用されています。この長時間にわたる緊張感の中で、両者は計341手を打ち合い、最終的に一力九段が勝利を手にしました。
終局段階、謝科九段が一力九段の対局時計を押し忘れていることに気づきました。教えもしないし、着手もしないです。一力九段のペナルティ罰点を狙う疑惑があります。これに対しては、一部の囲碁ファンから「棋士としての品位に欠ける」との批判も聞かれました。
2024 年7月22日
22日、第49期名人戦リーグ最終ラウンドが行われ、一力遼九段が黒番中押しで富士田明彦七段を破り、8戦全勝でリーグ1位となり、在位名人の芝野虎丸九段への挑戦権を獲得しました。
一力さんにとって名人戦七番勝負の決勝に進出するのは2回目のことです。これまで名人戦のタイトルを獲得したことがない一力さんにとって、再びチャンピオンシップに挑戦する機会です。
在位名人の芝野虎丸九段は、既に名人戦2連覇を果たしています。過去5年間、芝野さんは3度の名人戦優勝を果たし、井山さんは2度の優勝を遂げています。一力さんは名人戦で一度もタイトルを獲得したことがなく、決勝進出は2021年の第46期名人戦のみで、その時は井山さんに3対4で敗れ、挑戦に失敗しました。
一力さんは「幸福な悩み」に直面することになりそうです。名人戦決勝第5局の日程と応氏杯決勝第3局の日程が重なっているのです。
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2024 年7月11日
第49期囲碁名人戦の挑戦者決定リーグ戦が、朝日新聞社主催で行われました。このリーグ戦では、6戦全勝の一力遼棋聖(27歳)と余正麒八段(29歳)が直接対決し、一力が勝利して7戦全勝となり、芝野虎丸名人(24歳)への挑戦権を獲得する大きな前進を果たしました。
一力遼棋聖は、棋聖、天元、本因坊の三冠を保持する日本の第一人者です。また、9日に中国で行われた世界戦「応氏杯」準決勝を突破し、日本勢として7年ぶりの世界メジャー決勝進出を果たしています。帰国後の国内棋戦でも大一番を制し、3期ぶり2度目の名人挑戦まであと1勝となりました。
挑戦者争いはすでに2人に絞られており、22日の最終一斉対局で一力が負け、余が勝って両者が7勝1敗の同星となった場合、29日の挑戦者決定プレーオフで決着がつけられます。
一力さんの相手は富士田明彦七段、余さんは山下敬吾九段です。一力さんが負けて余さんが勝利した場合のみ、29日の挑戦者決定プレーオフが行われます。
成績表:
2024 年7月10日
4年に1度開催される「第10回応氏杯世界選手権」の準決勝第3局が9日、中国の寧波市で行われ、日本の一力遼棋聖が中押し勝ちしました。対戦成績は2勝1敗で、初の決勝進出を果たしました。第1局を落とした後、連勝しての快挙です。
一力遼棋聖は試合後、「序盤から前例のない展開でしたが、難しい戦いがずっと続きました。全体的に自分の力を出し切ることができたかなと思います。1局目は見せ場のない負け方でしたが、切り替えて2局目、3局目をどうやっていこうかなと思っていたので、結果を出すことができてうれしく思います」と語りました。
決勝進出を果たした一力遼棋聖の相手は、中国の謝科九段。「謝科さんには前回の応氏杯準決勝でやられているので、そのリベンジをする気持ちで頑張りたいと思います」と話していました。
決勝は5番勝負で、最初の2局は来月に予定されています。一力遼三冠は初めての決勝進出で、優勝すれば日本人初の快挙となります。
決勝戦は五番勝負で、優勝賞金は40万ドル(約6400万円)です。日程は8月12日、14日(重慶)、10月24日、26日、28日(福州)に行われます。
【第10回応氏杯準決勝三番勝負第3局】(黒)柯潔九段 対 一力遼九段(白)
【第10回応氏杯準決勝三番勝負第2局】(黒)柯潔九段 対 一力遼九段(白)
【第10回応氏杯準決勝三番勝負第1局】(黒)一力遼九段 対 柯潔九段(白)
2024 年5月31日
囲碁の七大タイトルの中で最も歴史がある「本因坊戦」の第3局が三重県で行われ、一力遼三冠(26歳)が挑戦者の余正麒八段(28歳)に勝利して「本因坊」のタイトルを初めて防衛しました。
今期から五番勝負に縮小された「本因坊戦」は、タイトルを持つ一力三冠が挑戦者の余八段に対してここまで2勝0敗で、防衛まであと1勝としていました。
対局は三重県鳥羽市で行われ、序盤から速い展開で進み、形勢判断の難しい複雑な局面が続きました。
終盤、後手で白番の一力三冠が余八段を突き放し、午後6時16分、258手までで余八段が投了しました。一力三冠は3連勝で「本因坊」のタイトルを初めて防衛しました。
対局後、一力三冠は「結果を出せてほっとした。シリーズを通して持っている力はそれなりに出せたかなと思うが、自信のない展開もあり、よくしていける余地はあるのかなと感じた」と話していました。
一方、敗れた余八段は、「3局ともはっきりとよかった局面はなかったが、精いっぱい打った結果なので仕方ないと思う。次につながるように頑張りたい」と話していました。
2024 年5月24日
一力遼本因坊(26)に余正麒八段(28)が挑戦し、第79期本因坊決定戦五番勝負の第2局が23日、高山村の山田温泉「藤井荘」で行われました。午後6時、一力本因坊が219手で黒番中押し勝ちし、初防衛にあと1勝としました。持ち時間各3時間のうち、残り時間は共に1分です。
序盤から中盤で一力遼本因坊が好調な打ち回しを見せましたが、後半戦で余正麒八段の強打から勝負は振り出しに。一進一退の攻防が続く中、一力本因坊が機敏な守りを見せて、2勝目を掴みました。
第3局は30日、三重県鳥羽市の旅館「戸田家」で行われる予定です。
2024 年5月14日
一力遼本因坊(26)に余正麒八段(28)が挑戦する第79期本因坊決定戦五番勝負第1局(毎日新聞社、日本棋院、関西棋院主催、大和証券グループ特別協賛、東京国立博物館協力)が14日、東京都台東区の東京国立博物館で打たれ、同日午後5時32分、一力本因坊が188手で白番中押し勝ちした。一力本因坊は2連覇に向け、好スタートを切った。持ち時間各3時間のうち、残り時間は余八段1分、一力本因坊1分。第2局は23日、長野県高山村の「藤井荘」で打たれる。
同博物館で囲碁のタイトル戦が打たれるのは初めてで、一力本因坊と余八段によるタイトル戦も初となる。対局場の同博物館は、1872(明治5)年に設立された日本最古の博物館。平成館や東洋館などからなる日本最大級の博物館で、国宝89件など約12万件の美術品や工芸品を所蔵する。
対局室は、敷地の一角にある九条館に設けられた。午前10時、立会の張栩九段の掛け声で対局が始まり、ニギリの結果、余八段が先番(黒番)に。形勢互角のまま中盤戦に突入するが、戦いが中央に移った局面で一力本因坊が若干リードを奪う。余八段は左辺の白の大石を狙って黒109~119と打つが、一力本因坊は白120、122と的確な対応を見せてシノギ切り快勝した。
解説の河野臨九段は「お互いが秘術を尽くした面白い碁になった。一力さんの充実ぶりが光ったが、余さんも随所に好手を繰り出し、悲観する内容ではなかった。2局目以降もレベルの高い熱戦が期待できる」と話した。
一手一手判断が難しかった。左辺をつながることができ、よほど大きく取られない限りは、という形になった。今後も毎週対局が続くので、気を引き締めたい。
実戦の進行は悲観していた。白の大石を取りに行かねばならない形勢になった時点でだめだった。来週すぐに次局があるので、体調を整え全力で頑張りたい。
2024 年5月13日
一力遼本因坊(26)に余正麒八段(28)が挑戦する第79期本因坊決定戦五番勝負第1局(毎日新聞社、日本棋院、関西棋院主催、大和証券グループ特別協賛、東京国立博物館協力)が14日、東京都台東区の東京国立博物館で開幕します。
この博物館で囲碁のタイトル戦が行われるのは初めてで、両者によるタイトル戦も初めてです。前期に本因坊位を獲得した一力本因坊は2連覇を目指しています。一方、初挑戦の余八段は本因坊初獲得を目指しています。
両対局者は13日午後に対局場を検分し、碁石や碁盤の感触、照明の具合などを確認しました。その後、囲碁ファンや関係者が参加する形式で前夜祭が行われ、日本棋院の小林覚理事長や関西棋院の池坊雅史理事長、大和証券の坂東歳晃上野支店長らがあいさつしました。
一力本因坊は「2年前の本因坊戦では九州の国立博物館で対局させていただきました。私自身は国立博物館での対局は今回が2度目です。歴史のある本因坊戦で歴史のある博物館で対局できることを棋士として光栄に思っております。じつは中学・高校と台東区の学校に通っていましたので、上野には非常にゆかりを感じておりまして、よくこのあたりに遊びに来ていました。そのような場所で対局できることも光栄に感じております。余正麒さんとは今回が初めてのタイトル戦となります。各棋戦で活躍しているたいへんな相手ですが、自分自身のベストを尽くせるように頑張りたいと思います。」と述べました。
余八段は「今回始めて博物館の対局ということで、自分自身楽しみにしております。明日は厳しい戦いになると思いますが、自分らしく精一杯戦いたいと思います。」と意気込みを語りました。
一力本因坊は前期、11連覇中(歴代1位)だった本因坊文裕を4勝3敗で破り、初めて本因坊位を獲得しました。今期は初防衛を目指しています。
一方、初挑戦の余八段は本因坊初獲得を目指しており、関西棋院所属棋士としては故・半田道玄九段以来62期ぶりの挑戦となります。
2024 年5月9日
第49期名人戦リーグ(朝日新聞社主催)は9日に行われ、余正麒(よ・せいき)八段が志田達哉八段に黒番中押し勝ちして、負けなしの5連勝となりました。この結果、一力遼棋聖と同星首位に並びました。一方、敗れた志田は白星なしの6連敗でリーグ陥落が確定しました。
試合は異なる事情を抱えながらも、熱戦となりました。序盤から石と石が接触する白兵戦が繰り広げられ、中盤で余が志田の見ていなかった痛烈な決め手を放ち、一瞬で勝負を決めました。特に下辺の白の大石が生死を左右する本コウとなり、志田は盤上を4分間見つめてそのまま手を下さず、投了しました。
首位の一力と余はともに残り3戦を戦います。7月の直接対決を前に、余は6月に関航太郎九段(1勝3敗)と、一力は許家元九段(4勝2敗)と対局します。関と許はともに残留争いの渦中におり、激しい戦いが予想されますね。
成績表:
2024 年4月18日
第79期本因坊戦本戦トーナメントの挑戦者決定戦が18日、東京都千代田区の日本棋院で行われ、余正麒八段(28歳)が芝野虎丸名人(24歳、十段)に238手で白番中押し勝ちし、一力遼本因坊(26歳)への挑戦権を獲得しました。余八段は初挑戦であり、関西棋院所属棋士としては故・半田道玄九段以来62期ぶりの挑戦となります。
終局後、余八段は「本因坊戦は昔から憧れていた棋戦です。挑戦できてうれしいです。一力さんは本当に強いですが、自分なりに精いっぱい頑張りたいと思います」と語りました。余八段は本戦トーナメントから参加し、結城聡九段と小池芳弘七段、井山裕太王座を破って挑戦者決定戦に進出しました。
対局は午前10時に開始され、ニギリの結果、芝野名人の黒番となりました。序盤から余八段がリードを奪い、中盤以降も隙のない打ち回しを見せて快勝しました。余八段は台湾出身で、2009年にプロ入りし、13年に当時史上最年少の18歳2カ月で第69期本因坊戦リーグ入りを果たしました。7大タイトル戦番勝負には、王座戦と十段戦に計5回出場していますが、いずれも敗退しています。
今期本因坊戦五番勝負は5月14日に東京都台東区の東京国立博物館で開幕する予定です。
2024 年4月17日掲載
仙台市出身の一力遼棋聖(26)が、第48期棋聖戦(読売新聞社主催)の7番勝負で優勝し、三冠(本因坊、天元、棋聖)に輝きました。就位式は16日、東京都内のホテルで行われ、一般参加者ら約120人が出席しました。
井山裕太王座は壇上で一力棋聖を祝福し、平田智也八段は「(カープファンですが)巨人を応援し、(父がキリン勤務だが)モルツを飲んで結果がついてきた」と話し、会場は笑いに包まれました。
一力棋聖は3連覇を達成したことについて、「今期の7番勝負は一進一退で、最後は運が良かったかなというのが正直なところだ。自分の足りないところが見つかり、自分にとって成長できたシリーズだった」と謝意を述べました。
村岡彰敏・読売新聞東京本社社長からは、正倉院宝物の金銅鳳形裁文を写した鳳を刻み込んだ純銀製の棋聖大賞メダルと、賞金4300万円の目録が贈られました。主催者代表である村岡彰敏社長は、「幾度となくタイトル争いを演じてきた2人が最高位の棋聖戦で再び相まみえ、2年前と同様にフルセットの大熱戦を繰り広げた」と評価しました。一力棋聖には日本棋院から允許(いんきょ)状が手渡されました。
2024 年4月4日掲載
2024年4月4日、第49期名人戦リーグの第5ラウンドが日本棋院東京本院で行われ、一力遼棋聖と志田達哉八段が対局しました。
一力遼棋聖はここまで4連勝を記録しており、その勢いを保ったまま対局に臨みました。一方、志田達哉八段は4連敗中で、残留に危機感を抱えている状況でした。
この対局では、一力遼棋聖が序盤からリードを保ち、最終的に完勝を収めました。これで一力遼棋聖は開幕5連勝を達成しましたが、挑戦権争いはまだ予断を許さない状況です。現在、第5ラウンド終了時点で4勝0敗の余正麒八段が後ろに迫っており、7月には一力と余の直接対決が予定されています。
名人リーグの現時点での順位は以下の通りです:
一力の今後の動向に注目が集まります。
関連棋譜【第49期名人戦リーグ】志田達哉八段 対 一力遼棋聖(白)
2024 年3月26日掲載
3月26日、日本の京都で、第24回阿含・桐山杯日中決戦に出場する楊鼎新九段と一力辽九段が、日中のメディアの共同取材に応じました。楊鼎新は、対戦相手である一力遼の実力は非常に強く、特に棋風が力強いと述べ、勝利するには容易ではないと述べ、一力遼は、「日本の囲碁を振興するためには、まずは手合いに勝つことが大切だ」と述べました。
楊鼎新についてよく知っていますか?そして、今回の意気込みを教えてください。
一力:はい、責任感はありますが、今のところ大きな行動はしていません。まずは良い成績を残すことが大事です。
この間家族経営会社の取締役になりました。一力さんは初めての日本の棋聖が持ちつつ、かなり特殊な経歴を持つ棋士ですが、この新しい役職とプロ棋士とのバランスをどう保つ予定ですか?
一力:僕の立場は変わっていません。依然として囲碁を中心に、プロ棋士を中心にしています。
興味深い質問ではありますが、一力さんは早稲田大学を卒業し、卒業後囲碁の記事を執筆しています。将来、自分の手合いを記事に書くつもりはありますか?
一力:今後は自分について、囲碁に関する話題について、皆さんが興味を持つような話題についても書くつもりです。
AIの登場以降、日本にも実力と将来性を持つ若い棋士が現れています。将棋の藤井聡太さんのように、今後の日本囲碁界を導くエリート棋士は見つかりますか。
一力:今誰でもAIを使えます。AIが登場してから、日本でも研究熱心な若い棋士が現れました。今後自分よりレベルが高い棋士が出られると思います。日本のナショナルチームもスケジュールに応じて調整を行い、AIを利用して研究しています。特に最近は明日行われる1時間の棋戦のために早碁の研究をしています。
かつて、李昌鎬九段が独走した際、日本の「七番勝負の鬼」である趙治勲九段は「2日制だったら、李昌鎬に勝てるかもしれない」と述べましたが、一力さんは柯潔九段や丁浩九段と2日制で対局したい考えはありますか?
一力:やってみないとわかりませんが、明日の1時間の対局と8時間の2日制の対局は、考え方も全然違います。
対戦相手の一力遼九段の実力について、そして明日の意気込みを教えてください。
楊:現在、どの対戦相手も非常に強力です。自分の実力を発揮できるよう、バランス感覚を保ちたいです。
一力遼は現在、棋圣三連覇を達成し、井山裕太さんに何度も勝利しています。これは年齢的の差か、それとも実力の差ですか?
楊:一力さんは以前に井山さんに何度も負けていたので、この時かなりの力を蓄えていたと思います。年齢的には今が絶頂期にあたりますが、井山さんとの実力はほぼ互角だと思います。
楊さんの早碁は非常に強く、西南王戦で2度優勝経験がありますが、昨年の阿含・桐山杯ではようやく初優勝を果たしました。阿含・桐山杯日中決戦では初出場ですが、この棋戦によく適応できなかったのですか?
楊:碁というものは確かに難しいものです。西南王戦は2日間で終わり、1日2局行われます。毎回成都での対局に行くと、気持ち面でもリラックスできます。他の早碁棋戦、阿含・桐山杯も含めて、特に良い成績を収めたことがないので、多分早碁での実力は強くないかもしれません。持ち時間が長い棋戦の成績は近年あまり良くありませんが、以前は世界戦で優勝したり、早碁に関しては柯潔や范廷鈺のような実力もないですが、今回の阿含・桐山杯で優勝できたのは運が良く、多分その時期の良い状態で優勝できたと思います。
今回の阿含・桐山杯で、特に印象深い対局はありましたか?
楊:全体的に順調でした。特に難しかった時間帯はなかったようです。
先程、一力さんが柯潔や丁浩との2日制の対局について「やってみないとわかりません」と言いましたが、もし楊さんが一力さんと対局することになったら、どのような結果になりますか?
楊:まず2日制適応する必要があります。僕は子供の頃から2日制の対局をしたことがないので、正座したりあぐらを組んだりすることに慣れないでしょう。2日制の対局では、夜に電子機器を使えないので、それも適応できないかもしれないし、退屈になるかもしれません。中国棋士や韓国棋士の対局のリズムは比較的速いですが、2日制の対局ではかなりの時間がかかりますので、最初は適応することが必要かなと思います。適応した後は、多分いい勝負ができるかと思います。
京都での阿含・桐山杯日中決戦は初参戦ですが、京都の環境には適応できていますか?
楊:京都の本当に綺麗で、空気もとても良いです。ここでひと息できてとても良かったです。日本はどこでも綺麗で、礼儀正しいです。
楊さん棋風は日本棋士と似てて、あまり好戦的ではないように感じますが、本当ですか?
楊:実は、そうではありません。山下敬吾九段から始まり、井山裕太、一力遼、芝野虎丸といった棋士たちはみな力戦派だと思います。彼らの読みは非常に強いです。自分自身、2020年の棋風が比較的に激しく、その年に国内のタイトル戦、天元戦で初めて優勝しました。しかし、2021年から棋風が変わったようで、どんどん抑え気味になってきました。その結果、先日芝野虎丸に力でやられました。今の碁はある程度の腕力がなければ勝てないので、自分の棋風を改善する必要があると思います。
3月27日、第24回阿含・桐山杯日中決戦が京都の阿含宗本山総本殿・釈迦山大菩提寺で開催され、楊鼎新九段と一力遼九段が対戦。阿含・桐山杯日中決戦は、中国国際友好連絡会、中国囲碁協会、日本棋院が主催し、阿含宗が協賛。優勝者と準優勝者には賞金500万円と200万円。これまでの22回の対抗戦では、中国棋士の16勝、日本棋士は6勝している。
2024 年3月19日掲載
第15回春蘭杯世界囲碁選手権が3月19日に中国福建省の「武夷山悦華酒店」で開幕しました。日本からは、一力遼九段、芝野虎丸九段、井山裕太九段、許家元九段、広瀬優一七段が出場し、1回戦の対局結果では、一力、芝野、許が2回戦進出を決めました。2回戦は3月21日(木)11時30分から行われます。
【第15回春蘭杯1回戦】芈昱廷九段 対 井山裕太九段(白)
【第15回春蘭杯1回戦】申旻埈九段 対 芝野虎丸九段(白)
【第15回春蘭杯1回戦】Alexander初段 対 一力遼九段(白)
【第15回春蘭杯1回戦】広瀬優一七段 対 李維清八段(白)
【第15回春蘭杯1回戦】許家元九段 対 Simaraアマ(白)
2024 年3月10日掲載
NHK杯テレビ囲碁トーナメントは、日本囲碁界のトップ棋士50人によって行われるテレビ棋戦で、半世紀以上の歴史を誇ります。一手30秒の早打ちで行われる対局は、棋士たちの真剣な表情と緊迫した勝負のだいご味を、全国の囲碁ファンに伝えています。今年度で71回目の開催となりました。
決勝戦では、序列1位の一力遼棋聖(26歳)と同2位の芝野虎丸名人(24歳)が激突しました。序盤から読み比べの難戦を展開し、形勢は二転三転する緊迫した戦いが続きました。先の見えない戦いが終盤まで続いたが、一力がわずかに抜け出し、4度目の優勝を飾りました。初優勝を目指した芝野はあと一歩届かず、涙を飲みました。
2024 年3月11日掲載
第49期名人戦(主催・朝日新聞社)リーグ。3月11日は、一力遼棋聖と関航太郎九段の一戦が日本棋院東京本院で行われた。一力は対局前まで3連勝で、同じく3連勝の余正麒八段とトップに立っていました。
関は1勝1敗(1回手空き)で、井山裕太王座と山下敬吾九段と並んでいました。結果は一力が勝利を収め、暫定単独首位に躍り出ました。
他の選手の成績は、富士田明彦七段2勝1敗、許家元九段2勝2敗、張栩九段3連敗、志田達哉八段4連敗となっています。
第50期天元戦(主催・新聞三社連合)は本戦トーナメント1回戦、富士田明彦七段と好調の横塚力七段による1回戦が日本棋院東京本院で行われた。
横塚七段が勝利し、2回戦進出を果たしました。次戦では本木克弥八段との対決が待ち構えています。
【第50期天元戦本戦1回戦】富士田明彦七段 対 横塚力七段(白)
第3回テイケイグループ杯レジェンド戦1回戦では、小林光一名誉棋聖と石榑郁郎九段が激突。石榑郁郎九段が勝利し、ベスト8進出を果たしました。次局では林海峯名誉天元との対決が待ち構えています。
中部総本部では、名古屋のレジェンド・羽根泰正九段と女流レジェンド戦ベスト4進出の大澤奈留美五段が半目の接戦を繰り広げました。羽根泰正九段が勝利しました。
【第3回テイケイグループ杯レジェンド戦1回戦】小林光一名誉棋聖 対 石榑郁郎九段(白)
【第3回テイケイグループ杯レジェンド戦1回戦】羽根泰正九段 対 大澤奈留美五段(白)
第49期棋聖戦Aリーグでは、林漢傑八段と広瀬優一七段が対決。両者の対戦成績は2勝2敗です。広瀬優一七段が勝利しました。第49期棋聖戦Bリーグ、張栩九段が柳時熏九段に勝利し、リーグ成績は1勝1敗となりました。
2024 年3月9日掲載
一力遼棋聖(26歳)が囲碁の最高位を争う第48期棋聖戦七番勝負で3連覇を達成しました。第7局で井山裕太王座(34歳)を挑戦者として迎え、フルセットまでもつれた末に4勝3敗で制しました。一力棋聖は最終局について、「序盤から思い切りよく打てた。結果を恐れずに(厳しい手を)決断できたのは、収穫だったと思います」と振り返りました。
一力遼棋聖は「希望」と揮毫した色紙を手に笑顔で写真撮影に応じ、その後、山梨県甲斐市の「サントリー登美の丘ワイナリー」で記念撮影に臨みました。彼は会見で、「何とか2カ月間戦い抜けてほっとした」と喜びを語りました。「少しずつ実感がわいてきたかなという感じ。今回はフルセットでしたので本当に厳しい戦いでしたし、なんとか2か月間戦い抜け、ほっとした気持ちが強い」と述べました。
囲碁の七大タイトルで最高位の「棋聖戦」七番勝負は、最終・第7局までもつれこみました。井山王座は2013年から9連覇を達成して以来、3年ぶりの返り咲きを逃しました。通算の対戦成績は一力棋聖の34勝51敗となりました 。
2024 年3月1日掲載
第48期棋聖戦第6局 井山王座が一力棋聖に勝ち3勝3敗、決着は最終・第7局に持ち込まれました。
神奈川県の「箱根花月園」で行われた七大タイトルの最高位・棋聖戦七番勝負の第6局は、一力遼(いちりき・りょう)棋聖(26)と井山裕太(いやま・ゆうた)王座(34)の激闘となりました。午前9時から始まった対局は、囲碁界の最高峰を争う熱戦で、注目を集めました。
一力棋聖はこれまで3勝2敗とリードしていましたが、井山王座は3年ぶりの返り咲きを狙って臨みました。午後6時前、井山王座が見事に勝利し、対戦成績は3勝3敗のタイとなりました。
最終・第7局は甲府市内のホテルで7日と8日に行われます。一力棋聖の3連覇を阻むか、それとも井山王座の返り咲きが実現するのか、囲碁ファンにとっては緊迫した瞬間が待ち遠しいですね。
棋聖戦の優勝賞金は囲碁界最高の4300万円です。両者の熱い戦いが続く中、最終局でどんな展開が待っているのか、注目していきましょう。
2024 年2月24日掲載
第49期天元戦で、一力遼天元(棋聖・本因坊=26)が3年ぶりの復位を果たし、自身初の3冠を獲得しました。この就位式は22日に都内で行われました。今期は、3連覇を目指した関航太郎前天元(22)との5番勝負で3勝1敗。一昨年1勝3敗で失ったタイトルを奪い返しました。
一力遼天元は、本因坊戦7番勝負でV12を目指した本因坊文裕(井山裕太=34)からフルセットの末、4勝3敗で初の本因坊を獲得しました。さらに、同年9~10月のアジア大会囲碁男子団体戦(中国・杭州)では日本代表メンバーとして銅メダルに輝いています。勢いに乗って挑んだ10月10日の第1局(愛知県岡崎市「龍城神社」)こそ落としましたが、第2局(札幌市「ホテルエミシア札幌」)で逆転勝ちしてから3連勝しました。第3局は過去4回の天元戦で勝ったことがなかった福岡(福岡市「大濠公園能楽堂」)で勝利。第4局は、関にタイトルを奪われた兵庫県洲本市「ホテルニューアワジ」でリベンジを果たしました。
一力遼天元は「2局目に逆転勝ちして運が良かった。内容は改善できる点が多い。課題が見つかった」と謝辞を述べています。
2024 年2月16日掲載
第48期棋聖戦七番勝負(読売新聞社主催、特別協賛・サントリーホールディングス)、一力遼棋聖(26)と挑戦者、井山裕太王座(34)の第5局が15、16日に千葉県勝浦市の「三日月シーパークホテル勝浦」で行われ、一力棋聖が井山王座に勝ち、シリーズ3勝2敗で3連覇まであと1勝とした。
第6局は29日から3月1日まで、神奈川県箱根町のホテル花月園で行われる。
2024 年2月15日掲載
棋聖戦第5局、一力遼棋聖が88手目封じ、初日の対局を終えました。
左辺から始まった戦いが盤面全体に広がる、まさに「全面戦争」のような展開になっています。
左上から上辺に伸びる黒の一団も依然、不安定なのですが、井山王座は全部頑張ってしまおうという強気の態度を崩しません。
控室やAIの評価によれば、やや白の方が打ちやすい局面のようですが、張栩九段は「具体的にどういうふうに打つかとなると、白も難しい」と話します。険しく際どい競り合いが続いています。
対局は明日午前9時から再開します。
2024 年2月14日掲載
一力遼棋聖に井山裕太王座が挑戦する第48期棋聖戦七番勝負第5局は2月15、16日、千葉県勝浦市で行われます。対局会場となるのは「三日月シーパークホテル勝浦」。棋聖戦の開催は3年連続となる南房総屈指のリゾートホテルです。
対局会場の庭に残雪があった1週間前の仙台対局とうってかわって、現地は最高気温が18度近くまで上がる春のような陽気に。対局室からは日差しを浴びて光り輝く海と気持ちよさそうに風に揺れるヤシの木が臨めます。
対局前日の14日午後4時半過ぎ、現地に到着した両対局者はホテル前の砂浜で海を背景にフォトセッション。両者は12日にも名人戦挑戦者決定リーグ戦で激突したばかりですが、さわやかな海風を感じながら、笑顔を見せました。
2024 年2月13日掲載
第49期囲碁名人戦挑戦者決定リーグ戦(朝日新聞社主催)は12日、井山裕太王座(1勝0敗)VS.一力遼棋聖(2勝0敗)の優勝候補同士の一戦が行われ、一力が白番中押し勝ちして負けなしの3連勝を飾り、余正麒八段(3勝0敗)と並ぶリーグ同星首位に立った。
現在進行中の棋聖戦七番勝負で第4局まで2勝2敗とがっぷり四つの戦いを見せている両者が、名人戦に舞台を変えて激突。両者の気迫は盤上にストレートに反映し、一力が四隅を占めると、井山が背中の模様で勝負する、極端な対照をなす布石で始まった。
中盤、上辺の模様に突入した一力の白石に井山が猛襲をかければ、一力がフリカワリ覚悟の逆襲に出て、容易に先を見通せない難戦に。双方に眼形のない大石が混在するぎりぎりの読み合いは、井山に分があるかと思われたが、勝負どころで有力手を逃して一気に暗転。青息吐息の左辺の一力の大石が中央に脱出し、なおも殺しにいく井山の勝負手を一力が振り切り、大きな1勝を挙げた。
これにより、リーガー9人のうち無敗は同星首位の一力、余のふたりだけに。次戦、一力は関航太郎九段(0勝1敗)、余は井山と対戦する。
2024 年2月13日掲載
名人リーグは一力遼三冠が井山裕太二冠に白番中押し勝ちし、リーグ3連勝としました。敗れた井山二冠は1勝1敗。左辺で際どい攻防となった本局。一力三冠が難解な読み合いを制しました。
【第49期名人戦リーグ】(黒)井山裕太王座 対 一力遼棋聖(白)
【第49期棋聖戦Aリーグ】、富士田明彦七段が安達利昌七段に黒番5目半差をつけて勝利し、リーグ初戦で白星を挙げました。
【第49期棋聖戦Aリーグ】(黒)富士田明彦七段 対 安達利昌七段(白)
第79期本因坊戦本戦トーナメント(毎日新聞社、日本棋院、関西棋院主催)が12日、東京都千代田区の日本棋院で始まった。芝野虎丸名人や井山裕太王座、上野愛咲美(あさみ)女流立葵杯ら16人の棋士が、一力遼本因坊への挑戦権をかけて争う。1回戦開幕局の小池芳弘七段―洪爽義五段戦は、小池七段が勝利を収めた。
2日制七番勝負だった本因坊戦は、今期から1日制五番勝負に移行し、挑戦者を決める方法もリーグ制(8人)からトーナメント制(16人)に変更となった。
【第79期本因坊戦本戦1回戦】(黒)小池芳弘七段 対 洪爽義五段(白)
第3期テイケイグループ杯女流レジェンド戦準決勝、小林泉美七段が桑原陽子六段に勝利し、決勝進出を果たしました。決勝は小山栄美七段と対決します。
【第3回テイケイグループ杯女流レジェンド戦準決勝】(黒)桑原陽子六段 対 小林泉美七段(白)
第35期女流名人戦博多・カマチ杯リーグ戦、牛栄子扇興杯が星合志保三段に勝利し、リーグ成績は2勝2敗となりました。次局は2月19日に仲邑菫三段と対決します。
【第35期女流名人戦博多カマチ杯リーグ】(黒)牛栄子扇興杯 対 星合志保三段(白)
第50期名人戦予選Cで、仲邑菫三段が柳時熏九段に白半目勝ちとなりました。仲邑三段の韓国棋院へ移籍前に行われる国内戦最後の対局は、2月19日の女流名人戦博多・カマチ杯リーグ戦(対牛栄子扇興杯)です。
2024 年2月9日掲載
囲碁界の最高位を争う第48期棋聖戦七番勝負(読売新聞社主催、特別協賛・サントリーホールディングス)、一力遼棋聖(26)と挑戦者・井山裕太王座(34)の第4局が8、9日に仙台市の宮城県知事公館で行われ、9日午後5時41分、井山王座が166手までで白番中押し勝ちして、通算成績を2勝2敗のタイに戻した。
井山王座の封じ手は、右下の黒の眼形を奪う白92。一力棋聖は左辺の黒地をまとめに行ったが、井山王座は白106と突入。中央の白を巡って難解な戦いとなったが、ここで井山王座は巧みな打ち回しでポイントを挙げた。地元・仙台での対局となった一力棋聖は粘りを見せたが、井山王座は隙を見せずに快勝した。
第5局は15、16日に千葉県勝浦市の「三日月シーパークホテル勝浦」で行われる。
井山王座の話「中央と右辺の白をある程度の形で処理できて、地合いでいけそうだと思った。自分なりに精いっぱい準備して、次局に臨みたい」
一力棋聖の話「中央などの打ち方は、もう少しいい図があったかもしれない。(仙台対局は)始まってしまえば、普段と変わらなかった。精いっぱいやった結果なので仕方がない」
本局の立会人は高尾紳路九段、新聞解説は孫喆七段、記録係は青木裕孝三段と徐文燕二段の2人が務めます。
持ち時間各8時間白・井山7・31分、黒・一力7・58分
2024 年2月8日掲載
一力遼棋聖に井山裕太王座が挑む第48期棋聖戦七番勝負第4局は8日午前9時、宮城県仙台市の宮城県知事公館で1日目の対局が始まりました。
一力棋聖にとっては地元への凱旋対局となる本局。対局会場となる宮城県知事公館には朝から地元のテレビ局など多くの報道陣が集まり、注目の高さを感じさせました。
両対局者は午前8時半杉、滞在先のホテルからタクシーで知事公館入り。村井嘉浩知事や立会人の高尾紳路九段の待つ対局室にはこれまでのシリーズと同様、一力棋聖が先に入りました。
午前9時、高尾九段の声掛けで一礼して対局開始。黒番の一力棋聖は右上の小目、井山王座は左上小目と応じました。対局室では「第2局のようにたすき掛けにするか」という声があがりましたが、一力棋聖は右下星に打ちました。
井山王座は白2、4と、向かい小目にしました。一力棋聖は黒5のカカリ。ここで、控室では孫喆七段が「井山王座は黒のカカリに手を抜き、左上を締まるかもしれません」と話していました。実戦もその通りに、井山王座が左上で白6と締まる進行になりました。一力棋聖は左下、黒7のカケ。これも控室で予想された手です。開始15分ほどで、白12のカカリまで進みました。
本局の立会人は高尾紳路九段、新聞解説は孫喆七段、記録係は青木裕孝三段と徐文燕二段の2人が務めます。
2021 年12月6日掲載
第47期天元戦5番勝負の第4局は6日、兵庫県洲本市で打たれ、挑戦者の関航太郎七段が199手で一力遼天元に黒番中押し勝ちし、3勝1敗で天元を奪取、プロ入りから最速の4年8カ月で七大タイトル保持者となった。
これまでの記録は2019年に芝野虎丸王座(22)が名人を獲得した時の5年1カ月。
七大タイトル初挑戦の関新天元は20歳0カ月での奪取で、芝野王座の19歳11カ月に次ぐ2番目の年少記録を達成した。今回のタイトル獲得で、7日付で八段に昇段。
関新天元は東京都出身で、17年に15歳でプロ入り。昨年、新人王戦で優勝した。囲碁AI(人工知能)の戦法に精通し、「AIソムリエ」の異名を取る。
2021 年11月25日掲載
第47期天元戦5番勝負の第3局は25日、福岡県久留米市で打たれ、挑戦者の関航太郎七段が182手で一力遼天元に白番中押し勝ちし、対戦成績を2勝1敗としてタイトル奪取にあと1勝と迫った。
第4局は12月6日に兵庫県洲本市で行われる。
2021 年11月5日掲載
第46期名人戦7番勝負の第7局は4、5の両日、静岡県河津町で打たれ、井山裕太名人が129手で挑戦者の一力遼天元に黒番中押し勝ちし、4勝3敗で防衛、棋聖、本因坊、碁聖と合わせ四冠を維持した。名人獲得は2期連続8度目。
井山名人は今年、棋聖、本因坊に続くタイトル防衛で、2日制の7番勝負で争う3タイトルを全て守った。8月に奪取した碁聖を加え現在四冠で、進行中の王座戦に五冠復帰が懸かる。芝野虎丸王座との王座戦5番勝負は第1局が終わり、井山名人が先勝している。
2021 年10月19日掲載
静岡県熱海市で19日から打たれていた第46期囲碁名人戦七番勝負(朝日新聞社主催)の第6局は20日午後6時7分、井山裕太名人が挑戦者の一力遼天元に159手までで黒番中押し勝ちした。対戦成績は3勝3敗のタイとなり、決着は最終局に持ち越された。
持ち時間各8時間のうち、残りは井山名人が12分、一力挑戦者は9分だった。第7局は11月4、5日に静岡県河津町の「今井荘」で打たれる。
2021 年10月12日掲載
甲府市の常磐ホテルで12日から打たれていた第46期囲碁名人戦七番勝負(朝日新聞社主催)の第5局は13日午後6時2分、挑戦者の一力遼天元が井山裕太名人に189手までで黒番中押し勝ちし、対戦成績3勝2敗で初の名人位獲得にあと1勝とした。
持ち時間各8時間のうち、残りは一力挑戦者が9分、井山名人は9分だった。第6局は19、20日に静岡県熱海市の「あたみ石亭」で打たれる。
2021 年9月29日掲載
井山裕太名人に一力遼天元が挑戦する 第46期名人戦挑戦手合七番勝負(主催:朝日新聞社・日本棋院・関西棋院)第4局が9月28日(火)・29日(水)に神奈川県箱根町「強羅環翠楼」で打たれ、井山が167手までで黒番中押し勝ちをおさめ、シリーズ2勝2敗のタイに戻した。終局時刻は17時39分。残り時間は井山が9分、一力が28分だった。
がっぷり四つ2勝2敗で迎える注目の第5局は、10月12日(火)、13日(水)に山梨県甲府市「常磐ホテル」で行われる。
「黒55とカドに打ってからの出来上がりは普通は損したのかなと思って打っていたので、封じ手の辺りはどちらかというと自信が無かったです。 (封じ手のコスミツケに立った事について)その時点では白98と動きだされる手はそれなりにこちらもやれるのかなと思って打っていたんですけど、実際はそうじゃなかったのかもしれない。 中央を先着できた辺りでは一応成功しているのかなと思っていました。 前局は自分としてはかなりまずい内容になったのでそこから見れば良く打てたのかなと思います。 まだまだ長いのであまりスコアのことは意識せずに自分なりにしっかり準備して臨みたいと思います」
「右辺が一段落した辺りではそれなりに白地があったのでまずまずの進行かなと思っていました。 封じ手のコスミツケは白84に打った時の予定の行動では無かったのですが何が正しかったのかわからなかったです。 黒109と出られると苦しい戦いにしてしまったかなと思っていました。 その後も一本道の進行になって実戦が悪いとはわかっていましたが他に良い打ち方が見つからなかったので、振り返ると封じ手の辺りの攻防まで遡らなければいけないのかなと。 今日は一方的な流れになってしまったので内容的にもう少し良い碁が打てるように2週間空くので修正していきたいと思います」
2021 年9月16日掲載
井山裕太名人に一力遼天元が挑戦する 第46期名人戦挑戦手合七番勝負 (主催:朝日新聞社・日本棋院・関西棋院) 第3局が9月15日(水)、16日(木)に愛知県田原市「角上楼」で打たれ、 一力が225手までで黒番中押し勝ちをおさめ、第2局に続いて連勝、シリーズ2勝1敗とした。終局時刻は19時46分。残り時間は黒番の一力が2分、白番の井山が1分だった。
一力がタイトル奪取にあと1勝とするか、井山がタイとするか注目の第4局は、9月28日(火)、29日(水)に神奈川県箱根町「強羅環翠楼」で行われる。
「封じ手の辺りではどういうプランでいくか非常に難しくて、その後もコウがどうなるかわかっていなかった。 良くなったと思った場面もあったが、ぬるい手を連発したかもしれない。また自分なりに準備して精一杯やりたい」
「(封じ手から右上がコウとなり)フリカワリとなり良い勝負かと思っていた。黒95のホウリコミにいったのはしつこかったかもしれない。 それからは厳しくいかないと、と考えていて、中央競り合いで負けにしたかと感じたが、ヨセで形ができてからは残るかなと思った。 手拍子もあったし錯覚もあったし内容的にはまずかった。もう少し良い碁を打てるように頑張りたい」
2021 年9月23日掲載
第60期十段戦最終予選決勝は23日、東京都千代田区の日本棋院で打たれ、藤沢里菜女流本因坊が一力遼天元を破り、本戦トーナメント進出を決めた。
藤沢女流本因坊は初の十段戦本戦入りで、「一力天元に勝てると思っていなかったのでびっくりしている。本戦も今日みたいに伸び伸び打ちたい」と話した。一力天元は現在、七大タイトルの天元を保持し、名人戦7番勝負に出場しているトップ棋士。
十段戦の本戦は20人が出場し、許家元十段への挑戦権を争う。今期、女性では上野愛咲美女流棋聖も本戦入りを決めている。
2021 年9月9日掲載
井山裕太名人に一力遼天元が挑戦する第46期囲碁名人戦七番勝負(朝日新聞社主催)の第2局は9月9日、福島県郡山市の磐梯熱海温泉「四季彩一力」で2日目が打ち継がれ、午後7時59分、一力挑戦者が306手までで白番半目勝ちし、対戦成績を1勝1敗のタイとした。
持ち時間各8時間のうち、残りは両者1分だった。
第3局は15、16日、愛知県田原市の「角上楼」で打たれる。
2021 年8月30日掲載
第46期碁聖戦五番勝負(新聞囲碁連盟主催)第5局が8月29日、東京都千代田区の日本棋院で打たれ、挑戦者の井山裕太九段が一力遼碁聖に180手で白番中押し勝ちし、3勝2敗でタイトルを奪取した。碁聖獲得は4期ぶり通算7期で、本因坊、棋聖、名人と合わせて4冠となった。
終局後の記者会見で、井山が「1日制のタイトル戦でいい結果を出せていなかったのでうれしく思う。これを世界戦にもつなげていけるようにしたい」と語った。また、若い世代とのタイトル戦が続いていることについて、「厳しいシリーズが続いているが、自分のベストを尽くせばチャンスがあることを証明できた」と話した。
一方、防衛を果たせなかった一力は終局後、「精いっぱいやった結果なのでしょうがない。来期ここに戻ってこられるように頑張りたい」と語った。
2021 年7月12日掲載
一力遼碁聖に井山裕太三冠が挑戦している第46期碁聖戦(新聞囲碁連盟主催)5番勝負の第2局は7月12日、仙台市のホテル佐勘で打たれ、午後7時38分、242手で一力碁聖が黒番半目勝ちし、対戦成績を1勝1敗のタイとした。
本局は中盤の戦いが終わってから長いヨセ勝負に。緊迫した終盤戦で一力碁聖がわずかに抜け出して勝ちきった。
第3局は7月17日、金沢市の北國新聞会館で行われる。
2021 年7月17日掲載
一力遼碁聖に、井山裕太三冠が挑戦している第46期碁聖戦5番勝負第3局(北國新聞社、新聞囲碁連盟、日本棋院、関西棋院主催)は7月17日、金沢市の北國新聞会館で打たれ、午後6時15分、一力碁聖が138手で白番中押し勝ちした。対戦成績を2勝1敗とし、タイトル初防衛にあと1勝となった。
序盤、右下隅から右上にかけて攻防が繰り広げられ、白の一力碁聖が黒模様の中で巧みにしのいだ。
中盤、一力碁聖が左辺の白模様を大きく広げた。序盤とは立場が入れ代わり、黒がサバキ、白が攻める展開となった。
やや劣勢とみた井山三冠が大きな白模様に勝負手黒91を放った。それに対し一力碁聖は揺るぎない攻めで白114、116と打ち、黒の大石を仕留めて決着をつけた。
一力碁聖は「相手のしのぐ手が見えなかったので、終盤の強手を決断した」と振り返った。井山三冠は「序盤、右下の分かれがやや甘かったのかもしれない。次局は気持ちを新たに頑張りたい」と話した。
立会人の中野寛也九段は「見応えのある対戦。両者力の入った一局だった。秒読みの中、一力碁聖が攻め切った」と評した。
持ち時間各4時間のうち、残り時間は一力碁聖が2分、井山三冠が1分だった。第4局は8月17日、新潟市の新潟グランドホテルで行われる。
2021 年8月17日掲載
一力遼碁聖に井山裕太三冠が挑戦している第46期碁聖戦(新聞囲碁連盟主催)5番勝負の第4局は8月17日、新潟市の新潟グランドホテルで行われ、午後7時13分、198手で井山三冠が白番中押し勝ちし、対戦成績を2勝2敗のタイに戻して決着を最終局に持ち込んだ。
中盤でリードを奪った井山三冠が難解な終盤戦を戦い抜き、押し切った。持ち時間各4時間のうち、残りは共に1分。
第5局は29日、東京都千代田区の日本棋院で行われる。
2021 年8月27日掲載
第46期名人戦七番勝負の第1局が8月26日、27日の両日、東京都文京区で行われ、井山裕太名人が212手までで、初の名人獲得を目指す一力遼天元に白番中押し勝ちし、防衛に向けて好スタートを切った。第2局は9月8日、9日に福島県郡山市で行われる。
井山裕太名人
井山は「ずっと難しい碁だった。自分なりに精いっぱい打てたので、次も同じように打てれば」と振り返った。
一力遼天元
一力は「1日目に不本意な形にしてしまった。2日目は精いっぱい打ったが、よくなるまでが大変だった」と残念そうだった。
両者は碁聖戦五番勝負でも立場を入れ替えて対戦し、ここまで2勝2敗。最終第5局が29日に打たれる予定。名人戦もフルセットまでもつれれば、11月まで続く井山と一力の〝十二番勝負〟となる。
2021 年6月26日掲載
第46期碁聖戦五番勝負の第1局が6月26日、岡山県倉敷市で行われた。挑戦者の井山裕太三冠が135手までで、初防衛を目指す一力遼碁聖に黒番中押し勝ちし、4期ぶりの復位に向けて好スタートを切った。第2局は7月12日に仙台市で行われる。
一力遼碁聖
一力はプロ10年目の昨年、初の七大タイトルである碁聖を奪取。今回が初めての防衛戦となる。井山とは平成28年の天元戦を皮切りに七大タイトル戦で5度対局し、いずれも敗北していたが、昨年の天元戦で初勝利し、2冠となった。
井山裕太三冠
井山は2012年から碁聖を6連覇しており、今期は4期ぶりの復位を目指す。6月21日、22日に長野県松本市で行われた第76期本因坊戦七番勝負第5局では芝野虎丸王座に勝利。中3日でこの日の対局に臨み、さらに中2日で6月29、30日に三重県鳥羽市で行われる本因坊戦第6局に臨む予定。
2020 年12月16日掲載
第46期天元戦(新聞三社連合主催)五番勝負の最終第5局が12月16日、徳島市で行われた。挑戦者の一力遼碁聖が、6連覇を狙う井山裕太天元に黒番中押し勝ち。シリーズ3勝2敗で、対井山6度目の七大タイトル挑戦にして初めてタイトルを奪取した。
これで一力は、芝野虎丸王座・十段に並ぶ二冠となり、井山裕太の「大三冠」を若手二冠が追い上げる構図が鮮明になった。
一力は七大タイトル初挑戦の2016年天元戦以降、井山に5度挑戦。17~18年の王座、天元、棋聖の3棋戦連続挑戦では勝ち星なしで10連敗を喫した。今回の勝利については、「井山先生にタイトル戦で勝つのがずっと目標だった。内容的にはまだまだだが、自分の力を出し切ることができた」と語った。
井山は一昨年の七冠崩壊後、昨年まで三冠に後退。今年は復調し、秋の名人戦で芝野からタイトルを奪取、自身3度目の大三冠を達成した。好調のまま天元戦を迎えたものの、フルセットで一力に屈した。「全体に大事なところで精度を欠き、パフォーマンスが今一つだった」と振り返った。
2020 年12月7日掲載
井山裕太天元に一力遼碁聖が挑戦している第46期天元戦5番勝負(神戸新聞社主催)の第4局は、12月7日午前9時から兵庫県洲本市のホテルニューアワジで行われた。午後4時38分、208手で白番の一力が中押し勝ちし、対戦成績を2勝2敗のタイに戻した。
一力遼碁聖の話
井山裕太天元の話
石田篤司九段
「終局直後の時点で、井山天元に敗着と言える手は見つかっていない。一力碁聖の好局で、本人も手応えを感じているのではないか」と評価した。
2020 年12月3日掲載
第46期囲碁名人戦挑戦者決定リーグ戦(朝日新聞社主催)が12月3日に開幕した。出場9人による総当たり戦で、8月までの長丁場で井山裕太名人への挑戦権を争う。
「令和三羽ガラス」と呼ばれる若手棋士の芝野、一力、許ら20代の棋士が5人を占め、リーグの顔ぶれはこれまでの「平成四天王」中心から大きく変化している。
「戦国リーグ」と称される今期の初戦では、優勝候補本命で前期2位の一力遼碁聖が、初リーグ参戦となる兄弟子の安斎伸彰七段に勝利し、初挑戦に向けて好スタートを切った。
一力碁聖は前期に7勝1敗の好成績を収めながらも、唯一敗れた井山名人が全勝優勝を果たし、挑戦権を逃した。その結果、1敗者がプレーオフにも出場できなかったのは名人戦史上初の出来事であり、今期にかける思いは格別だ。
2020 年11月28日掲載
第46期天元戦5番勝負の第3局は11月27日に福岡県久留米市で行われ、井山裕太天元が180手で挑戦者の一力遼碁聖に白番中押し勝ちし、対戦成績を2勝1敗として防衛にあと1勝に迫った。
立会人の坂口隆三九段は「一力碁聖が白の大石への攻め方をもっと工夫すれば、勝負になったかもしれない。内容のある碁で、第4局も熱戦を期待したい」とコメントした。
「白2、4の『両三々』はあまり打ったことがない。本局はこれでいってみようと思った。白86と黒3子を取ることはできたものの、実際の形勢は難しい。黒101と出られたときの対応がまずく、黒に食いつかれてしまった。白152と飛んで、何とかしのぐことができるのではと思った。」
「白40と守られ、右下の白一団への攻めが効かなくなった。白52と打たれ大変かなと感じていた。白86と黒3子を取られ地合いでは負けているが、これからの勝負だと思った。黒109とポン抜くことができ食いつける格好になった。黒111と切った手は疑問だったかもしれない。」
第4局は12月7日、兵庫県洲本市のホテルニューアワジで行われる。
2020 年10月26日掲載
第29期竜星戦の決勝戦が10月26日に放送され、仙台市出身の一力遼碁聖が井山裕太四冠に221手で黒番中押し勝ちし、竜星戦史上初の3連覇を達成した。通算優勝回数は4回となり、これまで最多だった小林光一九段と井山四冠の3回を更新した。
決勝戦は黒の一力碁聖が右辺に星と小目からの二間ジマリ、白の井山棋聖が左辺に2連星の布石でスタート。序盤では黒が右上の黒石7個を捨て石にして上辺に地を確保し、右辺に模様を築いた。
中盤、黒が下辺に地を取る代償として白が右辺の黒模様に深く入り込む場面があり、ここから難解な攻防が続いた。終盤に黒は左下の白地を大きく削り取り、さらに左辺での戦いでポイントを稼ぎ、優勢を確立して押し切った。
「決勝戦は前例のない形の立ち上がりで難しい戦いが続いた。その中で最後まで強く打ち続けることができた。(3連覇は)苦しい碁が多く、自分でも出来過ぎだと思う。4連覇を目指してまた頑張りたい。」
2020 年10月17日掲載
第45期碁聖戦(河北新報社など主催)5番勝負を制し、初の七大タイトルを獲得した一力遼碁聖の就位式が10月16日、東京都内のホテルで行われた。一力碁聖は「多くの人に支えられた。今後は国際棋戦など大きなタイトルにも挑戦したい」と語った。
式では、一力碁聖に日本棋院と関西棋院から允許状、新聞囲碁連盟から賞状とトロフィーが贈られた。連盟代表の温井伸北國新聞社社長は「息が詰まる神経戦を制した。棋士と新聞記者の二刀流で活躍してほしい」と期待を寄せた。
師匠の宋光復九段は「学業との両立で睡眠が取れずに悩んだ時期もあったが、辛抱して走り続けた」とまな弟子をねぎらった。
新型コロナウイルス感染症の影響で式は縮小され、関係者約70人が新碁聖の就位を祝った。
一力碁聖は今年8月、連覇を目指した羽根直樹九段を3連勝で破り、宮城県出身者として初めて七大タイトルを奪取した。また、一力碁聖が井山裕太天元に挑む第46期天元戦5番勝負の第1局は10月8日に行われ、一力碁聖が先勝した。
2020 年10月8日掲載
井山裕太天元に一力遼碁聖が挑戦する第46期天元戦挑戦手合五番勝負【主催:新聞三社連合】の第1局が10月8日(木)午前9時から愛知県名古屋市の「賀城園」で行われた。結果は290手までで一力遼碁聖が黒番半目勝ちをおさめ先勝した。
「一局を通して難しかった。中盤ははっきり黒が悪かった。中央のヨセが正しかったか分からない。半目勝負かなと思っていたが残りそうかなと思っていた。 幸先のよいスタートが切れてホッとしている。2局目以降も精一杯頑張りますので応援よろしくお願いいたします。」
「2の一にハネられたのが大きかったのかもしれないが今はよく分からない。15の三のキリで中央に黒地がついた。中央に打っておいたほうが多分よかったと思う。 残念な1局とはなったがきわどい勝負にはなったと思う。しっかりと準備していい碁をみせられればと思う。」
第2局は10月20日に札幌市内で打たれる。
2020 年9月11日掲載
「第9回応氏杯」の準々決勝が11日に打たれ、日本代表の一力遼碁聖が中国の陶欣然八段を破り、日本勢として3年ぶりの世界メジャー4強に進んだ。準決勝の相手は中国の謝科八段。準決勝は三番勝負。
一力は20歳未満の世界戦で優勝しているが、年齢を問わないメジャー4強は初めて。今大会は日中韓台などから30人が出場。日本代表の6人はコロナ禍による渡航制限のためネット対局で打ち、第一人者の井山裕太棋聖や芝野虎丸名人が初戦で敗れるなど苦戦。ただひとり一力が1回戦から3連勝で勝ち残っている。
終局後、一力は「本局は後悔の手がなく、自分の中でもかなりいい碁だった」と語った。準決勝で戦う謝は今年4月、同じく世界メジャーの「夢百合杯」準々決勝で敗れた相手。「借りを返せるようがんばりたい」と意気込みを見せた。
日本勢のメジャー4強は3年前の「LG杯」の井山以来。井山はこのとき日本勢として10年ぶりの準優勝を遂げた。かつて日本は世界で群を抜く囲碁強国だったが、1990年~2000年代に中国と韓国に追い抜かれた。日本のメジャー制覇は2005年「LG杯」の張栩九段以来、遠ざかっている。
関連棋譜:【第9回応氏杯準々決勝】(黒)一力遼八段 対 陶欣然八段(白)
対局年 | 優勝 | 結果 | 準決勝 | コミ |
---|---|---|---|---|
2016 | 唐韋星九段(中国) | 3-2 | 朴廷桓九段(韓国) | 8目 |
2012 | 范廷鈺三段(中国) | 3-1 | 朴廷桓九段(韓国) | 8目 |
2009 | 崔哲瀚九段(韓国) | 3-1 | 李昌鎬九段(韓国) | 8目 |
2005 | 常昊九段(中国) | 3-1 | 崔哲瀚九段(韓国) | 8目 |
2001 | 李昌鎬九段(韓国) | 3-1 | 常昊九段(中国) | 8目 |
1996 | 劉昌赫九段(韓国) | 3-1 | 依田紀基九段(日本) | 8目 |
1993 | 徐奉洙九段(韓国) | 3-2 | 大竹英雄九段(日本) | 8目 |
1989 | 曹薫鉉九段(韓国) | 3-2 | 聶衛平九段(中国) | 8目 |
2020 年9月8日掲載
第9回応氏杯1回戦は9月8日(火)に開幕した。日本からは井山裕太九段、芝野虎丸九段、一力遼八段、村川大介九段、河野臨九段、許家元八段が出場した。一力八段、河野九段、許八段は1回戦通過だが、井山九段、芝野九段、村川九段は敗退した。2回戦は明日9月9日(水)に打たれる。
【第9回応氏杯1回戦】(黒)芝野虎丸九段 対 楊鼎新九段(白)
【第9回応氏杯1回戦】(黒)河野臨九段 対 林立祥六段(白)
【第9回応氏杯1回戦】(黒)党毅飛九段 対 許家元八段(白)
【第9回応氏杯1回戦】(黒)芈昱廷九段 対 一力遼九段(白)
【第9回応氏杯1回戦】(黒)村川大介九段 対 江維傑九段(白)
【第9回応氏杯1回戦】(黒)辜梓豪九段 対 井山裕太九段(白)
対局年 | 優勝 | 結果 | 準決勝 | コミ |
---|---|---|---|---|
2016 | 唐韋星九段(中国) | 3-2 | 朴廷桓九段(韓国) | 8目 |
2012 | 范廷鈺三段(中国) | 3-1 | 朴廷桓九段(韓国) | 8目 |
2009 | 崔哲瀚九段(韓国) | 3-1 | 李昌鎬九段(韓国) | 8目 |
2005 | 常昊九段(中国) | 3-1 | 崔哲瀚九段(韓国) | 8目 |
2001 | 李昌鎬九段(韓国) | 3-1 | 常昊九段(中国) | 8目 |
1996 | 劉昌赫九段(韓国) | 3-1 | 依田紀基九段(日本) | 8目 |
1993 | 徐奉洙九段(韓国) | 3-2 | 大竹英雄九段(日本) | 8目 |
1989 | 曹薫鉉九段(韓国) | 3-2 | 聶衛平九段(中国) | 8目 |
2020 年9月9日掲載
8日の1回戦に勝利した、一力遼八段、河野臨九段、許家元八段の2回戦が打たれ、一力が韓国の安成浚八段に勝利し準々決勝に進出した。準々決勝は9月11日(金)11時より行われる。河野と許は惜しくも敗退となった。
【第9回応氏杯2回戦】(黒)一力遼八段 対 安成浚八段(白)
【第9回応氏杯2回戦】(黒)許家元八段 対 許皓鋐六段(白)
【第9回応氏杯2回戦】(黒)辜梓豪九段 対 河野臨九段(白)
対局年 | 優勝 | 結果 | 準決勝 | コミ |
---|---|---|---|---|
2016 | 唐韋星九段(中国) | 3-2 | 朴廷桓九段(韓国) | 8目 |
2012 | 范廷鈺三段(中国) | 3-1 | 朴廷桓九段(韓国) | 8目 |
2009 | 崔哲瀚九段(韓国) | 3-1 | 李昌鎬九段(韓国) | 8目 |
2005 | 常昊九段(中国) | 3-1 | 崔哲瀚九段(韓国) | 8目 |
2001 | 李昌鎬九段(韓国) | 3-1 | 常昊九段(中国) | 8目 |
1996 | 劉昌赫九段(韓国) | 3-1 | 依田紀基九段(日本) | 8目 |
1993 | 徐奉洙九段(韓国) | 3-2 | 大竹英雄九段(日本) | 8目 |
1989 | 曹薫鉉九段(韓国) | 3-2 | 聶衛平九段(中国) | 8目 |
2020 年8月7日掲載
6日に打たれた第45期囲碁名人戦挑戦者決定リーグ戦の最終ラウンド一斉対局で、全勝の井山裕太棋聖を星一つ差で追う一力遼八段と、リーグ残留をかける村川大介九段が大阪・北浜の関西棋院で対戦、一力が白番中押し勝ちした。
負けた村川は2勝6敗でリーグ陥落が決定。最終ラウンド開始時には4人が2勝5敗で並んでいたが、他の対局結果を待たずに、陥落となる成績下位3人に入ることが決まった。
関連話題:第45期名人戦リーグ戦
2020 年8月14日掲載
第45期碁聖戦五番勝負(新聞囲碁連盟主催)の第3局が14日、東京・市ケ谷の日本棋院で打たれ、挑戦者の一力遼八段が羽根直樹碁聖に160手で白番中押し勝ちし、3連勝で碁聖位を奪取した。一力は6度目の7大タイトル挑戦で初の栄冠を手にした。
一力は若手棋士の筆頭格の実力者。2016年以降、棋聖戦で1回、王座戦と天元戦で各2回挑戦者となったが、いずれも井山裕太九段の高い壁に阻まれてきた。
今シリーズは、第1局で接戦を制し、第2局は羽根のミスを突いて勝利を収めると、第3局は中盤でリードを奪って押し切り、ストレート勝ちを収めた。
一力は終局後、「全体を通して今持っている力を出せたのは良かった。(タイトル挑戦が)6度目で結構時間がかかってしまったが、なんとか結果を出すことができた」と喜びをかみ締めるように語った。
一力は仙台市出身で、宋光復九段門下。河北新報社の一力雅彦社長の長男で、今年3月に早稲田大社会科学部を卒業し、4月1日付で同社東京支社編集部の記者になり、新聞記者を兼ねる異色の棋士となった。
2020 年7月18日掲載
羽根直樹碁聖に一力遼八段が初挑戦する第45期碁聖戦(新聞囲碁連盟主催)五番勝負の第1局は18日、金沢市の北國新聞会館で打たれ、午後7時50分、261手で一力八段が白番1目半勝ちし、先勝した。
長いヨセ勝負となり、白がわずかに抜け出した。一力八段は初の七大タイトル獲得を目指し、羽根碁聖は2期連続の碁聖位が懸かる。
持ち時間各4時間のうち、残りは共に1分。
第2局は8月3日、名古屋市の日本棋院中部総本部で行われる。
特設ページ:第45期碁聖戦挑戦手合五番勝負
2020 年6月2日掲載
日本・韓国・中国・台湾の32人による囲碁の国際棋戦「第25回LG杯朝鮮日報棋王戦」の本戦が1日行われた。日本勢は村川大介十段や一力遼八段ら5人が出場したが、1回戦で全員敗退した。当初、主催の韓国内で行われる予定だったが、新型コロナウイルスの感染拡大で移動が制限されており、対面ではなくインターネットを利用しての対局になった。
世界トップクラスの韓国・朴廷桓九段に敗れた一力八段は、「強い相手と対局できるので楽しみにしていたが、残念です」と話した。週に1度は対局することが通常だけに、4月27日に別の国際棋戦「第4回夢百合杯世界オープン戦」準々決勝で敗れて以来の公式戦には、「調整が難しかった」と明かした。
2020 年4月1日掲載
第4回梦百合杯世界囲碁オープン戦ベスト8、一力遼八段 vs 謝科八段の一戦は4月27日にネット上で行うことになる。
今年3月に中国南京で開催予定だったが、コロナウイルスの影響で延期された。日本棋院と中国棋院の合意の上で、ネット対戦の形が決まった。囲碁世界戦本戦のネット対決は初だ。
夢百合杯は本戦には64名が出場し、出場者の内訳は前回の優勝者、準優勝者、国・地域シードとして中国5名、日本3名、韓国3名、中華台北1名、北米2名、欧州2名、主催者推薦2名の20名と、統合予選枠抜け者44名(一般36名、女流4名、アマチュア4名)となっている。優勝賞金は約3000万円、準優勝は約1000万円。
2019 年11月18日掲載
藤沢里菜女流名人は18日、東京都千代田区の日本棋院で行われた第45期名人戦の最終予選決勝で、女性棋士初のリーグ入りをかけて一力遼八段と対局したが、敗れた。
囲碁ではタイトル保持者への挑戦者を決めるため棋聖戦と名人戦、本因坊戦でリーグ制を実施している。これまでは平成23年の第36期棋聖戦で、鈴木歩六段が最終予選決勝に進出、12人によるリーグ入りにあと1勝と迫ったのが最高で、またしても壁を崩せなかった。
藤沢女流名人は「予選Cから勝ち上がってこれたのはよかったが、決勝は内容も悪く残念。実力が足りない。力をつけて、もう一度臨むことができれば」と淡々と語った。
一方、これまで3度、チャンスがありながら逃していた一力八段は、プロ10年目で初の名人戦リーグ入りを決めた。9月には上野愛咲美女流棋聖と竜星戦決勝で対戦、女性初の一般棋戦優勝を阻止している。「そういう役回りなのかな、と思っていた。竜星戦で追い込まれた局面を経験したので、きょうは慎重に打った」と安堵(あんど)の表情を浮かべていた。
5つある女流タイトルのうち女流立葵杯・扇興杯とあわせ3冠を保持する藤沢女流名人は今期の名人戦で、王銘琬九段や大西竜平四段、志田達哉八段らを破ってきた。
9人による名人戦リーグ入りはならなかったが、藤沢女流名人は今年1月、第45期天元戦の本戦1回戦で男性棋士に勝利。七大タイトル戦の予選を勝ち抜いた女流棋士は小林泉美六段ら過去10人(のべ12例)いるが、本戦(天元戦は32人)で勝利したのは13例目の藤沢女流名人が初めてだった。
2019 年10月24日掲載
24日、第45期名人戦挑戦者決定リーグ戦(朝日新聞社主催)の出場をかけた最終予選準決勝で、中野泰宏九段に269手で黒番中押し勝ちし、女性初のリーグ入りまであと1勝に迫った。決勝の相手は若手の強豪、一力遼八段。
国内のプロ棋士435人が参加する名人戦予選で6連勝し、女性では20年ぶりに最終予選に進出。そこからさらに2連勝して決勝に進出した。女性の最終予選の決勝進出者は、名人、棋聖、本因坊戦の三大リーグを通しても、2011年棋聖戦の鈴木歩七段以来2人目。鈴木は決勝で敗れてリーグ入りはならなかった。
芝野虎丸名人への挑戦権を争う名人戦リーグの枠は9人。リーグの座は一流棋士の証しとされる「黄金のイス」と呼ばれ、張栩前名人と、井山裕太四冠ら前期リーグ成績上位者5人がシードされ、残る3枠を予選で争う。
女性初のリーグ入りをめざす藤沢は「あと1勝という実感はない。決勝の相手の一力さんは、修業時代に同じ道場で打っていて、ほとんど勝てませんでした。今度は自分の力を出し切ってがんばりたい」と話した。
2019 年10月12日掲載
日本勢で勝ち残っていた一力遼八段は中国の丁浩六段と対戦し、黒番中押し勝ちをおさめ、ベスト8入りを決めた。
13日には3回戦の残り5局が行われ、ベスト8が確定する。準々決勝は2020年3月25日に行われる予定。
2019 年10月11日掲載
一力八段が後半の超難解局面を読み切て、中押し勝ちとなりました。2連勝です。
3回戦の相手は中国の丁浩六段です。
14日に開幕する予定のおかげ杯を参加するため、一力八段の試合は一日前倒し、12日(土)13時半から開始予定です。
2019 年10月10日掲載
10日、中国・北京市で開幕した第4回夢百合杯世界オープン戦1回戦を終え、日本勢は一力遼八段が2回戦に進んだが、仲邑菫初段、村川大介十段と六浦雄太七段は初戦で敗退した。一力遼八段2回戦の相手は、中国の呂立言四段。
仲邑菫初段が中国の李軒豪七段に敗れた。主催する中国棋院などによる推薦で、初の国際棋戦本戦出場を果たした。
2019 年10月9日掲載
中国主催の囲碁の国際棋戦、第4回夢百合杯世界囲碁オープン戦(主催:中国囲棋協会、中国棋院、特別協賛:夢百合家居科技股份有限公司)の本戦が、10月10日から13日まで、中国北京市の中国棋院で行われる。
夢百合杯には日本より国・地域シードとして村川大介九段、一力遼八段、六浦雄太七段の3名と主催者推薦の仲邑菫初段の合計4名が出場する。
夢百合杯は本戦には64名が出場し、出場者の内訳は前回の優勝者、準優勝者、国・地域シードとして中国5名、日本3名、韓国3名、中華台北1名、北米2名、欧州2名、主催者推薦2名の20名と、統合予選枠抜け者44名(一般36名、女流4名、アマチュア4名)となっている。優勝賞金は180万元、準優勝は60万元。
村川大介九段 vs 陶欣然八段
一力遼八段 vs 於之瑩六段
六浦雄太七段 vs 白現宇アマ
仲邑菫初段 vs 李軒豪七段
2019 年10月5日掲載
阿含桐山杯全日本早碁オープン戦の決勝戦が5日に行われ、張栩名人が一力遼八段に白番中押し勝ちし、優勝しました。張名人は6日に静岡県熱海市に移動して、7日から芝野虎丸挑戦者との名人戦第5局に臨みます。
張栩名人は「一力さんには一方的にやられていて、久しぶりに勝てた。まさか優勝できるとは思っていなかったのでうれしい」と笑顔を見せ、一力八段は「きょうの碁は後半、ミスが多かった。またこの舞台に戻って来られるよう頑張りたい」と話しました。
2019 年9月23日掲載
第28期竜星戦決勝が23日、東京都千代田区の日本棋院で行われ、一力遼竜星が上野愛咲美女流棋聖に白番中押し勝ちし連覇、通算3期目の竜星位を獲得した。上野女流棋聖は、全棋士が参加できる一般棋戦で女流棋士初の4強入りを果たすなど快進撃を続けてきたが、優勝はならなかった。
タイトル獲得が9期になった一力竜星は「投了寸前までいったので、勝てたのは運が良かった」と安堵した様子。一方、敗れた上野女流棋聖は「ここまでこれたのが、だいぶ奇跡のよう」と話しながら「(終盤に)間違えちゃいました」と苦笑いした。
プロ4年目の上野女流棋聖は今期の竜星戦で16人による決勝トーナメントに進出すると、1回戦でタイトル獲得15期の高尾紳路九段を、2回戦では七大タイトル保持者の村川大介十段を撃破。さらに14日の準決勝では、10月開幕の天元戦五番勝負への挑戦を決めている許家元八段に勝利するなど、並み居る強豪を倒してきた。
10月開幕の女流本因坊戦五番勝負で対局する、女流四冠の藤沢里菜女流名人は「プロになる前から強かったが、“ハンマーを振り回すような”と言われる戦う棋風にバランスも加わり、今期の竜星戦は上野さんらしさが出ていた」と分析。「女流棋士でも一般棋戦の壁を破ってくれた。刺激になる」と後輩の活躍をたたえた。
上野女流棋聖は平成13年、東京都出身。28年にプロになると、30年の第21期女流棋聖戦三番勝負で謝依旻女流棋聖(当時)を破り、16歳3カ月で女流棋聖を獲得。今年1月には藤沢女流名人を破り初防衛を果たしている。
2019 年6月21日掲載
第31回テレビ囲碁アジア選手権が日本にて行う。一力八段は202手まで中国の丁六段に敗れ、1回戦で敗退した。
2019 年4月23日掲載
第44期碁聖戦(新聞囲碁連盟主催)本戦の準決勝が23日、大阪市北区の日本棋院関西総本部で打たれ、一力遼八段(21)が本因坊文裕(もんゆう)(29)=井山裕太九段=に219手で黒番中押し勝ちし、羽根直樹九段(42)との決勝に進んだ。2015年の第70期本因坊戦以降、文裕がタイトルをかけて競う「挑戦手合」の連続出場記録は、歴代最長の29で止まった。
文裕は「ここまで続けられたのが信じられない。励みにしていた記録の一つなので残念だが、仕方ない」と振り返った。
日本棋院によると、文裕以外の7大タイトル戦挑戦手合の連続出場記録は、小林光一名誉棋聖(66)と張栩名人(39)の6が最長。
文裕は来月11日に岩手県大船渡市で開幕する第74期本因坊決定戦七番勝負(毎日新聞社、日本棋院、関西棋院主催、大和証券グループ協賛)で防衛戦に臨む。
2019 年4月11日掲載
早碁の世界一を競う第1回日中韓竜星戦(囲碁・将棋チャンネル主催)の1回戦が11日、東京都千代田区で打たれ、一力遼八段(21)が世界最強の一角、柯潔九段(21)=中国=を降し、13日の決勝に進んだ。一力は「柯九段に勝ったのは初めてで、自信になった。気を引き締めて準備したい」と話した。
日本、中国、韓国の竜星戦優勝者で競う棋戦。一力は13日、2回戦の柯と韓国の金志錫九段(29)の勝者との決戦に挑む。
2019 年4月4日掲載
平成最後のリーグを制し、新時代最初の挑戦者となるのは誰か。第74期のリーグ最終戦は4月5日(金)、トップ棋士8人が東京本院に集結し、一斉に対局します。
最終戦のカードは次の通りになっています。※名前の左はリーグ順位
羽根九段が首位に立ち、芝野七段、河野九段、一力八段が追う展開です。この4人に本因坊文裕(井山裕太九段)への挑戦の可能性があります。
羽根九段は、山下九段に勝てば挑戦決定です。しかし、敗れると、河野-一力戦の勝者とのプレーオフ、または芝野七段も加わった3者プレーオフとなります。残留争いについては、羽根九段がプレーオフ進出以上を決め、黄八段と安斎七段の陥落が決まっているほかは、すべて最終戦の結果によります。山下九段は他の対局の結果に関係なく、勝てば残留、敗れれば陥落。余八段は勝利して勝ち越しても、他の対局の結果いかんで陥落がありうる状況です。
挑戦のかかる羽根九段と、残留をかけた山下九段の四天王対決の行方は?挑戦、残留、陥落、すべての命運が紙一重の河野九段と一力八段の決戦はどうなるか?芝野七段、7大タイトル初挑戦への夢はつながるか。余八段に運命の女神は、ほほ笑むか。黄八段の意地の1勝、安斎七段のリーグ初勝利はなるか。
日本棋院で大盤解説会を行います。
挑戦のかかる山下・羽根戦を中心に全4局を解説します。
◆日時:4月5日(金) 午後6時~
◆場所:日本棋院東京本院2階大ホール(東京都千代田区五番町7の2)
※入場無料※ 第74期本因坊戦の扇子や、囲碁書籍のプレゼントコーナーもあります。
大激戦必至のリーグ最終戦を大盤解説会で体感してください。
2019 年3月24日掲載
囲碁の第66回NHK杯トーナメントの決勝は24日に放送され、一力遼八段(21)が井山裕太五冠(29)を破り、初優勝した。
一力八段はこれまで第62回、第64回と決勝で敗れていた。今回は準々決勝で余正麒八段(23)、準決勝で許家元碁聖(21)と同世代の強豪を連破し、決勝では第一人者の井山五冠を破った。
一力八段は「準優勝が続いていたので、今年はなんとしてもという気持ちが強かった。結果を残すことができてほっとしている」と話した。
2019 年3月3日掲載
ペアを組んだ男女が交互に打つ「プロ棋士ペア碁選手権2019」(日本ペア碁協会主催)の決勝が3日、東京都千代田区の日本棋院で行われ、藤沢里菜女流名人(20)・一力遼八段(21)組が、大沢奈留美四段(42)・許家元(きょ・かげん)碁聖(21)組を破り初優勝した。藤沢・一力組は今夏に行われる世界ペア碁最強位戦に日本代表として出場する。
ペア碁選手権には16組32人が出場、2月9日に1回戦から準決勝が行われ、両ペアとも3勝した。相談して打つことはできないため、2人の息が合わないとうまく進めることができないところがペア碁の難しさでもあり、魅力でもある。藤沢女流名人が「一力八段とは安心して打つことができた。優勝できてうれしい」と言えば、一力八段も「ひとりで打っているときのように違和感がなかった」と笑顔をみせた。藤沢女流名人は平成29年に羽根直樹九段と組み優勝しているが、一力八段は初の優勝。藤沢・一力組はともに10代だった27年にも組んで、そのときは1回戦で負けている。
藤沢女流名人は6日に開幕する第31期女流名人戦三番勝負(産経新聞社主催)で、謝依旻(しぇい・いみん)六段(29)の挑戦を受ける。ペア戦での優勝を弾みに、女流名人3連覇を目指す。
一力 遼(いちりき りょう)997年6月10日生。宮城県仙台市出身。宋光復九段門下。平成22年夏季入段(平成23年度採用)。平成24年二段、25年三段、26年四段、同年七段、29年八段、令和2年九段。
2025 年1月17日掲載
第49期棋聖戦七番勝負(読売新聞社主催、特別協賛・サントリーホールディングス)の第1局が、1月16日と17日の両日、東京都文京区の「ホテル椿山荘東京」で行われました。挑戦者の井山裕太三冠(王座、碁聖、十段)が白番中押しで一力遼四冠(棋聖、名人、天元、本因坊)に勝利し、開幕戦を制しました。
1月16日 18:00 - 盤上の石が片付けられ、1日目の対局が終了しました。
1日目が終了した時点、一力遼棋聖(黒番)の勝率は54%です。
1月17日 9:00 - 前日まで封じた局面まで並べ直しました。
2025 年1月16日掲載
第49期棋聖戦七番勝負(読売新聞社主催、特別協賛・サントリーホールディングス)の第1局が、1月16日、東京都文京区の「ホテル椿山荘東京」で行われます。昨年と同じ顔合わせで、一力遼棋聖と井山裕太王座が再び激突する注目の頂上決戦です。
1月16日 18:00 - 盤上の石が片付けられ、1日目の対局が終了しました。
1日目が終了した時点、一力遼棋聖(黒番)の勝率は54%です。
2025 年1月15日掲載
一力遼棋聖に井山裕太王座が挑む第49期棋聖戦七番勝負第1局は対局前日の14日、会場となるホテル椿山荘東京で前夜祭が行われました。
一般の囲碁ファンも参加して開かれた前夜祭、決意表明で井山王座は「最高の舞台に戻ってこれて光栄。自分の感性を大切にして、ベストを尽くしたい」。
一力棋聖も「棋聖戦第1局が行われる椿山荘の対局室に行くと、1年のタイトル戦が始まると実感する。大変な戦いになるがベストを尽くす」とそれぞれ力強く語りました。
新聞解説を担当する許家元九段は注目するポイントとして「井山王座の読みの深さと視野の広さ、一力棋聖のすきのなさと直線の読みの正確さ」と独特の表現で解説。「フルセットになる可能性が高いと思うが、年明け最初の大一番ということで、第1局をとった方が有利になる」と話しました。
ゲストとして読売日本交響楽団・次席第1バイオリン奏者の對馬哲男さんがバイオリンを演奏しました。對馬さんは地方で行われる演奏会でも空き時間を見つけて、地元の碁会所に囲碁を打ちに行くほどの囲碁好きだといい、新聞解説の許九段のファンであることが明かされました。ファンとともに作り上げた前夜祭は温かい雰囲気に包まれて幕を閉じました。
2024 年12月24日掲載
第33期竜星戦決勝が行われ、福岡航太朗七段が井山裕太九段を破り、自身初のタイトルを獲得しました。福岡七段は今期の竜星戦に予選から出場し、破竹の勢いで勝ち進みました。予選から本戦ブロック、そして決勝トーナメントに至るまで、無敗の16連勝でタイトルに輝くという前人未到の記録を打ち立てました。
本戦ブロックでの11連勝は、過去に河野臨六段(第12期)や許家元四段(第27期)が達成していますが、優勝決定トーナメントでの敗北によりタイトル獲得には至りませんでした。一方、福岡七段は予選からの通算16連勝で棋戦優勝を果たし、まさに空前絶後の記録を達成しました。福岡七段は「最後まで行けたらと思っていましたが、実際に達成できたのは驚きです」と語りました。
決勝の相手は、多くのタイトルを保持する日本囲碁界の第一人者・井山裕太九段でした。格上の強敵を相手に福岡七段は果敢な攻めを見せ、終始ペースを握りました。最終盤でも冷静な読みを貫き、勝利を収めました。「タイトルホルダーと戦えるのは目標の一つでしたが、まさか優勝までできるとは思いませんでした」。
2024 年12月6日掲載
第72期王座戦挑戦手合五番勝負の第4局が12月6日、神奈川県秦野市「陣屋」で行われました。黒番を持った井山裕太王座が挑戦者の芝野虎丸九段を下しました。対戦成績を3勝1敗とし、4連覇を果たしました。今回の優勝で、井山裕太王座は通算10期のタイトルを獲得し、規定に基づき「名誉王座」の資格を得ました。
12月6日13時 - 対局再開しました。
12月6日15時 - おやつ時間。井山王座:フルーツ盛り合わせとアイスコーヒー 芝野九段:チョコレートケーキ。
2024 年11月26日掲載
第72期王座戦挑戦手合五番勝負の第3局が11月26日、兵庫県神戸市「ホテルオークラ神戸」で行われました。井山裕太王座が挑戦者の芝野虎丸九段に白番中押し勝ちを収めました。防衛まであと1勝となりました。
第4局は12月6日、神奈川県秦野市の「陣屋」で行われる予定です。
11月26日13時 - 対局再開しました。
11月26日15時 - おやつ時間。井山王座:フルーツ盛り合わせとアイスコーヒー 芝野九段:レアチーズケーキとアイスココア。
2024 年10月29日掲載
第49期棋聖戦の挑戦者決定変則三番勝負第1局が関西総本部で行われ、180手まで白番を持つ井山裕太王座が山下敬吾九段に中押し勝ちを収めました。井山王座は一力遼棋聖との棋聖位七番勝負に挑む権利を手にしました。
井山裕太王座と一力遼棋聖の七番勝負は、2025年1月16日(木)・17日(金)に東京都文京区の「ホテル椿山荘東京」で幕を開けます。最高峰の対局に臨む井山王座は、「厳しいリーグ戦やトーナメントを勝ち抜き、この最高の舞台に戻れてうれしい。一力棋聖は現在充実しているが、自分が出せる最高の力を尽くして臨みたい」と意気込みを語りました。
年明けから始まる七番勝負に向け、井山王座は「棋聖への挑戦権を獲得する事ができました。年明けから始まる7番勝負に良いコンディションで臨めるよう、年内の対局も引き続きベストを尽くしたいと思います。」とコメントしました。
2024 年10月25日掲載
第72期王座戦挑戦手合五番勝負の第2局が行われ、井山裕太王座が挑戦者の芝野虎丸名人に黒番中押し勝ちを収めました。対戦成績は1勝1敗のタイとなり、シリーズは振り出しに戻りました。
舞台となっている「蒲郡の銀波荘」の対局室からは、美しい海が眺められる絶好のロケーションが広がっています。対局者の井山裕太王座や芝野虎丸名人も、落ち着いた環境で集中しやすく、良い雰囲気の中で戦いに臨めると好評です。
第3局は11月26日、兵庫県神戸市の「ホテルオークラ神戸」で行われる予定です。
2024 年10月16日掲載
第72期囲碁王座戦五番勝負の第1局が、10月16日東京都港区のグランドプリンスホテル新高輪で行われました。井山裕太王座と芝野虎丸名人の対局は、序盤から井山王座が優勢に進めていたものの、中盤以降に芝野名人が逆転し、黒番中押し勝ちで勝利を収めました。
井山王座は昨年、3連覇を果たし通算9期の王座を獲得しました。名誉王座の資格獲得には通算10期が必要で、あと1期に迫っています。一方、芝野名人は5年前の五番勝負で井山王座に勝利し、井山の5連覇による名誉王座の達成を阻んだ実力者です。
第2局は10月25日、愛知県蒲郡市の「銀波荘」で行われる予定です。